留学時代に出会ったブログ

当方、カナダのトロントに1年間留学していたことがある。あれは自分のカナダ留学が後半に差し掛かった頃。

「なんか海外就職ってかっこいい響きだし!」と、漠然と留学後も海外で働きたいと思い「海外就職」などのキーワードでネット検索していた。すると、急にとんでもないタイトルのブログが目に飛び込んできた。

「ニートの海外就職日記」、その著者は海外ニートさんという方だった。

自分の記憶が正しければ、海外ニートさんは、

「もともとパチスロニートだったけど、一念発起してオーストラリアに留学。現地にて大学院も卒業した後、当時の彼女がシンガポール人だった為、シンガポールにやってくるが就職したのは、本人曰くクソ日系企業。そのクソ日系企業を踏み台にしてPR(シンガポール永住権)を取得。その後、外資系企業に転職しワークライフバランスが取れた生活を満喫していた(今もしているかも)。」

という変った経歴の持ち主。

この海外ニートさんはブログで毎回、「Job is shit!(仕事なんてクソだろ!)」というキャッチフレーズのもと、日本の労働はもはや「労働」ではなく「労道」と表現したり「社畜ども、今日も長時間労働ご苦労」と日本の方々を煽ったり、日本の劣悪な労働環境にズバズバと切り込みを入れていた。

ブログの書き方は非常に毒舌だけど「書かれている内容が的を得すぎている」と思いカナダ留学中は夢中になって読んでいた。しかし、悲劇は起こった。

この「ニートの海外就職日記」。当時は凄く人気があって海外ニートさんの意見に賛同するファンも沢山いたのだけど、アンチも相当数いたようで4年ほど前、2ちゃんねるでアンチ達に個人情報を突き止められそうになり、身の危険を感じた海外ニートさんはブログを閉鎖してしまった。

今はなき過去のブログだが、いつも似たような口調で「社畜」を煽るそのブログには、当時の自分が全く気づかなかった「日本社会の問題点」と、その解決方法がはっきりと綴らていた。その解決方法とは・・・

「奴隷型顧客満足第一主義」をヤメること

「奴隷型の顧客満足第一主義をヤメる!」

カナダのトロント留学も終わりが近づき始めたころ。

出典 http://ameblo.jp

既に海外のサービスというものを肌で感じていた自分にとって、これほど共感できるものはなかった。

自身が留学したカナダのトロントでは、日曜日は午後5時以降はシティエリアのアパレルショップやカフェなどのほとんどの店が閉まったり、

平日に公共バスが予期せず停車駅ではない場所で停車したかと思うと、バスドライバーが急に外に出ていきトイレに行った後、コーヒー片手に運転席に戻ってきたり、

こういう時にしみじみ感じた。

『なるほど、みんな人間なんだし、当たり前じゃないか』

と・・・。

日本や他の先進国と比較するとトロントのインフラは非常にお粗末だ。

人々がメインで使う地下鉄は南北線と東西線しかなく、それを補う形でバスと路面電車が碁盤の目で走っているだけだったり、

トイレは3駅毎に1つの割合でしかなく、おまけに汚い。友達と行動している際はよく「あ、今トイレ行っとかないと当分ないよ。」と注意し合ったりしていた。

しかし、こんなインフラの整ってない都市がどうして毎年毎年、世界一住みやすい都市の上位にくい込んでいるのか?

カナダには、人を惹きつける何かがある・・・。

そして、「ニートの海外就職日記」を読むようになっていた、トロント留学後半の時期には既に、その答えに気づいてた。

それは、優しく人々を受け入れる温かいトロント市民の人間性、それにより造られた温和な雰囲気だろう。

日本や他国からきたカナダに来た留学生たちには、「カナダに永住したい」と長期滞在を希望する人が多く、「カナダに骨を埋めてもいい」と明言する者までいた。

サービスは全体的にお粗末だけど都市全体がストレスフリーで人々が温かいトロント。それに魅力されるトロントにやってきた外国人たち。

もし、仮にトロントが日本のように「奴隷型顧客満足度第一主義」を推奨していたら、ここまで人気の都市には、なっていなかっただろう。

一年に約3万人の人々が自らの命を断つサービスクオリティが異常すぎる程良い日本。これは紛れもなく「奴隷型顧客満足度第一主義」のせいに違いない。

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シンガポール在住5年目に突入しました。ブログ(http://www.sinlog.asia/)書いています。海外旅行、語学学習、お笑いに興味がありますが、雑多にまとめていこうと思います。

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