突然ですが、白ブリーフっていつまで履いていましたか?

男性なら一度も穿いたことがないという人はいないであろう「白ブリーフ」。ある統計では、中学校進学までに約5割、卒業する頃には8割が白ブリーフをやめるそう。

成長するにつれて、なぜか「ブリーフを穿いているという自分が恥ずかしい」という衝動に駆られ、いつの間にかタンスから姿を消してしまっていた。そんな人が多いのではないでしょうか?

ブリーフって下着のカテゴリ自体は悪くないのに「白ブリーフ」となると”恥ずかしい”のはなぜ?

ブリーフには様々なカラーや模様、形状など幅広くバリエーションが増えており、男性用下着のカテゴリ自体としての需要はもちろんあります。

ただ、「白ブリーフ」となると、その嫌われっぷりはなかなかのもの。女性が選ぶ「許せないメンズ下着1位」に白ブリーフはよく挙げられています。

嫌いな理由は「なんとなく嫌」「おっさんくさい」「小学生みたい」など、ふわっとした所がありますが、理屈というよりやや感情的に捉えられているようです。分類しますと…

・白ブリーフはママが息子に買い与える下着のイメージで「子どもっぽい」

・白ブリーフを穿く男性は「性的に未熟そう」「童貞っぽい」というステレオタイプなイメージ(アダルトビデオなどで、M役の男優が穿いているような)

・ファッションに疎く、実用性のみを重視する「中高年男性の象徴」

・お笑いやコント番組で芸人が「自虐的に笑いを取りにいくアイテム」

といったネガティブな意見でしょうか。

日本では、白ブリーフが1950年代中頃より流行。オシャレに敏感な青年層を中心にムーブメントを起こした

若者A「なぁ、“白ブリーフ”って最高にクールだよな?」

若者B「ああ、今日ももちろん穿いてるさ!」

若者C「僕、まだ“白ブリーフ”持っていないんだよね…」

若者B「マジかよ!とんだお子様だな、お前は。ハッハッハッ…」

当時は、若いメンズたちの間でこんなファッション談義が行われていたのかも(笑) それまでの男性用下着は猿股やふんどしなどが愛用されており、白ブリーフが発売されるや否や、その斬新なデザインやフィット感、Yフロントの排尿時の機能性などが受けて爆発的に広まっていきました。

当時はそんなイケてるアイテムだった白ブリーフは、医師の観点からも評価されていた

白ブリーフは、大人にとってクラミジアや淋菌などが影響する性病・尿道炎、毛じらみ症を判断する上で効率的なデザイン。もし尿道炎にかかると、性器から黒い膿みが出ますし、毛じらみ症に感染すると、出血痕が残ります。

どちらも基本的には自覚症状が出るのですが、まれに自覚症状が出ない場合もあります。白ブリーフはそうした場合の、「リトマス紙」的な役割を果たしてくれる。

出典 http://www.tokiomonsta.tv

また小さい子供を育てる母親にとっては、子供のおねしょや排泄後にきちんとお尻を拭けているかを確かめる上で白ブリーフの着用は非常に有効。今でも小学生にあがるまでの子供に白ブリーフを穿かせるケースが少なくないのは、このためだと考えられる。

子供も大人も白いブリーフを清潔に穿きこなせることが、すなわち自分が母親やパートナーの女性に「問題を抱えていない」ことを示し、健康の証明にも役立ってます。

出典 http://www.tokiomonsta.tv

そうした意図の上で白ブリーフが制作されたかは定かではないようですが、単にオシャレだからではなく、健康面においても非常に有効な役割を担っていたのですね。

しかし、現代では男性用下着といえばボクサーorトランクスが不動の2トップ

2006年以降、日本で最も多くの男性が着用しているボクサーパンツ。生地はブリーフに使われるような伸縮性があり、トランクスに近い形状に作られています。高いデザイン性や優れた履き心地が男性の支持を集めています。今ではパンツの定番ですね。

トランクスは1910年頃から開発されており、実はブリーフやボクサーパンツよりもずっと歴史があるのです。日本では、1970年代からサーフィンの人気が高まり「人前で見られても白ブリーフのように恥ずかしくないし、着替えやすい」という点が支持を集めます。白ブリーフが衰退する要因になった”サーファーブーム”といわれるのは、このトランクスの台頭でした。

そして、白ブリーフの印象をどん底に叩き落とす事件が発生したのです…。

白ブリーフ×ハイソックス姿で連行される犯人。”深川通り魔殺人事件”が与えた負の衝撃

“深川通り魔殺人事件”とは1981年(昭和56年)6月17日午前11時35分頃、東京都江東区森下二丁目の商店街の路上において発生した無差別殺人事件。

元トラック運転手で寿司職人の経歴を持つ男(当時29歳)が商店街の路上で、主婦や児童らを包丁で刺し、児童1人と乳児1人を含む4人が死亡、2人が怪我を負った。

人質になっていた女性が男の隙を見て逃走したのを機に警察官が突入し、現行犯逮捕。男は猿ぐつわをされ、白いブリーフにハイソックス、後ろ手に手錠をかけられ連行。その様子がテレビ中継され、世間の注目を集めました。

出典 https://ja.wikipedia.org

”サーファーブーム”で白ブリーフ人気が下火になる中で、逮捕された容疑者が白ブリーフにハイソックスという異様な出で立ちで全国放送されたことが、白ブリーフの終焉につながったと言われています。

ちなみに、この時間を題材にしたテレビドラマが俳優の大地康夫さん主演で「月曜ワイド劇場」で放映されました。当時、それだけ影響が大きかったことが伺えます。

しかも、ブリーフは生殖機能に悪影響を及ぼし精子数を減少させるらしい

ブリーフはトランクスに比べて、通気性が悪く蒸れやすく、さらに睾丸を上に締め付けるために生殖機能に悪影響を及ぼしてしまうという説が広まったことも衰退の一因に。

実際それは事実に基づいていて、不妊治療の一環でブリーフ、ボクサー派の人にはトランクスを医師が薦める事もあるそう。少子化が懸念視されるいま、こういう医学的根拠があるとなればどうしてもネガティブに響いてしまいそうです…。

ファッションの流行は20年周期といいますから、白ブリーフが再び“日の目”を見る時がくるかも…

いかがでしたか?かつて当たり前のように履いていた「白ブリーフ」。衰退した背景にはこんな歴史もあったのです。ネガティブなイメージが知らず知らずのうちに刷り込まれてしまっていた感がありますが、機能面やコスパなどメリットは沢山ありますし、下着としては勿論イイモノです!

「ブリーフの履き心地はシックリくるから使いたい!」という人もいるでしょう。たとえば“在宅時専用”として使うなどすれば、誰にも見られることはありませんから、そんな見せることのないオシャレなアイテムであってもいいかもしれません(笑)

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