2015年9月2日、モーニング娘。'15や℃-uteが所属するアイドル集団・ハロー!プロジェクトから、そのレッスンシステム”ハロプロ研修生”を母体とした新たなグループがメジャーデビューを果たします。

その名は「こぶしファクトリー」

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日本原産の”こぶしの花”のような優美さや”拳”のような力強さなど、その名に込められた沢山の人々の想いを胸に、ずっと努力を続けてきた8人の女の子たちがまさにこの瞬間、人生の大きな扉を開こうとしています。

…その中の1人、現在中学3年生の浜浦彩乃さん。

彼女はまだ15歳という年齢ながら、このデビューの日まで、4年以上の月日をアイドル研修生として過ごしていました。

彼女がデビューまでに歩んだ長い長い道のり。そこにはまだ幼いながらも確かな、1人の人間のライフストーリーが存在しています。

【「キラキラした人になりたい」10歳から始まった女の子の物語】

2011年6月、まだ小学生だった彼女はハロプロ研修生の新メンバーとして初めてステージに上がります。きっかけは前年に開催されていたモーニング娘。の9期生オーディション。

「(初ステージは)緊張していて、”どこ見たらいいんだろう?”って感じでした」

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テレビで見たモーニング娘。のように「キラキラした人になりたい」。そんな憧れから、彼女の研修生活はスタートしました。

それまで未経験だった歌やリズムの勉強を1から重ねていく浜浦さん。同じ研修生の仲間たちと日々レッスンに励み、本格的なプロのステージ、その熱狂も経験していく中で、改めて夢を抱いた彼女は、やがてハロー!プロジェクト内のデビューオーディションに再度挑戦をしていくようになります。

【掴みかけた最初の未来。しかし思わぬ形で、夢は破れる】

最初にデビューへの道が見えたのが、2012年に開催されたモーニング娘。11期生オーディション。アイドルを目指すきっかけとなった9期生オーディションから約1年、小学6年生になった彼女は、モーニング娘。11期生の最終候補6名の中に残ります。

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(左から三番目が浜浦彩乃)

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(最終審査・一番左が浜浦彩乃)

…しかしその時合格者として選ばれたのは彼女ではなく、彼女の研修生の後輩にあたる、小田さくらさん(現モーニング娘。'15)でした。

浜浦さんはその時の心境をインタビューでこう振り返っています。

「歌がその時すごい下手で、受かりたかったんですけど、やっぱりなっていうメンバーが受かって…(自身の落選を伝える)電話が来てからはすぐ(研修生で同じく最終候補者だった)牧野真莉愛に電話して、「受かんなかったね」っていう話をしました。」

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「(合格者・小田さくらのお祝い会を欠席した時のことを聞かれ)悔しくて…会いたくなかった」

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【悔しさと引き換えに得た成長、それでも光はなかなか見えなかった】

実力があと一歩届かなかった悔しさをバネに、さらなる成長を誓った浜浦さん。

そして実際に歌やダンスにおけるその努力は周囲にも評価され、次第に彼女は研修生の中でフロントメンバーの一人として活躍。また先輩のコンサートツアーに出演できるチャレンジアクト(研修生選抜)のメンバーにも頻繁に選ばれるようになっていきます。

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立てる場所が増えていくことでスキルだけでなく知名度も増し、やがて研修生の立場ながら少しずつ客席の声援ももらえるようになっていく彼女。しかしその一方で、彼女は目前でいくつものチャンスを逃します。

2013年2月の新デビューグループ結成(後のJuice=Juice)、2014年9~11月に発表されたモーニング娘。12期生、アンジュルム3期生、カントリー・ガールズの結成メンバー。

自分より後にオーディションを受けた同年代の少女たちが次々とデビューの舞台に上がっていく中、そこにいつも、「浜浦彩乃」の名前はありませんでした。

「後輩がデビューしていくのが辛かった」

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気づけば2014年も残りわずか、やがて彼女には研修生として迎える4年目の冬が近づいていました。

【4年目の冬、いつもと同じ風景…しかしそこに、「ドラマ」は待っていた】

2014年、沢山の研修生の中で、後輩を指導する立場へとなり始めていた浜浦さん。

すでに中学2年生になっていた彼女は後輩だけでなく、アイドルと違う道を選んだ先輩の選択も、沢山見届けてきていました。

そして自身もいつしか、もうすぐ中学3年生。

それでも彼女は、幼い頃に見たあの”キラキラ”をずっと追いかけ続けます。

「後輩の成長は嬉しいことだけど、ライバルでもあるので、私も負けないように頑張ります」

出典UTB(アップトゥボーイ) 2014年12月号

「もし、この先ハロー!プロジェクトに新たなユニットができるとしたら、そのときは絶対に選ばれたいです」

出典UTB(アップトゥボーイ) 2014年12月号

…そしてそんな彼女の長い長い道のりは、ついに”4年目の冬”に訪れたこの瞬間、全てが報われることになりました。

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「ありがとう。サプライズで嬉しいなと思うんだけど、」

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「実は逆に私がサプライズなの。」

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「なんとHello!Projectに新ユニットが誕生します。」

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「そして、その新ユニットがハロプロ研修生内で結成されて活動していくんですけども、」

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「そこに皆さんが選ばれました。」

2014年の年末、ハロー!プロジェクトのリーダー・℃-ute矢島舞美さんからついに待ち続けたその言葉を告げられた浜浦彩乃さん。

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※映像は1:04:43~

後に彼女はユニット結成後のインタビューで「もうダメかもしれない」とまで思っていた当時の心境を振り返り、それでも決して夢を諦めなかった理由を語ってくれました。

「コンサートとかをやっていても、ファンの人とかが応援してくれているから…それで頑張ろうって思えたし、(先にデビューした)Juice=Juiceの個性とかも見ていて、すごいみんな頑張っていたから、それを越したいなって思うようになってきて…」

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「それで、一回折れたけど、頑張ろうって思いました」

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「辞めていったメンバーの分まで頑張りたかったから」

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普通の人よりも扉が少しだけ早く開かれるアイドルの世界。しかし実力と運が複雑に絡み合うその中では、叶った夢の数だけ、きっと叶わなかった夢も存在しています。

だからこそアイドルたちは若くして誰かの願いを背負える、そんな強さを得るのかもしれません。

2015年9月2日、ある女の子たちが、いよいよその扉を開きます。

「もうダメかもしれない」。その先に、より大きな輝きが待っていることを信じて。

「きっと人生はドラマのように 何が起きるのかわからない」

出典こぶしファクトリー「念には念」

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twitter→ @drifter_2181 / 1983年生まれ。北海道在住。2012年にブログ「小娘のつれづれ」をスタート、2014年からはフリーライターとしても活動。デビューから応援しているアイドルの再評価をきっかけに、新規 / ライトファンを意識したエンタメ記事を日々研究しています。

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