出典 https://www.pakutaso.com

転職に限らず、私達が仕事を探す時には求人情報を見ると思います。

この求人情報には、給料、待遇、勤務場所、仕事内容などが書かれていますが、内定をもらってみたら「求人情報に記載されていた内容と全く違った」、働き始めたら「事前にこんなこと聞いていない」といったことが少なくありません。

実際に経験した方の声をご覧下さい。

勤務時間も休憩時間も違うのは、働く上で困りますね。

採用通知が来るまで本当の条件が明かされないのは問題では?

拘束時間が3時間も違う!

求人情報を元に応募するのに、これでは面接の意味すらない気がします。

応募者としては求人情報に記載された条件での雇用を前提として応募しているわけで、それが就業条件とイコールでなければ、しょぼくれた顔になるのは当然です。

学校推薦すら信用できないことになっています。誰を信じたらいいの?

さて、働く側としてはこういった問題は由々しきものですが、法的に問題はないのでしょうか?

応募の時点では違法と言いきれない

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実際、就業したときの労働条件と求人広告での労働条件が違う場合でも違法ではありません。

社長に尋ねて、「こうでも書かなきゃ人が来ない」から、応募をする求職者を誘い込むために好条件を書き連ねた求人広告を出しているのです。

これを民法では、「申込みの誘引」といいます。

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実際の条件とは違っても、応募段階では違法と言い切れないのが現状です。

わかりやすく言うと、求人情報を見て応募した段階というのは、テレビのCMを見て申し込みをした段階と同じで、具体的な契約をしている状況ではありません。

だからといって求人情報にデタラメを書いていいのかというと、そういうわけではなく次のような判例も存在しました。

まず労働契約内容は、労働者に正しく理解してもらえるよう説明する義務が、使用者に課せられています(労働契約法第4条1項)。

職安法第42条でも、労働条件などの明示にあたって求職者の誤解が生じることのないように求めています。

次に、労働者は求人広告・求人票の内容を信用して応募したのだから、求人広告・求人票を著しく下回る賃金額は不当、とされた裁判例があります。

ハローワークの求人票は公的機関の文書なので、実際の労働条件とあまりに違う事例は不当、とされた裁判例もあります。

なお、職安法第65条8号では虚偽の求人広告を出した者には「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」という罰則も課しています。

出典 http://www.rodosodan.org

必ずしも泣き寝入りせざるを得ないというわけではありませんので、まずは求人情報の内容との相違を会社側に確認してみましょう。

特にハローワークの求人は、公的機関を介した求人なのでよりシビアな判断をしてもらえる可能性があります。

では、採用時に提示された条件と実際の労働条件が違う場合は違法なのでしょうか?

採用時の労働条件と違う場合は違法!

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採用時に明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除することができます(労働基準法第15条2項)。

出典 http://www.nikkei.com

採用される=労働契約を締結している状態なので、採用時の条件と実際の労働条件が違えば違法となります。労働基準監督署に相談しましょう。

中には会社を辞めたい、と考える人もいると思います。

通常会社を辞める場合は、辞めたい日から逆算して2週間前までに退職することを伝えなければいけませんが、この場合はすぐに辞めることが可能です。

会社側は就業規則を盾に「即時の退職はできない」と言うかもしれませんが、実際は就業規則よりも法律が優先されます。

もし、就職のために遠方から勤務先の近くに引っ越してきていた場合は、次のような対応を会社側に求めることが可能です。

元の居住地までの交通費、引越し費用などが請求可能

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なお、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から14日以内に帰郷する場合は、使用者は必要な旅費を負担しなければならない、という規定もあります(労働基準法第15条3項)。

「帰郷」とは、通常は就業する直前に住んでいた場所まで帰ることを言います。直前の場所でなくとも、父母その他親族の保護を受ける場合には、その住所に帰る場合も含まれます。

「必要な旅費」とは、帰郷するまでに通常必要とする一切の費用を言い、交通費のほか、食費や宿泊費、引越代も含まれます。もし、労働者とともに生計を維持されている同居の親族が転居する場合には、その人の分も含まれます。実際に旅費の請求を希望する場合には、弁護士等に相談されるとよいでしょう。

出典 http://www.nikkei.com

仮に出稼ぎで故郷から東京まで一家で上京していた場合は、故郷に帰るための交通費、食費、引越し費用、宿泊費など、労働者本人はもちろんのこと家族の分の費用も請求することが可能です。

ただし、会社をやめてから14日以内に引っ越す場合に限られます。上記の通り、実際に請求する場合は弁護士に相談してみましょう。

最後に、面接時に求人情報と条件が違うことに気付いた場合、どのような対応を取るべきか弁護士の方が話していましたので紹介しておきます。

面接時に気付いたらその場で問いただそう

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求人広告を見て応募して面接に赴いたところ、求人広告と異なる労働条件を言われた場合は、求人広告とは別の新しい労働条件が提示されたと考えられ、これにあいまいにうなずいてしまうと、新しい労働条件を承諾したものと考えられてしまいます。

そうなると、後で話が違うと文句が言えないことになってしまいますから、自分は、求人広告の労働条件で募集に応じたものであることをハッキリ伝えるべきです。会社は、求人広告を自ら出したのですから、その広告の内容で契約を結ぶべきであることを求めるべきです。

いったん合意してしまえば、その内容は、双方が共に守らなければならないものになります。自分は納得していないのに、何となくその時の流れで話が決まってしまったということでは、後悔しても後の祭りです。納得いくように、最初の段階で労働条件を確認するようにしてください。

出典 http://www.jcp.or.jp

面接の段階は、契約を結ぶか否かを働く側と会社の双方が吟味する場でもあります。

求人情報と違う条件を提示されたら、その場で「求人情報と違いますよね?」と聞くことが大切です。

提示された採用条件で「働きます」と言ってしまったら、契約を守る義務が発生しますので注意して下さい。

労働環境は働く上で大変重要なものです。

より良い条件の会社に転職したつもりが、前職よりも劣悪だった…ということにならないためにも、労働条件や福利厚生などは念入りに調べておきましょう。

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