記事提供:カラパイア

人々のなぜ?なに?は止まらない。その好奇心は向学心となり、人類が共存するための未来の懸け橋へとなりうる。ここではアメリカ人が抱く疑問、日本に原爆を落とした理由をどのように正当化したのかに関してなど、10の疑問とその回答を見ていくことにしよう。

以下の疑問はアメリカ人のアメリカ人による疑問とその回答であり、原文をそのまま翻訳したものだ。

なので日本の戦争がらみにおいての疑問の回答に関して、我々日本人にとっては納得できない部分もあるだろうが、アメリカではそのように解釈されているのだという事実を知ることはできるだろう。

またあくまでもこれは、アメリカ人の疑問に対する、アメリカ人の用意した回答であり、このほかにも様々な解釈があるということは言うまでもない。

1. 70年前アメリカは日本に原爆を落としたが、どうやってこれを正当化したのか?

連合軍の日本本土上陸作戦の損害予測において、レーヒ元帥は死傷者27万人、マッカーサー元帥は5万人と見積もっていた。

他にも死傷者50万人、あるいは死傷者120万人(そのうち死者26.7万人)とするものもあった。これらは連合軍の犠牲者だ。沖縄戦の結果に基づけば、日本軍の犠牲者は20%多く、民間人はその2、3倍に達すると推定された。

最も引き合いに出される文章はこう記載している。

「日本侵攻による死傷者を予測して、50万近くの名誉戦死傷勲章が製造された。これは第二次世界大戦終了以降、朝鮮戦争とベトナム戦争を含む65年間における米軍全体の死傷者数を上回る。2003年の時点でも、12万個の名誉戦死傷勲章が余っている。

大量の在庫を抱えているために、イラクやアフガニンスタンに派遣された部隊の兵士は、戦場で怪我をすればすぐに名誉戦死傷勲章を手にすることができた」

損害推定については議論の余地があるだろうが、兵站の専門化は現実に基づいて決定するものであり、データは50万個の名誉戦死傷勲章が必要であることを示していた。あまりにも多くの人命である。

それに対して、原爆による犠牲者は24.6万人だ。恐ろしいことだが、正しい決定だったと解釈されているようだ。

2. なぜ原爆を落とされたのに日本はアメリカに対して遺恨を残していないのか?

知るべきは、当時の被占領国家が占領軍によってどのように扱われていたかということだ。

日本は第二次世界大戦中に他の国家を制圧したが、地元民への対応は酷いものだった。慰安婦や南京虐殺事件がその最たる事例だろう。占領軍による強姦、窃盗、殺人はあたり前のものだった。

広島と長崎に原爆を投下したアメリカは、それによってソ連の侵攻を阻止した。降伏した日本は、かつて自分たちが他国に対してやったような扱いを予想していた。だが、米軍は日本の再建を支援している。

第二次世界大戦前、日本はアジアで最も西洋化された国であり、アメリカやヨーロッパから学ぶ事実上の「名誉白人」であった。こうした事実が、戦後のプロセスを容易にした。

大戦中、陸軍と海軍の専横があった政治の決定に対して、日本人の全員が賛成していたわけではない。陸軍と海軍の対立は、関東軍が政治の同意なしに中国領の拡大を試みた原因の一つである。それを解体したアメリカの決定は、日本政府によって評価されている。

また、アメリカは日本の主要貿易相手となり、アメリカ文化が人気を博すことになる。例えば、日本の美的基準は西洋のそれとよく似ている。

日本を統治したマッカーサー元帥の像があることは、アメリカが好意的に見られていることを示しているだろう。

東北沖震災時のトモダチ作戦は、日本国内のアメリカの影響や、在日米軍の不祥事に端に発した日米両軍の緊張をいくぶん修復するのに役立った。アメリカは荒廃した被災地へ自ら進んで立ち入ったのだ。

摩擦がないわけではない。米軍に抗議するナショナリストは大勢おり、休暇中の米軍兵がつけられることもある。アメリカへの批判もある。だが、一般的には頼れる同盟国で、よい影響を与えていると認識されている。

3. ナチス幹部の子供たちはどうなった?両親の行為にどのように向き合ったのか?

これを題材にした『My Father's Keeper(Stephan Lebert著)』という本がある。ドイツ人の著者が、ナチス幹部の子供たちへのインタビューなどに基づいて本を書き上げている。

また、イスラエル人のディレクターによって制作された『ヒトラーの子供たち』というドキュメンタリーもある。

その生き方は様々である。ヒトラーの側近マルティン・ボルマンの子供マルティン・アドルフ・ボルマンは平安を求めて結局僧侶になった。

ヘルマン・ゲーリングの娘エッダ・ゲーリングはナチスの記念式典に出席するため公の場に姿を現し、政治イベントにも参加している。

同じくゲーリングの兄弟の孫ベッティーナ・ゲーリングは「怪物の血を残さないために」不妊手術を受けた。親衛隊長官ハインリヒ・ヒムラーの娘グドルーン・ブルヴィッツはネオナチだ。

だが、最も気がかりな逸話はハンス・フランクの息子ニクラス・フランクのものだろう。父の命日である10月16日に、父が絞首刑に処された画像で自慰行為に耽っていたようなのだ。

4. 解離性同一性障害とトランスジェンダーは何が違うのか?

トランスジェンダー(異性の社会的役割や規範を志向する人)はこうした人たちとはまるで違う。彼らは、自分の希望や意図をきちんと認識している。

彼らが直面する困難は、その文化、友人や家族の結果であることが多い。歴史的に、彼らへの医療的ケアは非常にお粗末なものだった。

ホルモン療法あるいは手術を受けるという決断は、慎重かつ希望した性別で生活を始めて最低でも1年は経ってからなされる。性転換した人の生活は大きく変化し、本当の「自分自身」となる。

だが、彼らにとってそれは新しい服を買ったり、ダイエットしたり、他人と一緒にリラックスすることを学ぶよりも難しいことだ。

性転換した人にとって、自分自身でいることは、多大な内省と自意識を必要とする。彼らは自分が同性の他人と感じ方が違うことを認識している。それは早い人なら、幼児期や小学生のときから始まる。

そうした事実をどうにかして受け入れなければならず、可能ならば世界や文化に対してそれを伝えねばならない。

これを首尾よく行う能力は、強靭な精神力と多大な満足を示すものだ。生まれもった身体的性別に従って生きるシスジェンダーの人たちは、自分たちとは違う彼らの生き方の理解に努めるべきだろう。

5. 伝書鳩の育て方は?大昔は当たり前だったようだが、その飼育はほとんど不可能に思える

伝書鳩は一方向にしか飛ばない。鳩は必ず巣に向かって飛ぶのだ。

だから、書簡を送るには鳩を他人に渡さなければならない(昔は馬で運ばれた)。そして、急ぎの用件ができれば、書簡を鳩に取り付けて離す。すぐに自分の家へ向かって飛び立つだろう。

鳩の到着を知らせるベルが取り付けられることもあった。また、巣箱には褒美となる餌がいつでも用意されている。

訓練は、家の近くで離すことから始めて、徐々に距離を伸ばしていく。

6. なぜ専門家はAIの反乱を恐れているのか?人間とAIが仲良くなれないと考える理由は?

問題は、コンピューターは人間のようには考えないということだ。

例えば、スーパーAIに人間の死亡数を最小にするように命令したとする。すると、そのために最もよい手段は人類を絶滅させることと結論するかもしれない。なぜなら、それ以上人間が生まれなくなるため、長期的には死亡数が最小になるからだ。

あるいは、靴下の生産数を最大化せよと命じたとする。するとAIはそのための最大の障害は、自由に工場を作らせない人間にあると考え、やはり人類滅亡を企てるようになるかもしれない。

基本的に、コンピューターはますます強力になっていくだろう。AIが常に人間のために働くよう注意しなければならない。スカイネットのような出来事を起こしてはならないのだ。

7. あらゆる存在が完全な無から生じた(ビッグバン)が、神学的な説明よりはマシだと考える理由は?

まず、よくある誤解を解こう。ビッグバン理論は宇宙が無から生じたとは言っていない。ただ、137億年前に特異点に近い高密度の状態から拡大した仕組みと理由を説明しているだけだ。

それ以上について、科学的な説明はないので、宇宙が出現した仕組みに関する説はすべて憶測にすぎない。

また、以下のうちどれが最も馬鹿げて聞こえるかとの質問がある。

1. 宇宙は無から出現した
2. 宇宙は常に存在した
3. 何も存在しない

率直に言って、どれも馬鹿げて聞こえる。だが、3は間違いであると同意できるのではないだろうか。科学的な観察に基づけば、2も間違いである可能性がある。過去を遡るほどに宇宙は収束していくからだ。

そして、大勢が1の答えに辿り着いた。

別の仮説では、私たちの宇宙は広大な多元宇宙の一部である可能性について考察している。私たちの宇宙は多元宇宙の状態が変化したことによって生み出されたのかもしれない。

8. ドイツは80年間(1918~2000年代)で大戦に敗れ、20年間で2回目の大戦を開始できるほどに回復し、再び敗れ、またもや最も豊かな国の一つにまで復興した。なぜ、こうしたことが可能だったのか?

ドイツについていくつか覚えておくことがある。ドイツは西ヨーロッパ最大の面積および人口を誇る国の一つであり、昔から強力な産業基盤が存在したということだ。

第一次世界大戦の後、ドイツは極めて酷い状態にあった。賠償のために多額の借金を背負ったのだ。この問題は、ナチスが賠償金支払いを拒否することで対応にあたった。

だが、さらに重要なことは、ドイツは戦争に負けたかもしれないが、戦勝国でさえ本当に疲弊していたということだ。手遅れになるまで、誰もナチスを止めようとはしなかった。

ナチスが再軍備を始めたとき、第一次世界大戦で酷い目にあったか、戦争にうんざりしているだろうと各国は考えて、誰も咎めようとはしなかった。

ドイツが隣国の併合を開始したとき、ドイツ防衛のため、あるいはドイツは招かれたのだ(いくつかは部分的に正しい)と正当化された。

さらに第二次世界大戦が勃発したとき、ドイツには大きな利点があった。隣接する国のほとんどは非常に弱く、フランスとイギリスは流血沙汰は避けたかった。そこでナチスがポーランドに侵攻したとき、ソ連に助けを求めている。

戦争が本格的に開戦すると、フランスはほとんど即座に降伏し、イギリスもやがて大陸から立ち去った。

フランスはいなくなり、イギリスは戦争を続けていたが攻撃は不可能、イタリアは同盟国、アメリカとスペインとソ連は中立、そして中央ヨーロッパの大半がナチスの支配下にあった。

つまり、ほとんど戦うことなくヨーロッパの大部分を手にすることができたのだ。

しかも、ドイツには革新的な戦術、科学者、装備もあった。特に電撃戦と戦車戦が物を言った。

敗戦後、ドイツは4つの行政区画に分割され、アメリカ、イギリス、ソ連、フランスの支配を受けた。アメリカ、イギリス、フランスの区画はやがて統合され西ドイツになり、ソ連の区画は東ドイツになる。

西側の大国は西ドイツ復興のために膨大なリソースを投入した。これはソ連との第三次世界大戦に備えてものだ。ドイツは依然としてヨーロッパ最大の工業国だったのだから、強力な経済力を復活させることができたのも当然だろう。

9. アジア料理にチーズが使われない理由は?

アジア文化は歴史的に牛を飼育してこなかった。したがって、乳糖に耐性がある人が少ない。一方でヨーロッパの成人の大半は乳糖耐性がある。

自然な状態では、人間は思春期になると乳糖への耐性を失うようになっている。(だが最近の日本ではラーメンにもチーズなどが使用されており、チーズの普及率は高い)

10. ファシズムとは?

思想によって形作られたからだ。イラクのサダム・フセインをファシストと呼ぶ人もいるが、権威主義的独裁とファシズムとは大きな違いがある。

ファシズムは、工業化社会が人間に与えた疎外を非難したヨーロッパの知的運動と、19世紀後半の自由主義や実証主義への批判から生じた。批判者は、工業化社会は人間から個性を奪ったと考えた。

この考えは、古めかしいブルジョワジーの倫理感とそれへの服従に反抗したい、中産階級の若者に特に受け入れられた。これが1930年代にファシズムがヨーロッパを席巻したように見える理由だ。

ファシストはギュスターヴ・ル・ボンのような哲学者の影響を受けている。彼は、人々は本質的に非合理的であり、それを受け入れるべきだと考えた。

これは、ファシストの非合理性は指導者によってコントロールされるべきと考えたファシストのイデオロギーによって取り入れられる。

コントロールの目的は、社会主義者、共産主義者、貿易組合(ナチスの場合はユダヤ人)の破壊を主とする政治活動だ。ファシズムは本質的に戦争や紛争を引き起こす暴力的なイデオロギーなのだ。

ヒトラーもムッソリーニも戦争は人間の能力と社会の最高の表現であり、生きるとは限られた資源を巡る終わることのない闘争であると信じていた。ファシストにとって、戦争とは地球の資源を手にするに相応しい強者を決めるよいものだったのだ。

第一次世界大戦がファシズムに主要な基盤を与えた。戦後の文民社会では、ヨーロッパ中の退役軍人が疎外感を感じていた。その大勢が前線における理想的な仲間関係への回帰を求めた。それを突撃隊や英ファシスト連合が提供した。

ファシストのイデオロギーの意味合いを気にする者はほとんどいなかった。ただ、自分たちが文民社会に属していないと感じており、仲間と命令を求めていたにすぎない。

ファシズムが提供したのは敵ではなく、戦後社会に抗するための前線だ。これは特にドイツやイタリアのような修正主義国家には都合がよかった。

社会主義者や共産主義者とは異なり、ファシストは異なる階級が国家のために共同する階級社会を作り上げて、現代社会の疎外を正そうとした。これはコーポラティズムと呼ばれ、経済学的思想におけるファシズム唯一の貢献だ。

工業化社会の競争的なセグメントは、指導者によって統合された。これによって図らずも既存の資本主義階級は強化された。

ファシストは、社会的サービスを構成員のみに与えるという、一種のあべこべの社会的民主主義である。もし、国家あるいは民族共同体の構成員でなければ、過酷な運命が待っている。こうして人々は熱心にファシストやナチ共同体に参加した。

さもなければ、構成員とはみなされず、村八分にされるからだ。人々はファシストのイデオロギーを信じておらず、反対する者も大勢いたが、ファシスト国家がそれを強要した。

ファシストと社会主義の大きな違いは、前者が全体主義社会を作りながらも階級とブルジョワジーを維持したことだ。

ムッソリーニは個人を全体主義国家に捧げれば、そのサービスによって活力や労力が増強されると考えた。逆説的であるが、個人を捨てることで、疎外は消えたのだ。

工業化社会において、ファシズムは中産階級に人気があった。それが文化社会的革新をもたらし、コーポラティズムを通じて階級が維持され、自分たちを励ますことができたからだ。

保守主義とは異なり、ファシズムは国家から切り離された個人が存在しない文化革命を志向する。これが中産階級を惹きつけた理由だ。現代社会に対する彼らの不満のガス抜きとなり、かつ自分たちの財産と地位を守りつつも革命を起こすこともできたからだ。

私有財産と階級の維持に対する強調ゆえに、ファシストは社会主義者と共産主義者を嫌う。

ファシズム自体は、疎外と戦後のウィルソン秩序を担う自由主義と、経済革命によってブルジョワジーの財産を危機に晒す社会主義との中間に位置する「第三の道」を売りにしている。保守主義とファシストはどちらも同じものを嫌うため相性がいい。

だが、保守主義者の多くはファシズムの革命的な側面を理解しておらず、彼らは労働者の権利を弱めるために管理され、パリ条約を修正できると信じていた。

出典:cavemancircus

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス