我が家には子供がおりません。それは、高齢出産のリスクを考えて作らない選択をした事も含め個人的な事情もありますが、他にも子育てをする上で今の日本での環境に疑問を持つ部分も多かったというのもあります。

そんないくつかの理由で子供のいない世帯な為に、実際には経験していませんが、それでも周囲の若いお母さんなどを見て話を伺っていると、予想以上に子育てをしにくい状況が多い事に考えさせられます。

出生率は確かに低下してはいますが・・・

実際に国が掲げて取り組んでいる子育て支援などについても調べてみました。
その中で、厚生労働省の少子化対策企画室で発行されている冊子「子ども・子育て応援プラン」では、現代の我が国に於いての様々な子育てに関する問題点が調査、分析されています。

同冊子に掲載されている出生率の推移(図2)を見れば確かに少子化は進んでいますが、私は個人的に出生率自体よりも、社会環境の改善を重視すべきと感じています。

もっと正確に言えば、実際に子供のいる世帯、子育てをしている保護者だけでなく、子供のいない世帯や社会全体が個人レベルから子育てに関心を持てるように変わっていかなければいけない部分があると感じています。

出典 http://www.mhlw.go.jp

厚生労働省 雇用均等・児童家庭局 総務課少子化対策企画室で発行されている『子どこ・子育て応援プラン』より抜粋させて頂きました。

女性の社会進出を掲げていながら、実際には働きにくい

現在、子供を持つ女性で仕事を続けやすい環境を手に入れている人は、子育てが一段落した層に多い傾向が見られます。

子供に手がかかる時期を過ぎてから社会復帰される人は多く、そのほとんどは、それ以前の職場には復帰出来ていません。

産休や育児休暇が整っていない職場がまだ多かったというのもありますが、現在子育てが終了している年代は、まだ男性の労働条件、主に収入面がそう酷くなかった世代が多い為、結婚または妊娠を期に退職する傾向も強かった世代でもあります。

しかし、現在の子育て世代では男性の収入状況も良くない世帯が増えている上に、女性の出産・子育てによってやむなく退職せざるを得ない人も多く、折角経験を重ねた仕事を離れる選択をしなければいけない状況に追い込まれてしまう傾向が強いのです。

その為、実際に復帰出来るのは完全に子育てから離れてブランクが出来てしまってからになってしまい、出産前のスキルを生かせる人は少ないようです。

また、出産をしてから新たな職場に就職をしても、子供の病気などで欠勤すると居づらい雰囲気を感じてしまう人も多く、結局は退職してしまう人も多いようです。子供を預ける保育所の費用も家計を圧迫するという本末転倒な事情も少なくないのです。

そしてその背景には、出産・子育てに対する職場の理解の低さというのもかなり大きく、今まさに出産・子育てをしていて厳しい状況を強いられている世帯は珍しくありません。

図5を見ても、育児休業などの制度がありながら取得しなかった女性の理由には「職場への迷惑がかかるため」「取得しにくい雰囲気であったため」というものが見られ、職場での出産・子育てに対する理解が低い事がうかがえます。

他にも、「家計が苦しくなるため」などのように経済的な事情も気になる部分です。これは上で書いた、男性の収入を中心にした就労条件が低下している事が言えます。

出典 http://www.mhlw.go.jp

厚生労働省 雇用均等・児童家庭局 総務課少子化対策企画室で発行されている『子どこ・子育て応援プラン』より抜粋させて頂きました。

経済的な事情も抱えながら、家事や育児負担も女性に・・・

子育て世帯の女性の家事育児負担が多いというのも、問題とされていますが、実際に統計を見ると納得の結果が出ています。

この点については、男性の育児休暇を奨励するなど、国レベルでの取り組みもなされており、企業によっては男性の育児休暇を設けている所も出て来ていますが、実際にはほんの僅かといったところのようです。

男性の場合にも、「職場への迷惑がかかるため」や「家計が苦しくなるため」が理由として挙げられ、実際には育児休暇を取得する為のしっかりした環境は整っていない事がうかがえます。

図4を見て驚愕したのは、欧米に比べて日本の男性の家事育児負担の圧倒的な低さです。これを見ると、図5にあった理由の中の「自分以外に育児をする人がいたため」の「自分以外の人」は配偶者の女性である事が想像出来ます。

子育て世代の女性で、自分のやり甲斐として働いている人は別と考え、経済的な事情でやむなく働く選択をする女性の場合は、さらに家庭内での家事や育児負担も大きいという、二重三重の苦労を伴っている人が多いという事です。

出典 http://www.mhlw.go.jp

厚生労働省 雇用均等・児童家庭局 総務課少子化対策企画室で発行されている『子どこ・子育て応援プラン』より抜粋させて頂きました。

最近実際に起こった、妊婦に対しての不当解雇

妊娠を理由にした解雇を撤回するよう求めた国の是正勧告に従わなかったとして、厚生労働省は4日、男女雇用機会均等法に基づき、看護助手の女性を解雇した茨城県の医院名を公表した。妊娠や出産を機に嫌がらせや不当な扱いを受けるマタニティーハラスメント(マタハラ)で事業所名を公表するのは初めて。

厚労省によると、勧告に従わなかったのは茨城県牛久市の「牛久皮膚科医院」(安良岡勇理事長)。今年2月、看護助手の20代前半の女性が、妊娠を理事長に報告したところ、約2週間後、「明日から来なくていい」「妊婦はいらない」と告げられ、その後解雇されたという。

女性から相談を受けた茨城労働局が3月以降、解雇を撤回するよう助言や指導、勧告を行ったが拒否。7月には厚労省が是正を勧告したが、理事長は「雇用機会均等法を守るつもりはない」と答えたため、公表に踏み切った。

同医院は4日は休診しており、取材に応じていない。

出典 http://www.nikkei.com

実際に起こった労働環境に於いてのマタニティハラスメントの内容として日本経済新聞のWEBサイトから引用させて頂きました。
我が家の新聞でもこれを読んだ時には、労基から指導・勧告を受けていたにも関わらず従っていなかった事実には流石に驚きました。

これは私が実際に接した、小さなお子さんを持つ何人かの女性の話ですが、子供が小さい時にはしっかり傍にいて成長を見守っていたいという女性も多くいます。

ご主人の経済状況によっては、この見守りながら傍にいたい期間を十分子育てに充てられる女性も勿論おりますが、1歳に満たないお子さんを保育所に預けてまで働く選択をしなければいけない女性も多いのが現状です。

しかしその反面、実際にはそこまでして就いた仕事ですら安心して続ける事が難しいのが今の日本なんです。

女性が子育てしやすい環境を作る基盤として、まず子育て世代の男性の職場環境や経済的な部分を向上させるのも急務ですが、現状で今必要なのは、出産・子育てをしている世帯、特に女性への周囲の理解なのではないかと感じます。


これは、子育てをしていない立場で感じたままに書いた記事ですが、外から子育てをしている女性やその世帯を見た時に、あまりにも取り巻く環境がまだまだ厳しく、社会全体で意識を変える必要があると感じたのです。

まずは困っているお母さんを見たら、そっと手を貸してあげたり、声を掛けてあげたり、職場でも採用した以上は温かく見守ってあげたりと、それぞれが出来る事で子育てに関心を持ってみませんか?

昔のように、よその子でも気に留めて見てあげられるような、協力出来る社会になっていく事が必要ではないかと感じています。

この記事を書いたユーザー

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音楽業界を経て、フリーのデザイナー兼ライターを生業にしております。ポジティブに解決したトラブルや実体験ネタを中心に書いています。8歳下の夫と愛犬の気ままな3人暮らし。音楽好きのゴシック好きの和服好き。オカルトも大好きでございます。好きな作家は芥川龍之介、詩人は中原中也☆

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