多くの飲食店では、お客様からのご予約の受付を承っています。

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今回の投稿のテーマとなる飲食店の予約ですが、あるべき姿として、お客様から見た場合は、確実な席と食事の確保がしたい…。お店から見た場合は、確実な空席を埋める顧客確保と仕入れ計算の目処が立つ…等、お客様・お店側共にメリットのある、実質ウインウインな、この「予約」というシステム。

筆者は、後述する理由により平常時の予約は取らないことにしていますが、催事などの場合は予約制で貸切にしていますので、今回のテーマには色々と思うところがあります。

今回は、飲食店における「予約」というものが、以前より「約束」としての機能を失っているのではないか?という筆者の仮説を基に、見聞きする問題点等を書き出してみたいと思っております。是非最後まで宜しくどうぞお付き合いください。

「予約」は「約束」。飲食店は人数・時間・ご要望・ご予算にあった仕入れをその為に特別に準備している。

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筆者は飲食店の経営をしていますので、飲食店側からの立場の話しが多くなりますが、是非知って欲しいことがあります。

「予約」はお客様との「約束」です。商売だから当たり前という方もいるかもしれませんが、飛び込みでいらしたお客様と違い、「予約」を頂くことで、時間・人数・ご要望・ご予算にあったメニューを通常時のものとは別に考えて、特別に準備します。

中には通常メニューにない、特別な食材なども含まれる場合もあり、キャンセルになった際は、他のお客様に売ることが出来ないものがあったりもします。

仕込も、ルーティン化されたもの以外の特別な作業が加わります。

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その飲食店に今日予約が一つも無く、飛び込まれたお客様のみで一日の営業をする場合、メニューに書いてあるものや、お薦めとして掲示されているものなど、ある程度ルーティン化された仕込が行われます。その為、いつもの仕入れ先に、いつもの量、そしていつもの技術で概ね対応できる内容になっていると思いますが…

「予約」の対応となると、ご要望等によってはいつもより大量に仕入れが必要で、前から仕入れ先にも交渉が必要であったり、それに合う皿などが無ければ購入して準備したり、それに合う技術が足りない時には他店の技術者に一部調理を外注したり、様々な特殊ケースが発生します。

また自店のスタッフも、量や技術などによって、通常より早く出勤したり、いつもと違う仕入れ先に出掛けたりすることになります。そういうことの積み重ねで、「予約」されたお客様の御期待に添う料理などが時間通りに人数分提供されます。

さて、予約当日…

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お店側からすると、この席を、「予約」のお客様の為に特別空けておこう、この食器は「予約」のお客様に使って頂こう…さまざまな「特別」が用意されます。
「ご予約席」ということで、他のお客様が急に御来店されても、予約席以外が満席であれば、それを理由にお断りをすることになります。勿論その分の商機損失はありますが、「予約」が約束通りに果たされれば、前もって準備もしたわけですし、それが一番望ましいわけです。

ところが時間になっても、過ぎても「予約」という「約束」が果たされない場合があります。

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飲食店の予約というのは、「約束」であります。多くの場合、書面も交わしませんし、内金も入らないでしょうが、暗黙の「契約」と言えると思います。

連絡を頂いてキャンセルだとしても損害は出ますが、これまでのそのお客様との信頼関係や、初めての方でも今後のお付き合いがあるかもしれないということで、よほど悪質でない場合は、店側は損害を泣く場合が殆どのようです。

しかし、無断でとなると心情的には違います。筆者も今まで予約を無断放棄した人々全員を覚えています。お店側はコストや労力をかけて準備をし、他のお客様を断ってまで「予約」に対応します。当然ですが無断キャンセルの商機損失分の「契約不履行」がありますし、お断りしたお客様の商機損失の損害も発生しています。悪質であれば「詐欺」で通報できます。そういう法的手段を視野にしながら、多くは怒りをこらえ大きな負担をし、泣き寝入りをしているのが現状かと思われます。

なので、筆者の経営するお店では、平常営業時の予約は受け付けておりません。

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筆者の経営する店は、バーということもあり、遅い時間に飲み物だけのお客様の予約を受けることになります。

今まで色々と試みましたが、先ず言えることは…

1・予約の時間を守る人が殆どいない(一軒目は長引くものです)
2・約束した人数より減っていることが多い(それについて何も言ってくれない)
3・呑んできた人ばかりで何杯呑むかが分からない(これは大きな問題)
4・座席を確保するために他のお客様を断り続ける(空席が見えているのにお客様が入れない)
5・お連れ様は、弊店のコンテンツに興味が無い(幹事一人の趣味で連れて来られ、可哀想)

この中のどれにも該当しないというご予約のお客様は皆無と言っていいでしょう…。

ということで、ご自身の意志で御来店して着席してオーダーして支払(CODなので瞬時)して頂ける方のみをお客様として対応させて頂くことにしました。

それとは別に、筆者の店では催事の際にお客様をSNS等で公募し「予約」を受け付ける場合があります。

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その際は、「参加」「参加検討」「不参加」等をクリックできるようになっていますが、ここでいつもやられます。

「参加検討」は実質「不参加」と思って期待しなければいいのですが、まるで「いいね!」でも押す感じで「参加」を押す人が毎回のようにいます。

お店側はSNSを使っている場合も参加人数の確認や、開催日前にはお申込みの進捗状況を見る為にチェックをしております。そういったネットでの軽いクリックが地味に損害を与えていることも知って欲しい事です。

お申込みが面前であろうが、電話であろうが、FAXであろうが、メールであろうが、SNSであろうが、「予約」は「約束」です。そして「契約」でもあります。

履行できない時の連絡は最低限度のマナーです!

以前ある雑誌にとんでもないことが書いてありました!

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「彼女とデートの際は、予め数軒レストランをリザーブ!その時のムードで、良さそうなところを適時チョイス!」

何処の雑誌かは書きませんが、そんな趣旨のことが書いてあり、びっくりしました。

あまりにも身勝手な、しかも飲食店従業者の痛みの分からない、心無い最悪な記事であります。

我々飲食店は予約への約束を果たす準備を、受けた以上必ず整わせています!

飲食業に携わる者からのお願いです。

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再度書きますが、「予約」は「約束」です!!

相手が商売だからと見くびる方もいますが、そこには人・物・金が大きく動きます。友達の約束をすっぽかすことよりも実は重罪です。何しろ損害がハッキリ出ますので…

これを読まれた読者の皆様。多少不快な記述もあったと思います。申し訳ありません。飲食店の皆様の代弁者気取りであったことも自覚しています。

それでも、この記事を何人の方が読んで下さるかは分かりませんが、どうしても伝えたいことでしたので書かせて頂きました。最後までお読み頂き有り難う御座います。

この記事を書いたユーザー

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東京都大田区大森生まれ。立正大学附属立正高等学校、尚美学園短期大学音楽ビジネス学科、放送大学教養学部生活福祉専攻卒業。STAY UP LATEオーナー。 ライター業と、セミナー講師、司会業も実質少々。江戸川区在住、一児の父。愛猫家。

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