中吊りエレジー

その昔のそのまた昔。大好きなアイドルの写った中吊り広告が欲しくて、始発電車に乗った少年のことを憶えています。
あまりに緊張しすぎて広告を上手く外せずに、殆ど真ん中から破れてしまったその紙切れを、後生大切にしていることも知っています。

このニュースに対する反応は、一部「スッキリ」するという声と「下品」なコピーがなくなるならいい、という声がありましたが、圧倒的にノスタルジックに寂しがる声が大きかったようです。

1年後の逆転劇

11月末からの導入と、まさに導入間近となった新型車両「E235系」。その直前になってこの記事が出ました。

中吊り広告、一転存続です。

さて、一体何があったのでしょうか?

逆転の理由

JR東の梅原康義東京支社長は13日の記者会見で、方針転換の理由を「画面だと目に留まった広告でも別のものに変わってしまう。乗客や広告主の意見も踏まえ、紙媒体にも価値があると判断した」と説明。

出典 http://www.daily.co.jp

様々な理由があったのだろうと思います。けれどもこの結論が出た大きな理由は、中吊り広告に対する多くの人の肯定的な記憶なのだと思います。ネットの声にもありましたが、

『世の中がまたひとつ、スッキリして、手でさわれなくなるんだ』

ということに対する反発だったのだと思います。

人は手でさわったものを憶えています。
リアルにそこにあったもののことを憶えています。

恐らく映像で流れていく広告には出来ない分野のものがそこにあると、今はまだそう思う人が多かったのだろうと思います。

こんな中吊りがある。まだまだいっぱい楽しめそうだ。

映像じゃない、そこにあるものだからインパクトがあるのです。

映像じゃない、空間を使うから、リアルな広がりがあるのです。

映像じゃない、ふれれば温かいマフラーがそこにあるから、人は温かな気持ちになるのです。

中吊り広告が刺激になって、隣りの人と話が広がっていく楽しさもあります。

バーチャル中のバーチャルだと思う『ツイッター』だって、こんな風に中吊りになって「なう」っています。全然なうじゃないところが、とってもいいです。

折角こうして存続になったのですから、もう二度と廃止の話が出ないような、最高の中吊りを考えて欲しいなと思います。

新型車両の一発目の中吊りには、映像に負けない、是非とも気合の入った広告を期待しています。

クリエーター各位
始発電車に乗って取りに行きたいと思う(今は無理でしょうけど・・・)さわれるものの「凄さ」を見せつけてやってください。

この記事を書いたユーザー

花咲 未来 このユーザーの他の記事を見る

心にいつも熱い想いが詰まっている「夢多きアラフィフ」です。子育ても給料を運ぶ以外はほぼお役ご免になりましたので、これからの自分はどう生きるかを模索しながら、第二の青春を生きています。『アオハルはいつも間違える』ので、記事には誤字脱字のなりように気をつけます(^^;;

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