昨今、ストーカーによる事件が増えていますよね。男性から女性へのストーカーが多いですが、お笑い芸人のウーマンラッシュアワーの・村本大輔さんなどが被害を受けた女性から男性へのストーカーというのもあります。被害者は知っておきたい、加害者は気づいてほしい、ストーカーの心理に迫ります。

■ "ストーカー”とは?

"ストーカー”と聞くと、相手をつけ回したり、異常にメールを送ってきたりなど、つきまとっているイメージがありますよね。そもそも、ストーカーとはどういった定義なのでしょうか。

"ストーカー”の言葉の意味

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英語で、もともと獲物に対して「忍び寄る」「こっそり追跡する」ことを動詞のstalk ストークで表現していた。やがてその動詞が、特定の人につきまとうことを指すためにも用いられるようになった。そのような行為は接尾辞"-ing" を付けて名詞化させ 「stalking ストーキング」と言う。そしてそのような行為をする人については、接尾辞 "-er" を付けて 「stalker ストーカー」と言うようになった。

出典 https://ja.wikipedia.org

やはり、簡単に言うとつきまといのことのようですね。

ストーカー規制法では?

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ストーカー行為の規制を行うストーカー規制法にもストーカーの定義が示されています。

ストーカー規制法では「特定の人に対する恋愛感情などが満たされなかったことへの怨恨(えんこん)の感情を満たすため、その人や家族につきまといなどを繰り返すこと」と定義する。禁止命令に違反した場合などに罰則が科せられる。

出典 https://kotobank.jp

ストーカー規制法では"つきまとい等”と"ストーカー行為”を規制の対象としています。

つきまとい等と定められているのは以下の行為です。

ア つきまとい・待ち伏せ・押しかけ
イ 監視していると告げる行為
ウ 面会や交際の要求
エ 乱暴な言動
オ 無言電話、連続した電話・ファクシミリ・電子メール
カ 汚物などの送付
キ 名誉を傷つける
ク 性的しゅう恥心の侵害

出典 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp

このようなつきまとい等を繰り返し行うことをストーカー行為といいます。

■ ストーカーの5つの心理

相手につきまとうストーカーをする人の心理とはいったいどんな状態なのでしょうか。ここでは、精神科医の福島章が『新版 ストーカーの心理学』で書いたストーカーの心理を5つに分類した例を見てみましょう。

①精神病系

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精神病によって抱く恋愛妄想、関係妄想によってストーキングを行う。現実には自分と無関係の、スターに付き纏うようなタイプが多い。警察庁の統計によれば、ストーカーに占める精神障害者の割合は、0.5%である

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憧れから独占欲になってしまうファン心理のようなものでしょうか。

②パラノイド系

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妄想によりストーキングを行うが、妄想の部分以外は正常で、話すことは論理的で、行動は緻密であることが多い。現実の恋愛関係の挫折による付き纏い行為もあるが、現実には自身と無関係の相手に付き纏うタイプが多い

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周りからみたらまともな人にも見えるので、被害者が訴えても伝わらないかもしれないのが怖いですね。

③ボーダーライン系(境界人格障害)

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性格は外交的・社交的で、「『孤独を避けるための気違いじみた努力』が特徴」で、病気ではなく、人格の成熟が未熟で、自己中心的で、他人・相手の立場になってみてものを考えることが出来ないタイプで、このタイプの人は精神医学の専門家でない人が想像するよりも世の中に多いという。人間関係は濃く、相手を支配しようとするところに特徴があるという。

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被害者が最も困難に陥るのはこの心理タイプのストーカーだそうです。

④ナルシスト系(自己愛性人格障害)

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自信・自負心が強く、拒絶した相手にストーキングするものが多く、行動的な分類からは『挫折愛タイプ』に属するものが多い。現実の人間関係は深い。

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「挫折愛タイプ」というのは、ストーカーの加害者と被害者は面識があり何らかの関係が合った場合のことをいいます。何らかの関係というのは、ただの顔見知りだったり、友達だったり。あるいは元恋人、体だけの肉体関係などなど。片方だけが深い関係になりたいと思い、ストーカーになってしまいます。

⑤サイコパス系(反社会的人格障害)

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被愛妄想を持つ(相手が自分を好きであると信じる)のではなく、自分の感情・欲望を相手の感情と無関係に一方的に押し付けるタイプで、性欲を満たすための道具として相手を支配するものが多い。「凶悪・冷血な犯罪者」「典型的な犯罪者」というイメージが特徴で、人間関係は強引で、「相手に『取り憑く』能力を持っている」ことが特徴であるという。

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いわゆるサイコパスですね。

これはあくまで福島章さんの分類です。その他にもストーカーの心理の分類や考察を行っています。その一部をご紹介します。

■ ストーカーは"エロトマニア”を持つ

エロとマニアではありません。エロトマニアです。エロトマニアというのは被愛妄想とも言います。自分は特定の相手に愛されていると思い込む妄想のことです。何年も長くこともあります。相手から激しく拒絶されても、素直になれない愛の告白だと受け取ってしまうそうです。

■ 相手からの"ストローク”を得ようとする

ストロークというのは心理用語で「他者に対する自分の表現」のことを指します。人から人へのはたらきかけのことをストロークと言うのです。たとえば「話しかける」「褒める」「撫でる」「怒る」「叩く」などなど。

さらにストロークは「褒める」「撫でる」など相手の気持ちを良くするプラス・ストロークと、「怒る」「叩く」など相手の気分を悪くさせるマイナス・ストロークがあります。このストロークを受けることで人は心の栄養を得ることができるのです。

人は相手からこの"ストローク”を得ようとします。それはプラスでもマイナスでもどちらでも良いのです。ストーカーも本来は相手に「好いてもらう」「気になってもらう」などのプラス・ストロークが欲しいのですが、それがかなわない場合もあります。そこで相手に「嫌われる」「恐がれる」などのマイナス・ストロークを欲しがってしまうのです。

人にとって何よりも怖いのが「無反応」です。ストーカーの心理として「無視される」よりも「嫌われる」ことになっても反応されることに喜びを感じてしまうのです。相手に「恐がられている」「気持ち悪がられている」というマイナス・ストロークで心の栄養を得ているわけですね。

こちらのサイトを参考にさせていただきました。

■ 「他者」によって「自己」が成り立つ

ストーカー行為をし続けていても自分が望む結果になるわけではありません。それでもストーカー行為がやめられないのは自分に自信がないタイプだからかもしれません。自分に自信がない人は「他者」との関係でしか「自己」を考えられません。

ストーカー「自己」が確立される「他者」との関係をストーカー行為で成り立たせています。その「他者」との関係が遮断、つまりストーカー行為をやめれば自分は無価値になってしまうと感じてしまうのです。

■ ストーカーになりやすい人の7つの特徴

ストーカーの心理が少しわかったところで、その心理を持った人にはどんな特徴があるのか知っておきましょう。自分の恋人や自分自身にも当てはめて、ストーカーになりやすいのかチェックしてみましょう。

①見栄っ張り

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ストーカーに多い自分に自信がない人ほど見栄っ張りで自分を大きく見せようとします。社会的にも自分は認められていると見せたくて、嘘をついたり知ったかぶりしたりもするのです。

②電話やメールなど連絡頻度が異常に多い

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自分に自信がない人は、恋人と連絡がとれない間、浮気をしているかもしれないと心配になってしまいます。そうすると電話やメールなどをしまくります。連絡の頻度が異常に多い人は、相手に対しての執着も強いのでストーカーになりやすいのです。

③嫉妬深い

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相手を異常に束縛したがり、嫉妬深い人というのは愛しているからというよりも、自分の思い通りにならないいらだちを感じています。相手を自分の所有物のようにコントロールしたがっているのです。

④自己愛が強い

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5つの心理でいうところのナルシストは自己愛が強いことの表れです。ナルシストというのは実は自分に自信がありません。だからこそ相手と深い関係になることで自信につながり、一方的に強い思いを抱いてしまうのです。

⑤自己中心的

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自己中心的な人はとにかく自分さえ良ければそれで良いと考えています。自分の欲求が満たせればそれで良い。それができなければイラだって相手に嫌がらせすることもあるというのは、ストーカーになりやすい傾向があります。

⑥強い攻撃性を持っている

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相手とケンカになったり恋人と別れ話になると、急に怒りを爆発させ物に当たったり暴力を振るったり…。こんな強い攻撃性を持っている人は相手への執着心が強く、思い通りにならないと相手を攻撃する可能性があります。それがストーカー行為へつながることもあるのです。

⑦友達が少ない

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上記の①~⑥のような人物にはあまり近づきたくありませんよね。したがって、人が離れて行ってしまい友達がいない状況になってしまいます。何人か友達がいても、ダメな部分を認めてしまったり甘やかしてしまっているので、ますます助長させてしまうのです。

■ 実際にストーカーをしていた人の告白

分類によるストーカーの心理、それに基づく特徴はわかっても、実際のストーカーの心理に迫ることはなかなか難しいですよね。そこで、元ストーカーの当時の心理を告白した言葉を参考にしてみましょう。

「自分のこと、まだ(彼女が)理解できていないから、避けられているんだと思っちゃうんですね。 もっと自分のことを分かってほしい、分からせてやる。 余計、追いかけたくなるという心理が働きます。」

出典 http://www.nhk.or.jp

自分を知ってくれれば好きになってくれる、そうして行動がエスカレートしてしまうのかもしれませんね。

「自分が許可していない態度をとるな。 自分の思いどおりに動いてくれる人形だと思っていたんですけど、支配欲がすごいあったと思います。」

出典 http://www.nhk.or.jp

やはり、相手をコントロールしたくなるみたいです。

「憎しみというか、怒りがわいてくる。 そうすると、衝動的な行動に出たくなる。 殺意みたいな気持ちが、一瞬に芽生える。」

出典 http://www.nhk.or.jp

これを行動に移されたら…本当に恐ろしいことです。

■ ストーカーされやすい人とは?

このような心理、特徴を持つストーカーが狙うのはいったいどんな相手なのでしょうか?ストーカーの心理的に考えてストーカーされやすい人というのは2通りいます。

ストーカーの支配欲を満たしてくれる人

出典 http://www.photo-ac.com

ストーカーというのは相手を従わせたい、支配したいという欲があります。なので、その欲求を自然と満たしてくれる人にストーカーするのです。

具体的には、常に話しの聞き役になる相手に強く言われると従ってしまう口調が優しげ計算高くなく単純で人を信じやすい、といった性格の人が当てはまります。

ストーカーの心理を逆なでする人

出典 http://www.ashinari.com

支配欲が強いストーカーに従わないと「なんで言うことを聞かないんだ!」と神経を逆なでることになってしまいます。それでも自分に自信がないので、ハッキリとした物言いの人には萎縮しますが、そうではなく心理を逆なでしてしまう人もいます。

具体的には、優柔不断(自分に従わせたいがそれも優柔不断なのでいらつく)、他人に感化されやすい(自分にだけ感化されれば良いのに別の人にもなびく)、言いたいことを我慢しがち(我慢しがちな人がたまに反論すると逆上する)、相手に関心がない(相手の心をつなぎとめるためにストーカーして支配しようとする)などです。

「ストーカーされやすい人」についてこちらのサイトを参考にさせていただきました。

■ ストーカーの心理を踏まえた4つの対策

このようなストーカーの心理や行動を踏まえた対策をご紹介します。ただし、これはあくまで一例です。有効な対策のひとつであって絶対ではありません!ただし、有効な場合もあるので知っておくべきことでもあります。

①防犯対策を徹底する

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ストーカーからのつけまわしや乱暴されることを防ぐためにも、防犯対策は徹底しましょう。人通りが多く明るい道を通る警備がしっかりしているマンションに住む常に防犯ブザーを持ち歩く。など。

何かあってからでは遅いので、何か起こらないための対策を立てましょう。相手に何かされた場合を想定して、近くの交番の場所などを知っておくのも良いでしょう。

②ハッキリと拒絶の意思を示す

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反応があいまいだと相手が勘違いし、ますますストーカー行為がエスカレートすることがあります。面会や交際を迫られたらハッキリと拒絶の意思を示しましょう。

③相手からの嫌がらせは反応せずに保存しておく

出典 http://www.ashinari.com

相手から嫌がらせのメールや電話がしつこく来るかもしれません。また、自分の存在を示すために、嫌な物を送りつけてくる可能性もあります。そうした嫌がらせに対して過剰に反応してはいけません。相手はその反応を楽しんでいる可能性があるからです。嫌がらせには反応せず保存しておきましょう。後に警察に相談する場合にも証拠になります。

④第三者を入れて話し合う

出典 http://www.photo-ac.com

ストーカーを無視すると逆上して最悪ストーカー殺人が起きてしまうこともあります。ストーカーが誰なのかわかっていれば、なぜストーカーをするのか理由を聞き、原因をはっきりさせましょう。

ただし2人で会うのは絶対ダメ!必ず第三者を入れ、人目の多いファミレスなどで話し合いましょう。第三者は弁護士やストーカー対策専門の機関などもあります。

話し合いのときは、相手を尊重する言葉で、拒絶はハッキリとわかりやすくストーカーされ傷ついていてあなたのことは嫌いだ、ということを伝えるようにしましょう。

■ ストーカー加害者への対応も必要

ストーカーは借りに捕まったとしても、またすぐに社会に出てきます。したがって、加害者の治療や対応をしなければ、ストーカーは永遠になくならないのです。ストーカー行為をやめたいのにやめられない、という人もいます。そんな風にストーカーの自覚がある人は、一度心療内科などで相談してみてはいかがでしょうか。

■ 心理に迫って解決に近づきましょう

ストーカーをする人の心理や特徴、実際の声、対策についてご紹介しました。ストーカーしている本人はそれを気づいていないこともあります。ストーカーになる心理に当てはまることがあっても、原因というのは人それぞれです。その原因を探り、きちんと被害者には対策を、加害者には対応をして、解決へと近づきましょう。

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