うのたろうです。
2015年。日本の海は危険です。
太平洋も日本海も剣呑極まりなく、ニュースを見ればあっちでもこっちでもサメの被害が相次いでいます。

こんなようすじゃ、ちっとも海を楽しめない。
熱い日ざしのしたかわいい水着で恋人どうしイチャイチャ水中プロレスをやったり、夕暮れの海に真っ白なワンピースとストローハットをあわせた格好で恋人との水のかけあいなんてしたら、もう最後。どこからともなくジョーズのテーマがBGMで流れてきます。そして……

と、まあ。
さすがにこれは大げさですが、実際、今年の夏は各地でサメの被害が多数報告されています。その数、去年のなんと過去10年のどの年よりも多いというほど。その結果、あっちの海もこっちの海も遊泳禁止になってしまって、おちおち海水浴もできたものじゃありません。

まったくもう。
海にむかって文句のひとつでもいってやりたくなっちゃいますよね。

さて。
そんなサメの被害はさておいて、本日、変わったシュモクザメという種類のサメのご紹介。

シュモクザメ。

いったいどんなサメでどんな性格なのでしょうか?

見た目は?
特徴は?
苦手なものは?

なんてことで、そろそろ夏は終わりますが、自衛と青春の1ページのために、このシュモクザメについて見ていきましょう……

シュモクザメとは?

シュモクザメは漢字で書くと「撞木鮫」。メジロザメ目のシュモクザメ科Sphyrnidaeに属するサメの総称で大型の鮫です。

シュモクザメの大きさは巨大で、なんと全長4メートルに達する種類もあるほどです。そしてその性格は獰猛で狂暴。まさにサメといった雰囲気のサメですね。

そんなシュモクザメ。
英語名は「ハンマーヘッドシャーク(Hammerheadshark)」といいます。こちらの名前はきいたことがある方も多いのではないでしょうか?

シュモクザメの特徴は両目が左右にせりだしていること。この独特のフォルムを持った顔がシュモクザメ最大の特徴です。

この顔の形状が、金槌――あるいは撞木(鐘・半鐘・磬などを打ち鳴らす棒状の仏具でT字型をしているもの)に似ていることからシュモクザメという名前がつけられました。ちなみにハンマーヘッドシャークという英語名もおなじ理由からです。

「顔がハンマーじゃん」「金槌じゃん」という非常にシンプルな発想のもとに名づけられてしまった悲しきサメなのです。

ハンマーヘッドシャーク――こんなふざけた名前をつけられたから、機嫌を損ねて人間を襲っているという説があるほどです……

……という冗談はともかく。
シュモクザメ(=ハンマーヘッドシャーク)の顔は本当に特殊な形をしているので、一度見たらなかなか忘れることはありません。それくらいにインパクトがあるものです。先人達がシンプルな発想のもとに命名してしまうのもうなずけます。

さて。
そんなシュモクザメですが、この特殊な頭の形にはなにか意味があるのでしょうか?

シュモクザメの形状の理由は?

シュモクザメのこの頭部の独特なフォルムにはいったいどんな役目があるのでしょうか?
もちろんこのフォルムはただのデザイン上のものなんかじゃありません。この独特な頭部の形にはとうぜんながら意味があります。その意味とは以下のもの。


1.視覚・嗅覚範囲の拡大のため
2.獲物の生体電気を感知する一種のアンテナ


それぞれ見ていきましょう。

1.視覚・嗅覚範囲の拡大のため
目や鼻(鼻孔)といっしょに頭部が左右に大きく張りだしているため視野や嗅覚の範囲広がります。その視野角は30度~50度ともいわれています。通常のサメの視野角が10度前後なので、その範囲の広さがとてつもないということがわかると思います。この広い視野角は獲物の捕獲や天敵から身を守るために有利だということです。

2.獲物の生体電気を感知する一種のアンテナ
またこの部分はシュモクザメにとっていわゆるアンテナやレーダーの役目を担っています。シュモクザメの張りだした頭部にはロレンチーニ瓶という感覚機関が下部一面に張巡らされています。
そしてこの感知器を利用して砂のなかに潜っているエイやヒラメなどシュモクザメの餌になる生物を探しあて、捕獲して食べるというわけです。ようするに金属探知機のようなものです。

シュモクザメの生態としての特徴・弱点は?

シュモクザメの生態としての特徴は、群れで行動をするという点です。これははサメとしては大変めずらしい行動パターンだといえます。通常のサメの場合、一匹単位で行動をしているのに対し、シュモクザメの場合なんと数百匹の単位で行動することもあるというから驚きです。

また、シュモクザメはたびたび海水浴場にもあらわれ、それが原因で出没海域が遊泳禁止になってしまうことも多々あります。
しかし、そんなシュモクザメにも苦手なものがひとつあります。

それは「シュノーケリングの泡」です。
シュモクザメはシュノーケリングの泡が苦手なのです。そのため、シュノーケリングを楽しんでいる人たちがシュモクザメに襲われたという例はきいたことがありません。

ちなみに……

現在、日本の海で頻発しているサメによる事故・被害はほとんどがより大型のサメ――ホホジロザメ、イタチザメによるもので、はっきりとシュモクザメによると断定された被害は現時点ではありません。

日本では東京都八丈島周辺海域で漁獲された出現種組成においてシュモクザメはたったの1%ていどというのですからその数の少なさに驚かされます。

まとめ

見た目が特徴的なシュモクザメですが、そのインパクトとは反対に、遭遇する危険性は極めて低いようです。

しかしながら近年、日本では海水浴場においてさまざまなサメの被害が起きていることも事実です。

シュモクザメに限らず、サメには充分気をつけて、海での青春を楽しんでください。

2015年の夏の海は険呑です。
どうせ危ない海ならば、サメより危険な恋に落ちてみてはいかがでしょうか?
大怪我なんてかえりみずにね。

だって、夏だからさ。

うのたろうでした。

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