アメリカでは、寄宿制学校に通う12歳の少年の両親が、子供がWiFiで体調を崩したとして、学校を相手取って訴訟を起こした。

少年は医師から電磁波過敏症と診断されており、原告の主張では、2013年に学校がWiFiを設置した後から、頭痛、鼻血、吐き気に苦しみ始めたという。

通信企業アイソトロープ社に校内の電磁波の調査を依頼した学校側は、

「アイソトロープ社の調査では、学校内のアクセスポイント放出、ラジオ無線信号、テレビ無線信号その他高周波放出の総合レベルは、連邦および州の安全基準に余裕をもって適合している」と発表している。

校舎内およびその敷地内の電波レベルは、連邦および州の安全基準の1万分の1であるそうだ。

記事提供:カラパイア

フランス人のマリーン・リチャードさん(39歳)は電気機器から放出される電磁波で体調を崩したと法廷に訴え、障害手当を勝ち取ることに成功した。この症状は、電磁波過敏症と呼ばれ、原因は不明としながらも世界保健機関でも認めているものだ。

判決は電磁波過敏症を正式に病気とは認めてはいないが、彼女には今後3年間に渡り月額約10万円相当の手当が支給される。

電磁波過敏症で苦しむ人にとって「画期的」な判決と評するリチャードさんは、電話などの電気機器によって体調を崩したことから、止むを得ず、フランス南西部の人里離れた電気のない山間部で暮らすことになった。

電磁波過敏症の患者が訴える典型的な症状は、頭痛、疲労、吐き気、動悸などだ。

アメリカでは学校が訴えられた事例も

電磁場について

電磁場は私たちの身の回りのいたるところを取り巻いているが、目で見ることはできない。

ここ数年、家庭における電力供給や家電機器などの人工的な電磁場について数多くの調査がなされてきた。テレビ、ラジオ、携帯電話、WiFi、電子レンジなどはすべて電磁波の発生源だ。

こうした機器に敏感な人は、頭痛、不眠、携帯電話使用時の耳の痛み、皮膚のチクチク感、集中力や記憶力の低下などを訴える。現在のところ、この症状の唯一の解決策は、家庭内の電子機器を避けることであるが、現代社会では簡単な話ではない。

イギリスでは、電磁波過敏症は公式には認められていない。イングランド公衆衛生サービスが電磁場によって人の健康が害されるという科学的証拠はないとしているためだ。

これを認定している世界保健機関は、長期的な健康への影響について調査が必要であるとしている。

法廷での解決も困難

スウェーデンやアメリカなど、いくつかの国では電磁波過敏症を病気として認めているが、これに関して訴訟を起こす価値があるのか否かについては意見の分かれるところだ。

例えば、イギリスでは、携帯電話の電波への曝露を懸念した人々が、基地局の建設の中止を求めて訴訟を起こしている。しかし、この類の訴訟はほぼ認められないのが現状である。

訴訟では、窓の外にあるものが原因で財産の価値が落ちた、あるいは建設計画が不正であると主張して戦わなければならない。

電磁波過敏症の認知度向上キャンペーンを実施するエレクトロセンシティビティUKは、フランスの判決を歓迎すると述べている。

イギリスにも電磁波過敏症と診断され、障害支援手当を受ける人はいるが、そうした補助金は別の障害や関連する症状を基に支給されているそうだ。

出典:metro

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