寝台列車カシオペアも実質廃止に

北海道新幹線の開業を来年の3月に控えて、寝台特急カシオペアの命運もまもなく尽きようとしています。

すでに、新聞記事にも載っていますが、JR北海道とJR東日本は、北海道新幹線新函館北斗~新青森の開業で、寝台特急「カシオペア」の運行を実質的に廃止する方向で調整していると書かれています。
 「年に数往復程度、臨時運行させる可能性がある。」と書かれていますが、これはいわば廃止反対派に対する予防線であり運転されたとしてもほんの僅かであろうと思われます。

それは、青函トンネル区間をJR北海道が自前で機関車を持っていないためJR貨物から貸してもらう必要があります。
現行の法律ではJR貨物が旅客運送をすることはできませんので、実際に運行となるとJR北海道はJR貨物から機関車を借りて運転する必要が生じますので、ここで、JR貨物に対して機関車使用料をJR東日本以外に払う必要が生じることになります。

また、そのために運転要員を確保しておかなくてはなら無いと言う問題がありますので、運転の可能性はあると言いますが、可能性は限りなく低いと思われます。

札幌駅に到着する「カシオペア」(画像 Wikipedia)

出典 https://ja.wikipedia.org

来年の3月で道内への運転廃止が決定した、寝台特急カシオペア
年に数回程度、多客時に直通運転の可能性が示唆されていますが、実現は難しそうです。

JR最後の急行、「はまなす」はどうなるのか?

「急行はまなす」は現在は14系客車と呼ばれる座席車と寝台車(24系と呼ばれる車両もありますが基本は同じ構造)で構成されており、寝台車以外に、指定席料金で乗れる簡易寝台ともういうべきカーがあります。

ただ、これらの車両は製造から40年以上(昭和47年から50年にかけて製造された車両であり、車体もかなり傷んでいます。

さらに、部品によってはすでに製造されていないものも多いので。こうした部品を確保する必要があったりします。

急行はまなす 青森駅にて

出典 https://upload.wikimedia.org

寝台車も昭和47年(1972)から49年(1974)に作られた車両であり約半世紀使われていることになります。 画像wikipedia

急行はまなす 指定席

出典 https://ja.wikipedia.org

旧グリーン車の座席が使われた指定席、リクライニング角度が深くゆったりとしている。画像wikipedia

カーペット車の簡易寝台

出典 https://upload.wikimedia.org

画像wikipedia

特に鉄道部品は、国鉄末期の車両などではコストダウンを図るために市販品などを積極的に活用してきましたがそれ以前はJRSと呼ばれる国鉄規格に基づき調達されていましたので、蛍光灯一つとっても特殊仕様になっていました。

ですから、市販品を持ってきて直すと言ったことは簡単にはできないし、手作りで部品を作るなんてこともできません。

余談ですが、国鉄の分割民営化時に大量に国鉄車両用の蛍光灯が払い出されてバッタ品の販売市で売られたようですが、規格が違うので寿命は極端に短かったようですね。

「急行はまなす」はどうなるのか?


あくまでも私見であることをお断りしておきますが、「急行はまなす」は現在のJR北海道の現状から考えれば、あっさりと廃止する可能性があります。

ただし、気動車列車による夜行列車としてなら運行される可能性はあると思います。

例えば、函館から札幌間を、結ぶ夜行列車として存続させるという考え方です。
昼間時の座席車をそのまま夜行列車として運用しますので、現行の「はまなす」と比べると質的な低下は避けられませんが現在の利用者のうち夜間に移動したいというニーズは果たせると思います。

また、同様に新函館始発に間に合うダイヤで札幌から函館までの運転を行えばある程度の需要は見込めるように思われます。

この記事を書いたユーザー

加藤 好啓 このユーザーの他の記事を見る

初めまして、鉄道ジャーナリストの加藤好啓です。
特に旧国鉄【日本国有鉄道】の歴史に詳しく、自分なりに鉄道の年表サイトなども運営しております。
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