ベストマンとは、結婚式の時に花婿の付き添いをする人のことだ。通常、花婿の親友や兄弟が選ばれる。しかし、マットは自分の結婚式にジャーマンシェパードのケヴをベストマンに選んだ。マットにとってケヴは人生にかけがえのない大切な親友だからだ。

イラクの戦争地帯で出会った一人と一匹

出典 http://www.mirror.co.uk

2013年、マット(42歳)はケヴに出会った。海軍のメンバーとしてイラクの戦争地帯で働いていたマットは、セキュリティオフィスのエリアでうろついているケヴを見つけた。ケヴは野良犬だった。普段キャンプ場には犬を入れることは許されていなかったが、ケヴはみんなに好かれていて、特別にキャンプ場の中に入れてもらっていたのだ。

「みんな仕事で究極の緊張を10時間以上も保たなきゃいけないから、ケヴを癒しにしている人は多かったね。とってもフレンドリーな犬で、誰とでもじゃれあうのが好きだったんだ。僕にとっても心の友みたいな感じだったよ。」

マットはイギリスで彼の帰りを待っている恋人ヴィッキー(41歳)に、ケヴの写真をメールで送ったりしながら近況を知らせていた。ヴィッキーもマットからケヴのストーリーや写真を見る度に、ケヴが大好きになっていった。そしてマットが職務を終えてイギリスに帰る時が近づいて来た。しかしその直前、ケヴが交通事故に合ったのだ。

高額な治療費、検疫費を2人で出し合いケヴをイギリスへ。

出典 http://www.mirror.co.uk

親友のように思っていたケヴが酷い事故に遭い、いてもたってもいられなくなったマットは、ケヴを引き取ることに。しかし高額な治療費やケヴの飛行機代、空港の検疫費に輸出費用などが半端なかった。マットとヴィッキーは二人でお金を出し合い、ケヴに最善を尽くした。

海軍を辞めて以来、マットは鉄道会社に就職。ヴィッキーが空港の検疫所に預けられているケヴに頻繁に会いに行った。半年近くも空港で生活しなければならなかったケヴは、今年の4月にようやくマットとヴィッキーの所へ帰れることになった。

「大変な手続きと費用がかかったけど、ケヴを連れて帰ることに対して、もし、っていう選択肢はなかったんだ。どうやって連れて帰ろうか、どうしたら連れて帰れるかって必死に考えて手続きしたよ。」

先月、二人の結婚式にケヴがベストマンとして参加

出典 http://www.mirror.co.uk

かけがえのない親友に見守られて、アットホームな結婚式を迎えることができたマットとヴィッキー。スピーチはできないけれど、はちきれんばかりに尻尾を振って二人を祝福しているケヴの姿がそこにはあった。そしてケヴは、ウエディングケーキのお裾わけをもらったそうだ。

遥か遠くの異国で知り合った一人と一匹。マットとケヴの絆は深い。ハードな道のりではあったが、それを乗り越えて無事にケヴをイギリスに迎えることができて、マットもヴィッキーもホッとしていることだろう。

これからも二人と一匹で幸せに暮らしてほしい。ひょっとしたら近いうちに家族が増えることになるかも…しれない。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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