「うちの子なんか変かもしれない・・」そう思ったのは1歳8か月の時でした。

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わが家には健常の長男とADD(注意欠陥障害)の次男がいます。

他の子とちょっと違う気がする」と思ったのは次男が1歳8か月の時でした。当時は「この先どうなるんだろう?」と毎日不安で仕方ありませんでした。

現在次男は13歳です。コミュニケーションはやや幼いものの、勉強の遅れはありません。お友達に恵まれ、投薬の助けで普通級に在籍しています。

お子さんの成長に不安があったり、診断後にとても不安になっている方もいらっしゃるでしょう。「100人いれば100通り」と言われるくらい困り感も様々な発達障害ですが、こういう子もいるんだと記憶していただけたら幸いです。

1歳半健診までは本当に普通の子だと思っていた

次男の首が座ったのは3か月、歩き始めたのは1歳の時。これまでの健診の項目で「x」だったことはなく、普通に成長していると思っていました。

1歳半健診(1歳8か月)の時、初めて「×」がつきました。
「マンマやブーブなどの意味のある言葉はありますか?」のチェック欄に「〇」を付けることができなかったのです。

長男も言葉が遅く、2歳3か月ごろにようやく単語が出てきたかと思ったら、あっというまにおしゃべりができるようになっていたので、次男も同様に「いずれかはしゃべりだすだろう」と思っていました。

うすぼんやりとした違和感
健診の当日、他のお子さんと一緒になったときになんとなく違和感が・・・。

次男はこちらの言う言葉に反応しない子ではありませんでしたが、その時初めて「聞いている」感が他のお子さんより格段に薄いのを感じました。

家では長男とよく笑い、よく遊ぶ、至って普通の子どもだと思っていました。長男と次男に多少の違いはありましたがそれも個性の範疇だと・・・。けれどもよくよく思い返して見れば、長男は言葉が出ていないときでも、コミュニケーションはスムーズでした。それに引き替え次男は・・・・。

この子は上の子と違って、単なる言葉の遅い子じゃないのかもしれない」と、すーっと体中から血の気が引き、体温が一気に下がったような気がしたのを憶えています。

「お母さんが変だと思うなら何かあるのかもしれない。」とりあえず療育を受けてみることに

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目も合わないわけじゃない。呼びかけたら反応がないわけじゃないけど、伝わった手ごたえが薄い。次男の「ふんわりとした違和感」に胸騒ぎを感じました。

どの保健師さんも
「男の子なんてそんなものじゃない?」「読み聞かせしてる?テレビばっかりなんじゃない?」私の納得した答えをくれる人はいませんでした。

ある日、何度目かの相談先で
お母さんが変だと思うならきっと何かある。その勘は間違いなかったりするのよね
と、一人の保健師さんが2歳からのグループ療育を紹介してくれました。

2歳から6歳まで療育へ
保健師さんの勧めで2歳から療育へ通えることになりました。次男は2歳から幼稚園と並行しながら、感覚統合訓練をやったり、配役を決めて劇をやったり、テーマに沿ってお絵かきをしたり、いろいろな段階を経て幼稚園を卒園するまで療育を受けました。

初めての発達検査
間この間に初めて発達検査を受けました。次男があまりにも集中できなかったので、検査の後に心理士さんに『本当はもう少しできるはずなんですが。。。』と伝えると

「普通の子はどんな状況でも、どの場所でもある程度は同じようにできるのよね


今思えば、もっと凹んでもよかった言葉ですが、その時「なるほどね~」と妙に納得したのを憶えています。確かに健常の長男ならばきっとどんな状況でも空気を読んできちんとやれたでしょうから。

「学習障害か広汎性発達障害かと思われます」

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何度目かの発達検査の時に
「診断名がつくとしたらなんでしょうか?」と心理士さんに聞いたことがありました。

心理士さんは、
「私はドクターではないので診断はできませんが、知的な遅れはないものの、学習障害か、ドクターによっては広汎性発達障害という診断が出るかもしれません」

次男には切り替えの悪さやパニック、多動、偏食、こだわりなどは一切ありませんでしたが、幼稚園では、話の要点をうまく伝えられない、話を聞いていない(ので返事ができない、動作が遅い)、よく転ぶ、不器用といった面が目立ちました。

「診断を付けるメリットはありません」
小学校に上がる前の就学前相談の結果は「普通級」でした。「診断を受けたほうがよいでしょうか?」と聞くと、「お子さんが診断を受けるメリットは何もないと思います」と言われました。

ほんの10年前は、外に向かうトラブルにでもならない限り、あえて診断名を付けない場合もありました。今では考えられませんが。次男は発達障害児の中では比較的扱いやすい方だと思いますが、この時に診断を受けておけばもっと早く次男が楽になったのではと後悔しています。

知的な遅れはないとはいえ、学校生活はやはり大変でした。勉強面もそうですが、それ以上に生活面の問題が目立ちました。自分の持ち物の整理ができない、行動が遅い、体の芯がしっかりしていないので体が常にゆらゆら動く・・。

運動会・参観日、学校行事は私にとって非常に気の重いものでした。廊下に貼ってある絵や習字は、どれが息子のものだかすぐにわかりました。(雑すぎて・・)

そういった掲示物がなんとか見られる、もしくは次男のものだと特定できなくなってくるのはだいたい小5~6年生くらいからだったでしょうか。

書字や読字、計算の面でこれといった大きな遅れは見られませんでしたが、行動が遅い、不器用、体の芯がしっかりしていない、コミュニケーションが幼い(状況説明が下手、自分の好きなことばかり話す、空気が読めない)のは相変わらずでした。。

「バカ」と言われ続けて、バカにならない子はいない

何かの本で読んでから、「決して次男を責める言葉は言わないようにしよう」と決めていました。ただでさえ、鈍くさく行動が遅い次男です。学校では先生から叱られることも多かったと思います。(特性は学校側に報告していたので、怒鳴られることはなかったはずですが)

失敗した時には、その対処法だけを冷静に伝えるようにしました。

例えばコップの水をこぼしても、
×)何やってるの!バカじゃないの?何回同じことするの?!
ではなく、
〇)最初にコップを片づけよう。次に布巾(雑巾)で拭こうね。今度からは両手でコップを持つようにしようね。

本人の人間性を責めることはしないようにしていました。

二次障害を避けるためです。

「先生の声がフワフワして聞こえない」「みんなの話していることがよくわからない」

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ある時次男が、
「先生の声がフワフワして聞こえない」「みんなの話していることがよくわからないんだ」と言いました。

これまでの経緯から、耳の機能には問題ないことはわかっていたので、一番早く受診できそうな児童精神科に予約を入れました。

ドクターには、
これまで発達検査を何度か受けてはいるけれど、診断は初めてなこと。
他害、多動、迷惑行為は全くない。
ぼ~っとしている。
指示が通りにくく、何度も促されないと行動できない。
コミュニケーションが幼い、とりづらい。
ことをお話ししました。

受診、検査などを経て、診断がつくまで3、4か月くらいかかったかと思います。

ドクターの見解は
『知的遅れのない注意欠陥障害(ADD)、アスペルガーの傾向あり』でした。

◆注意欠陥障害=ADDとは◆
忘れ物が多く、物をなくしやすい
気が散りやすく、集中力が続かない
興味があるものには集中しすぎてしまい、切り替えが難しい
ボーっとしていて、話を聞いていないように見える
行動が他の子よりワンテンポ遅れる
字が乱れる
不器用(縄跳びなどが苦手
片付けられない
あまり目立たない(ADHD であることに気づかれにくい)

赤字の部分が次男に当てはまる部分です。「切り替えが難しい」以外はすべて当てはまっています。

検査の結果から視覚優位ということもわかりました。聴覚からの入力が弱いので、言葉で促されてもなかなか動けないようです。また「耳が聞こえない」というのは、聞かなくてはいけない声に集中しづらく、むしろ聞こえすぎるせいではないか?という事でした。

投薬をするべきか否か

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現在、次男はコンサータ27㎎を服用中です。投薬に関しては正直悩みました。けれども本人が「それで話が聞こえるなら・・」と前向きだったので、投薬治療をスタートさせることにしました。

食欲不振などの副作用は今でも多少残りますが、本人曰く「人の話がよく聞こえるようになった」そうで、行動がスムーズになり、本人自身が一番効果を感じています。

アスペルガーの傾向もあるので、空気が読めなかったり、コミュニケーションに多少難しい部分もあります。家庭内や小さいグループでは全然問題ありませんが、大きいグループに入ると、1歳8か月当初に感じた「違和感」がちょろっと顔を覗かせます。「大親友」と呼べるお友達はまだいませんが、毎朝小学校からのお友達グループで一緒に登校しています。時にはお休みの日にそのグループで出かけたりすることもあります。次男のような特性の子が特にいじめのトラブルもなく学校に行けているのは奇跡だと思っています。

一番の次男のいい点は非常に素直だということです。

体の使い方やコミュニケーションにまだ課題は残りますが、その素直さが今後、社会性を学ぶにあたって利点となるかもしれません。

次男はまだまだ発展途上で、このまま普通級でいいのか、普通の中の変わった人として生きていくのか、福祉の手を借りて就業するのか全く先は見えません。この先も悩んだり、迷ったり、ぶれたりする日々は続くのでしょう。

だた、今振り返ってみれば、毎日の積み重ねが今につながっているんだろうなと感じています。先の見えない将来を不安がるよりも、今日という一日を大切に、明日へつなげていくことが大事なのではと試行錯誤する毎日です。

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Lucas このユーザーの他の記事を見る

発達障害(ADD・注意欠陥障害)の子供がいます。発達障害のことや料理、旅行のことなど自分の気になる諸々を記事にしていけたらと思っています。*海外の記事は意味が外れすぎない範疇で簡略・意訳してあります。

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