ガタロさん(ペンネーム)65歳、清掃員。そしてもうひとつの顔は、画家。広島市基町の公営高層アパートの一階の商店街を、30年間ずっと、朝の4時から毎日掃除しています。

掃除に使う道具は15種類あるそうですが、その全てが捨てられていたものであり、修理を繰り返しながら使ってるんです。これらを「大五郎」とガタロさんが名付けた押し車に載せて移動します。素手で清掃されているので、真冬には感覚がなくなると言われていました。商店街の人々の厚意で、ガタロさんは掃除道具置場がアトリエとして貸してもらうことになり、仕事の後でここで絵を描くことになりました。


ガタロさん

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 “ガタロ”という名まえは、故郷を流れる三篠(みささ)川(旧・太田川)に住む“河童”にちなんだ名まえ。
 広島では、“河童”のことを、“河太郎”とも“ガタロウ”とも言う。
 河童の“ガタロウ”は、川の中で、今も自由に暮らしているのだそうだ。

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 彼は“棒ズリ”や“モップ”を見ながら、しみじみと言われる。
 「僕が時にいら立って、ガーッと使うてもね、黙って立っとるでしょ。」
 「何も文句を言わんわけですよ、最も汚い所をきれいにする仕事やっとって。」
 普段は、誰にもかえりみられることのない掃除道具。
 だけど彼らは、文句も言わずに、やるべきことをきちんとやって、静かにそこに存在している。
 その姿・たたずまいに、ガタロさんの心は強く惹きつけられた。
 ガタロさんにとって、掃除道具は、自分の仲間であり、分身であると同時に、尊敬すべき存在でもあったのだ。

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デッキブラシ

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ラバーカップ

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モップ

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掃除道具を運ぶ大五郎

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雑巾

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ガタロさんは、道具に、生き方を教わったと言います。
掃除をしながら、道行く人に声を掛けるようになったんだそうです。すると、徐々にお便所が汚れなくなった。ガムや煙草が投げ捨てられなくなった。
彼は、道具も使うけれど、トイレだけは素手で洗う。
「手袋をしてては、仕事に成らない」そうです。

自費で画集も出しています。

出典 http://asglass.net

ガタロさんの描く絵に、心打たれ本物を感じました。

この人の絵は、上手い下手をすでに越えている。そこには、人生があり、信念があり、祈りがあり、魂そのものだ。
凄い!
ガタロさんの絵は、決して難しくはない。そこには、見つめ続ける目がある。ただ、目があった。

出典 http://d.hatena.ne.jp

きょうも黙々と清掃をし、絵を描いているのでしょう。

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東京が好きで、昭和が好きで、古い日本のドラマも好きで、カフェが好き。
忘れられかけている遠い記憶のことを掘り起こしています。

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