記事提供:長谷川豊 公式ブログ

「反戦」・「戦争反対」を叫ぶ方々に、一つの特徴があることに気付いた。

先に改めて申し上げておきたいのだが、私は、反戦運動をされる方をバカにするつもりはないし、批判するつもりもない。

当ブログは、けっこう刺激的なことも書き連ねることにより、ありがたいことに多くの読者の方々に支持していただいているようだが、今日は少しだけマジメに書こうと思う。

(ただ…マジメに平均的なことを書くと、とかく内容が大人しめなものとなり、『つまらない!』と怒られることもあるのだが…)。

ジャパネットたかたの高田元社長が「私は戦争のない世界を作りたいんです!」と叫んで、歴史教材を売っていた、というネットニュースを見た。その中で高田元社長は「だからこそ、今こそ歴史を学ぶべきなんです!」と主張なさっていたという。

高田元社長は、プレゼンテーションという世界において、多くの識者からも尊敬を集める、第一線のプレゼンの達人である。

声としゃべり方が少々アレなだけで、彼のプレゼン技術には、学ぶべきメソッドが大量に詰め込まれており…という脱線は置いといて、ここで気になったのが、「『過去』の歴史を学ぶのはいいが、『現在』を学ぶ必要はないのだろうか?」ということだ。

実は来週の火曜日に、早稲田大学の方でトークセッションがあり、田原総一郎氏や森本敏郎氏と共に現代戦争や、最新の技術戦について話し合う予定なのだが、その題材となっている一つが、今年の秋に公開予定の『ドローン・オブ・ウォー』である。

天才監督のアンドリュー・ニコルが大変な時間と手間をかけて、実際のアメリカ空軍基地の最前線を自身で取材し、その中の苦悩と戦いを描く意欲作で、主演はイーサン・ホーク。

映画会社の方から「ぜひ観ていただきたい!」と依頼を受けて、サンプル版のDVDを送っていただき、鑑賞したのだが、久しぶりに強い感銘を受けた。

ありがたいことにこの映画のパンフレットにコメントを寄稿させていただいたのだが、田原氏も森本氏も、他のジャーナリストたちも同様に様々な意見を寄せている。今、各界から、大変な注目を集める作品だ。

描かれているのは、アメリカに2008年ごろから順次導入され始めた無人戦闘機「ドローン」の姿だ。

詳しくは映画を見ていただければいいのだが、はるか遠く、完全に安全の確保されたネバダ州のラスベガス近郊から、遠隔操作だけでテロリストたちを爆撃していく「今の戦争」の様子の一端がつぶさに描かれている。

アメリカもバカではない。よく、「アメリカの起こした戦争に、巻き込まれるのではないか!!」と叫ぶ人たちがいるのだが、そもそも、戦争とは、2010年ごろを境に、完全に今までのそれとは形が変わっているのだ。

もともと、大量破壊兵器があると主張して、イラクで大量殺害をしまくったあげく、殺りく兵器など影も形もなかった。国際社会から多大なる非難を浴びたアメリカは、さらに国内の批判的世論を抑え込まなければいけなくなってきた。

テロは許せない。

そこはアメリカ内部では統一されている。それは我々日本人だって同じ気持ちだ。なのに「殺せるならだれでもいい!」とばかりに、幼い女性や子供を使った自爆テロまで未だに後を絶たない。

それらと戦わなければ、更なる罪なき人々が犠牲になる。そこまでは誰でもわかる話だ。

しかし、だからと言って、愛する家族や旦那が死ぬことは許せない!

そんな世論に後押しされる形でアメリカで開発されたのは、「自国の兵士は誰も殺さずに、相手だけを殺害して戦闘力をそいでいく」無人戦闘機=ドローンだったのだ。

仮に爆撃されたとしても、また作ればいいだけ。そもそも誰も乗っていない。行けるところまで飛んで、そのまま墜落したって別にかまわない。

はるか上空で旋回するために、相手にはその存在すら知らされない。完全に同時中継できる衛星システムにより、人々の生活すらも確認可能。

映画の中では、レイプ犯が女性を無理やり犯している姿も映し出されるが、その相手に対して、軍法規定に縛られている主人公たちが、どのように行動するのかも、映画の一つの見どころだ。この辺りはかなりフィクションが入るのだが…。

作中では、ドローンを操作する人間たちを、驚くべき場所でスカウトしている事実が明かされたり、あまりにも正確に打ち込まれる爆撃にもかかわらず、ある一定のタイムラグが存在するために、

罪もない一般市民が爆撃の犠牲になってしまう姿などが逃げずに描かれ、それによりPTSD【心的外傷後ストレス障害】を発症する兵士の様子も描かれている。

「過去」の歴史を学ぶことは大事である。人間はしょせんアニマルだ。成長すると言っても、限界がある。なので、未だに戦争は起きる。

しかし、その戦争を何とかなくせないか、なんとか悲劇を減らせないか、と世界大戦以降、あまりにも多くの人間が、血のにじむような努力を重ねてきた。

歴史を繰り返さないように、

悲劇を重ねないように、

ライフスタイルだけではなく、あらゆる分野(=戦争も含む)は、そういう人々の思いによって変化し成長してきた。何十年も前に紡がれた悲劇の歴史を学んで、頭でっかちになり、「今は戦前の日本と同じだぁ~」と叫ぶ人がいる。

戦争反対を唱えることを否定しない。戦争だけではなく、人が人を殺していくことは、何があっても許されないことである。

しかし、現代にいたるまで、悲劇を少しでも減らそうと、わずかづつでも努力し、一歩一歩成長してきた現代社会を、無視して、学びもせずに、「昔と同じでぇ!」と叫ぶことは、悲しみや悲劇を減らそうと、懸命に努力してきた…

そんな方々の汗と労力に対する侮辱だ!

日本が戦争に巻き込まれる危険性は、しっかりと規制しなければいけない。政府は野党の体たらくによって、一強多弱になっていることは事実だ。なので、批判的なコメントや報道が多いことはむしろ民主主義国家として歓迎すべきことである。

が、批判には責任が付きまとう。批判し、声を上げるのであれば、汗をかき、努力することも忘れないことが必要だ。映画「ドローン・オブ・ウォー」のキャッチコピーは「これが現在(いま)の戦争だ」である。

少なくとも、歴史の教科書や皆さんが見聞きしたものと、今の戦争が余りにも違う事はこの映画で確かに学べるはずだ。

私は、2010年以降の現代社会で、皆さんが思い描いている「戦争」的なるものは、もはや起きないと断言したいと思う。

これから起こるのは、この映画で描かれているような、一方からの大量虐殺だけである。アメリカの正義に沿った行動が出来ていなければ、前触れもなく爆撃される、という世界が広がるだろう。

私は、現在の日本の国会で審議が続いている「安保法制」はあまりにもそんな時代とかけ離れた「時代遅れのもの」だという認識を持っている。なので、何度もこのブログで書いている言葉を、もう一度ここに記したい。

「安保法案なんて、とっとと通せ!それよりも、101兆円もの概算要求をしてきたバカ省庁たちを全員、処分しろ!」

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