世界遺産アンコールワットとは

12世紀前半、アンコール王朝のスールヤヴァルマン2世によって、ヒンドゥー教寺院として建立。敷地は東西1500メートル、南北1300メートル、幅200メートルの堀で囲まれている。1992年にアンコール遺跡として世界遺産に登録。

出典 http://angkorwat.jp

数多ある世界遺産の中でも常にトップの人気を集めている「アンコール遺跡群」。その中で群を抜いて有名なのが「アンコールワット」です。

カンボジアの国旗にも描かれているこの石造りの巨大寺院は、この国を襲った暗黒の歴史をも潜り抜けて、今にその姿を残しています。多くの観光客に愛され続けているこの遺跡が何故現代に残ったのか?について考えてみました。

日本では当たり前の・・・

この石造りの建物が今に残った大きな理由のひとつに挙げられるのが「地震がないこと」です。地震がないが故に30年以上も掛けて石を積み上げるような工事が出来たのです。もしもカンボジアに地震があったならばアンコールワットは誕生さえもしていなかったと想像されます。

よって、日本では当たり前の建築基準耐震基準などは存在しないそうです。ただ石やレンガを積み上げただけの家が、正にそこらじゅうにあります。その最も大きな建物がアンコールワットなのです。

歴史の波に揺れて

アンコールワットは元々ヒンドゥー教の寺院として建立されたものですが、その後仏教に改宗されます。時の支配者も移り変わり、マイナーチェンジは多々行われてきましたが、抜本的に作り直すようなことはされておらず、むしろ融合し共存するような形で箱の中に収まっています。

現在のカンボジアは90%以上は仏教徒ですが、宗教の自由を認めお互いに他を脅かすような関係にはありません。ここにおいてカンボジア人の元来の資質は、争いを好まない他者を慮ることの出来る民族であったと想像されます。

現在、カンボジアの国教は上座部仏教(旧名では小乗仏教)と憲法で定められており、宗教全体の管理は宗教省が行う。90%以上(主にクメール人)の国民が上座部仏教徒である一方で、宗教の自由も認められており、国内にはイスラム教徒(主にチャム族)、キリスト教徒、独自の宗教を信仰する少数民族なども存在する。これらに加え、アニミズムも国民の暮らしに深く根付いている。
また、都市部を主に中華系カンボジア人も多く、中国正月を祝い、中華系の仏壇を置く家庭も少なくはない。

出典 http://krorma.com

ポル・ポトの悪夢を超えて

ポル・ポト政権によるカンボジアの悪夢の時代を経て残されたアンコールワットについて、次のような叙述がありました。

アンコール・ワットの第一回廊の壁面には、今も機関銃による掃射の弾痕が生々しく残されている。また、中回廊に安置されていた仏像60体は、当時のポルポト兵士によって、ハンマーで粉々に打ち砕かれ、石クズのように打ち捨てられている。まさに、ここには、様々な神々が集い天地創造をうたった偉大な浮き彫りと醜悪で野蛮きわまる戦争の爪痕が同居してのである。

人間が持つ根本的な二大本能・・・創造と破壊が、こうした形で表現されているのも無常観を誘う誘因になっているのかもしれない。

出典 http://www.cosmos.zaq.jp

世界が愛した遺跡

1980年代末よりカンボジア和平に主導的な役割を果たした日本政府は、その後の社会復興のために継続的な国際協力が不可欠と考え、その象徴的事業として、日仏の協力のもとに、国際協調の枠組みによるアンコール遺跡救済に乗り出しました。その目的の主要な部分を遂行するのがJSA(日本国政府アンコール遺跡救済チーム)です。

出典 http://angkor-jsa.org

日本をはじめ世界中からの支援を受けてアンコールワットをはじめとしたアンコール遺跡群の修復、復元工事が行われています。1年中が暑いカンボジアの気候の中での土木工事は苛烈を極めますが、それでもこの流れは止まることを知りません。

例え誰かの狂気によって壊されても、それを愛する人がいれば、それはまた修復され、復元されるのです。これに勝る強さはありません。

『愛こそは、最強の盾である』

故に愛され続けるアンコールワットは、未来永劫にその姿を残すであろうと確信します。

人を愛する心

愛こそが最強の盾であるならば、平和への道はやはり『人を愛する心』ということになるのではないでしょうか。

アンコールワットの修復の為に力を合わせることの出来る世界ならば、きっといつかそこに気が付くと信じたいと思います。
その時こそアンコールワットは、今以上に美しい姿を私たちに見せてくれるでしょう。

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花咲 未来 このユーザーの他の記事を見る

心にいつも熱い想いが詰まっている「夢多きアラフィフ」です。子育ても給料を運ぶ以外はほぼお役ご免になりましたので、これからの自分はどう生きるかを模索しながら、第二の青春を生きています。『アオハルはいつも間違える』ので、記事には誤字脱字のなりように気をつけます(^^;;

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