新横浜ラーメン博物館はラーメン好きなら知らない人がいないほどのフードテーマパークになりました。
1994年の開館以来、過去20年以上で30店舗以上が出店。ラーメン博物館の成功に影響を受けたフードテーマパークが次々オープン・クローズを繰り返す中で、休日には行列ができるほどの混雑具合は相変わらずです。
そんな新横浜ラーメン博物館の今と昔を振り返ってみたいと思います。

新横浜ラーメン博物館って何?

新横浜ラーメン博物館は、東海道新幹線・横浜線・横浜市営地下鉄が乗り入れる新横浜駅から徒歩5分ほどにあるフードテーマパークです。
日清食品のチキンラーメンが発売された昭和33年の町並みを再現しており、昼間に入っても夜に入っても時間の感覚がなくなるような不思議な空間になっています。
常時8軒程度のラーメン店が出店しており日本中からラーメン好きが集まるとともに、横浜の観光名所にもなっています。
休日には大変混雑し、入館待ちのほか駐車場にも待ちができることがあります。

全国各地のラーメンを、飛行機に乗らずに食べに行ける。

出典 http://www.raumen.co.jp

これがラーメン博物館のコンセプトであり、館長の岩岡洋志氏筆頭に日本中のラーメン店を食べあるき出店の交渉にあたったそうです。
1994年3月オープン以降、全国各地の美味しいラーメンを多くの人に届けています。

新横浜ラーメン博物館の現在の出店店舗

2015年9月現在の新横浜ラーメン博物館の出店店舗は次の通りになっています。
オープンから継続して出店している熊本ラーメンの名店「こむらさき」をはじめとして、2015年から出店した博多の「名島亭」まで8店舗が営業をしています。

龍上海本店 赤湯からみそラーメン

出典 http://ameblo.jp

龍上海本店は山形、赤湯の生まれたラーメン店です。
元々は醤油ラーメンだったそうですが、自宅に持ち帰ったスープに味噌を入れて食べていた人がいたようで、それが起源で味噌ラーメンが誕生したそうです。
出汁は煮干しが効いたもので、出汁の味をじっくり味わいたい人には赤湯しょうゆラーメンも用意されています。
赤湯からみそラーメンの特徴はなんといっても中央に載せられた辛味噌です。
これを徐々に溶かして味の変化を感じていくのが正解です。
ただ辛いだけでなく、ニンニクも効いており溶かしていくにしたがって辛味とともにコクや香りが広がっていきます。
これを太めの平打麺が受け止めます。
このスープに最後ご飯を食べても美味しいですね。

動物系不使用のベジタリアンラーメンなるものもあるようです。
海外の人にも喜ばれるかな?

人によっては辛味噌が辛く感じるようなので、一度に溶かすのはやめておきましょう。
まずは、元のスープの味を味わうことをお奨めします。

カーザルカ(CASA LUCA)のミラノとんこつラーメン

出典 http://ameblo.jp

なんとイタリアはミラノのラーメン店の出店です。
本店はミラノの「CASA RAMEN
元々店主である、ルカ・カタルファモさんはニューヨークの一風堂のラーメンに衝撃を受けたそうで、うどん店で修行したり日本でラーメンを食べ歩いたりしながら故郷ミラノでラーメン店CASA RAMENをオープンしたそうです。

イタリアのラーメンぽく(?)提供される際には、「アルデンテにしますか?」ときかれれます(笑)実際にアルデンテにすると、芯が少し残った状態で茹で上げられ面白い食感が感じられます。
この麺にはパスタの粉でお馴染みのデュラムセモリナ粉が使われているそうで、さすがにイタリア・ミラノのラーメン、麺にはかなりのこだわりがありそうです。

スープは豚骨100%だそうで、臭みのない上品な豚骨。
ここにマー油のような焦がしニンニク油が浮かびます。
このあたりは熊本ラーメンに似ていますね。
チャーシューもイタリア産の岩塩を漬け込んだ豚肉をグリルしたうえで低温調理するそうで、ここにもイタリアでお馴染みのパンチェッタの技法が取り入れられているそうです。

日本のラーメンが逆輸入された例ですが、非常に面白いですね。
ACミランの本田圭佑選手やインテルミラノの長友佑都選手も食べているのでしょうか?笑

ペペロンチーノ和え麺も美味しそうです。

ベジ醤油ラーメン。イタリアン×醤油?
どんな味がするのでしょうか?

元祖 名島亭の豚骨ラーメン

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博多ラーメン元祖名島亭の築炉釜出しとんこつラーメン。
本店は福岡市東区名島にあるそうです。地名からの名島亭。
この新横浜ラーメン博物館の名島亭も丼を見たら長浜系であることが想像できるかもしれません。

豚骨を築炉釜という釜で2日間じっくり炊くスープが特徴。
こてこての豚骨ラーメンというよりはわりとライト目な上品な豚骨のようです。
麺は博多ラーメン特有の細麺ストレート。歯切れの良さが博多ラーメンの特徴ですね。

一度すくい直して口に運び・・・
ライトだね。
いにしえ系
ってより
いまどき系
てな塩梅か?
こりゃーコレでウマイけどね。

出典 http://ameblo.jp

ライトという意見が多いようです。
最近は福岡・博多でもややライトな豚骨ラーメンのほうが受けが良いという話も効きますしイマドキの豚骨ラーメン、博多ラーメンと言えるかもしれません。

名島亭の本店よりもあっさりという意見も。
関東向けにアレンジしてるんでしょうか??

らーめん muku(無垢)-ツヴァイテの無垢ラーメン

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こちらもカーザルカにつづいて逆輸入ラーメン。
こちらの店主の方は日本人の方です。
ドイツで手に入る食材で作るラーメンを追求しているとのこと。
本店はドイツのフランクフルトにあるそうです。

無垢ラーメンは豚骨醤油のスープに中太の縮れ麺が泳ぎます。
スープは家系に近い豚骨醤油だそうで、これは店主がドイツの食材の味を引き出した結果だとか。
中太縮れ麺は、こちらもデュラムセモリナ粉を使用。
ヨーロッパに根付くパスタの文化をうまく活かしているとも言えると思います。
具も大判の海苔にほうれん草、チャーシューとこちらも家系スタイルです。
家系発祥の地、横浜に海外の家系に近いラーメンが逆輸入されているのは面白いですね。

なお、この無垢ラーメン以外にも焦げ味噌ラーメンや無垢ツヴァイテラーメンなどもあり再訪しても楽しめるメニュー構成になっています。

無垢ツヴァイテラーメンは、ザワークラウトが入っているとか。
ベーコンも入りかなり洋風の味付けになっているようです。
ドイツでは無垢ラーメンと無垢ツヴァイテラーメン、どちらが支持されているのか気になります。

焦げ味噌ラーメンも美味しそう。
味噌の焦げた香ばしい香りと味噌の濃厚さを想像するだけでお腹が減りますね。。

支那そばや 醤油らぁ麺

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支那そばやと言えば、ラーメンの鬼 故佐野実氏の店。
亡くなる直前まで支那そばやで出す予定だった究極のチャーハンの研究をしていたことは有名です。
そんな佐野さんが作った支那そばや、本店は新横浜ラーメン博物館と同じ横浜市の戸塚にあります。
元々は藤沢市の鵠沼が本店でした。
私語禁止・香水禁止など食べる側にも厳しいことで有名なお店でしたが、ここ新横浜ラーメン博物館ではそのようなことはないのでご安心を。

支那そばやと言えば、佐野氏自らが全国を渡り歩いて探してきたこだわりの食材をふんだんに使ったスープが特徴。
今は山水地鶏をはじめ30種類以上の素材を使っているそうです。
スープも国産の地粉を使っているそうで、国産地粉は麺が黒くなってしまうものが多いそうですが、支那そばやでは黒くならない特別な国産小麦を使っているとか。
具材へのこだわりも強く、三元豚を使ったチャーシューに歯ごたえと柔らかさを兼ね備えたメンマなど一つ一つをとっても非常に美味しいものです。

現在でも期間限定のメニューが提供されることもあり、佐野氏亡き今ですがお弟子さんたちがその意志をしっかり受け継がれていることを感じます。

麺の美味しさを存分に味わえる、支那そばやのざる中華。
期間限定だと思いますが美味しそうですね。

こちらは塩らぁ麺だと思われます。
ラーメンの鬼・佐野実氏の残されたものは偉大ですね。

こむらさき のニンニクチップが効いたラーメン

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新横浜ラーメン博物館一期生にて、唯一全期間新横浜ラーメン博物館で暖簾を守ってきた店、こむらさき。
23年も昔懐かしい熊本ラーメンを横浜の地に伝えています。
正直なところ今風なラーメンではないかもしれませんが、新横浜ラーメン博物館の歴史を見てきたという意味で非常に貴重な店だと思います。
本店は熊本市にあり、支店も熊本市内にもう一店舗あります。
なお、鹿児島にも同様に「こむらさき」の名前のラーメン店がありますが、こちらとは無関係だそうです。

かつて、ラーメン王だった故武内伸氏がラーメンに重要なのは「鶏ガラ 豚ガラ 人柄」だという名言を残されましたが、こここむらさきの店主はこの「人柄」が素晴らしいと評されているそうです。
新横浜ラーメン博物館というテーマパークでずっと営業を続けていけるというのは、そのような人柄の部分からも来ているのかもしれません。

ラーメンのほうはややあっさり目の豚骨スープにニンニクチップの香りが効いたもの。
巷にある熊本ラーメンの人気店よりもライトな印象があるかもしれませんが、これが昔ながら熊本ラーメンだそうです。
麺はやや細めの中太麺。歯切れが良い麺です。
具のきくらげや細もやしが熊本ラーメンらしさを感じさせてくれます。

オープン以来在り続ける店が30分待ちというのもすごいですね。
外国人にも人気だそうです。

二代目げんこつ屋のげんこつラーメン

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「名代らーめん げんこつ屋」という名前を覚えている人はどのくらい居るのでしょうか?
かつて新横浜ラーメン博物館にも出店し、全盛期には17店舗もの他店舗展開をしていた無化調ラーメンの走りともいえるラーメン店です。
しかし、他のラーメン店も急激に支店を増やした店が苦戦したように名代らーめん げんこつ屋も2007年に倒産。数多く会った支店は別のラーメン店や飲食店に変わっていきました。
そんな げんこつ屋の創業者のご子息が田町の名代らーめん げんこつ屋のあった場所でげんこつ屋閉店後の4年後に一本の道というラーメン店をオープン。
2011年に、新横浜ラーメン博物館に「二代目 げんこつ屋」を出店しました。

初代店主の意志を継いだご子息が11年ぶりにオープンした二代目げんこつ屋。
スープにはまぐろ節を使っており、飽きの来ない味を目指しているとのことです。

お父様の味を超えることが目標とのこと。親子二代で新横浜ラーメン博物館で勝負とは泣けます。

げんこつ屋には、醤油と塩のブレンド(ミックス)もあるようです。
かつて秋葉原のラーメン店にもありましたがミックスは結構美味しいんですよね。

注文が入ってから麺を切るというのも珍しいと思います。
この多加水麺は先代を思い起こさせます。

すみれ の味噌ラーメン

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説明は不要かもしれません。
ラーメン博物館に出店している(もしくはしていた)印象的な店と言ったら、ここ「すみれ」と答える方も多いのではないでしょうか?
1994年に一期生きっての大繁盛店・行列店だったすみれは、2004年に新横浜ラーメン博物館から撤退。
その後、2009年に札幌すみれの祖である村中明子氏が「らーめんの駅」を出店。
(このらーめんの駅もすみれとは異なる味噌を使いながらニンニクのパンチが効いた非常に美味しいラーメンでしたね。)
その後らーめんの駅とスイッチする形で、2012年に再度「すみれ」が復活しました。

すみれの特徴はなんと言っても、パンチのあるスープ。
豚骨中心に魚介や野菜を煮込んだスープを厚いラードの層が覆うためスープはアツアツです。
火傷に注意しながらすするスープはニンニクの香ばしさと味噌のコクや甘みが渾然一体となった超濃厚スープです。
麺も札幌ラーメン特有のやや黄色がかった縮れ麺。この麺は札幌ラーメンの名店である白樺山荘やえびそば一幻でも使われている森住製麺のものです。

すみれは味噌というイメージが強いですが、実は醤油もかなり美味しいです。
札幌ラーメンの美味しい店は、味噌だけでなく醤油や塩も美味しいことが多いです。

過去に出店していた印象的なラーメン店

一風堂

出典 http://ameblo.jp

※画像は当時のラーメン博物館のものではありません

一風堂の名を全国に轟かせたのはこの新横浜ラーメン博物館と言っても過言ではないかもしれません。
当時一風堂の店主だった河原氏は、一風堂の新横浜ラーメン博物館店舗を20代前半だった中坪正勝氏に任せます。河原氏が一風堂の味を関東向けにアレンジしようとしたところを中坪氏は猛反対。
結果的に中坪氏の判断は正しく、一風堂は新横浜ラーメン博物館一期生の中でも屈指の行列店となりました。
その後中坪氏は渋谷区神泉にて「麺の坊 砦」を開店させ人気店に成長させます。
さらには、2011年から2015年まで新横浜ラーメン博物館に麺の坊砦として復帰するまでになりました。
今では都内いたるところ(都内どころか海外でも)で見られる一風堂ですが、この新横浜ラーメン博物館がひとつのきっかけになったことは間違いないと思います。

井出商店

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ラーメン王・石神氏が火をつけた和歌山ラーメンブーム。
この井出商店のほかに、まっち棒・のりやなど関東でも和歌山ラーメンのお店がいくつかありました。(「のりや」は「のりや食堂」として2015年9月現在も営業中)
ここ、井出商店は、和歌山では醤油ベースの車庫前系・豚骨ベースの井出系と呼ばれるほどの名店。

ラーメン博物館では1998年から1999年と2003年から2011年までと2回にわたって出店。ともに関東でも受け入れられやすかったのか豚骨醤油のスープにひきつけられたお客さんが長蛇の列をつくる人気店でした。
現在は関東ではほとんど和歌山ラーメンを見ることはなくなりましたが、一時代を築いたという意味で非常に貴重な店舗だと思います。

いのたに

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※写真は徳島の店舗

こちらも和歌山ラーメン同様に一斉を風靡した徳島ラーメン。
すきやきのような甘めのスープに生玉子、短めの麺は衝撃を与えました。
物珍しさもあって当初から行列が絶えなかった「いのたに」。
1999年から2000年まで1年弱の出店でした。
期間的には短かったものの、地方には特色あるラーメン店があるということを印象づけた店舗でした。

札幌 けやき

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新横浜ラーメン博物館から「すみれ」が一時撤退する際に、札幌ラーメンの名店がなくなることを悲しむファンがたくさん居たと思いますが、そのラーメンファンを慰めるに十分だったのが、こちら「欅」の出店でした。
すみれに負けず劣らずの人気店。
すみれとはまた異なる味噌ラーメンですがその奥深い味は札幌ラーメンの美味しさを新横浜ラーメン博物館訪問者に忘れさせないという意味でも重要だったと思います。

大砲ラーメン

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博多ラーメン以上に濃厚と言われる久留米ラーメン。
「呼び戻しスープ」と言われるその製造方法はライトな豚骨に飽きたらなくなっていた豚骨ファンを魅了しました。
濃厚でまろやかなスープにカリカリと言われる豚の脂をあげたものが乗り、アクセントとコクをさらに加えます。
九州に根付く豚骨文化を伝えてくれたという意味でも大きかったと思います。

かもめ食堂 気仙沼

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葛西にあるちばき屋の店主、ラーメン界のリーダー的存在の千葉憲二さんが震災復興のために故郷の味を再現したラーメンです。
震災でなくなってしまった故郷の味を復活させるべく立ち上がったラーメン店。
ラーメンで被災地の人を勇気づけたいという強い思いが伝わってくるラーメンでした。

新横浜ラーメン博物館へのアクセス

お得に行くならラー博倶楽部入会を目指しましょう

ラー博倶楽部とは「何度も来ていただけるお客様から入場料は頂かない」という想いをこめて立ち上げた会員組織で、一定の条件を満たすとどなたでもご入会いただけます。

出典 http://www.raumen.co.jp

3ヶ月フリーパスか年間フリーパスを購入して期間内に3回以上来館すると入会可能です。
駐車場無料券やクーポンのプレゼントなどもあります。

首都圏から出ることなく各地の厳選されたご当地ラーメンが楽しめる、新横浜ラーメン博物館。
20年を超えても衰えることなく、美味しいラーメンを届けてくれています。
週末に旅行気分を味わえる新横浜ラーメン博物館にふらっとでかけてみてはいかがでしょうか?

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静岡県浜松市出身。
2児の父親。某J2チームとウイスキーとラーメンをこよなく愛するアラフォーおやじ。

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