まさに「伝説」のドラマ

「ダウンタウンの松ちゃんがドラマに主演で出る!」

今から15年前、駆け巡った情報に衝撃が走り、番組開始を心待ちにしていたことを昨日のように覚えている。

そのドラマこそ『伝説の教師』。2000年4月15日から6月24日まで、日本テレビ系の「土曜ドラマ」枠で放送された。松ちゃんは「伝説の教師・南波次郎」として、風間大輔役のSMAP・中居正広とW主演を務め、当時も大きな話題となった。

教師としての熱意を持てず、マニュアル通りにしか処理しない、典型的サラリーマン教師のために全く成果を上げられない風間大輔。彼の担任する2年D組は荒れ果ててしまい、学校側はそれを立て直すために風間を副担任に降格させ、過去にいくつもの荒れ果てた学校を立て直し、数々の学校を渡り歩いてきた“伝説の教師”南波次郎を呼び寄せる。しかし、南波はとんでもないデタラメ教師だった。

出典 https://ja.wikipedia.org

アドリブ連発のコメディ調に内包されたシリアス

このドラマは、松ちゃんと中居くんとのアドリブのやりとりが見どころのひとつで、当人たちを含め、笑いをこらえながら演技をしているキャストたちの表情もおもしろかった。

基本は「コメディ学園ドラマ」だが、学園ものだけあって、いじめや少年犯罪、死、性といったシリアスなテーマも扱い、独特なモノの見方で迫っていたように思う。

思わずハッとする松ちゃん扮する南波次郎の名言集

その中で、決して綺麗事ではない、本質を切る名言が数々生まれた。その中からいくつか紹介したい。

『いじめはな必要悪なんや!
いじめを無くす?
あんな楽しいもん無くなるわけないやろ!
いじめが苦しかったら誰もやらへんやろ!』

出典 http://d-meigen.jugem.jp

ほとんどの親が自分の子どもに対して「『いじめられっ子』なるくらいなら『いじめっ子』になってほしいと思っている」というデータもあるらしい。いじめを無くすことを考えるのではなく、無くならないことを前提にどのように対処するかに知恵を絞った方が良い気もする。

『(コンドームについて)こんなもん必要やったらな生まれたときから付いてるわボケ!』

出典 http://ikura.2ch.net

この後に、確か『学校がコンドームを配るんなら、コンドームを付けたSEXはなんぼでもしていいって認めたことになる』といったようなセリフもあった。大人たちの「最低限の指導・リスクヘッジはしてますよアピール」がはびこる日本の性教育について考えさせられる。

『友達って言葉は相手の欠点10個いうて初めて使え
相手の欠点10個いうてそれでも一緒に酒飲んでくれたらほんまの友達や』

出典 http://ikura.2ch.net

SNS全盛の今、ほんまの友達は何人いるんだろう……。

『なにが「期待に応える」や
おまえはみんなに褒めて貰われへんようになるのが
怖いだけやないか!』

出典 http://ameblo.jp

「はい、そうです」と言ってしまいそうになる……。

『笑いながら生きるというんは人間としての証なんや』

『人生なんて楽しいもんやないんや
だからこそ楽しまなあかんのや』

『笑いながら死ぬか。笑わんと死ぬか。
おまえが決めたらええ』

出典 http://ikura.2ch.net

これらは芸人・松本人志が普段から思っているメッセージなのではないかと勝手に推測してしまって余計に胸が熱くなった。

議論を呼ぶ思い切った提言に今後も期待

現在、フジテレビ系『ワイドナショー』を中心に、番組での発言がすぐにネットニュースに取り上げられ、議論を呼ぶ松ちゃん。

最近も安保法制に関するコメントが物議を醸していたが、松ちゃんの発言は本質をついていることも多く、そこには芸能界や、日本社会、特に弱者への愛が感じられる。

叩かれることも少なくないが、松ちゃんのコメントで活発な議論が生まれている今の状況を見ると、今後も思い切った提言、独特な切り口に期待せずにはいられない。

毒にも薬にもならない、ご機嫌取りの薄っぺらいコメントしか口にしないコメンテーターたちより、どれだけ頼りになるか。やっぱり松ちゃんはヒーローだ。

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公式プラチナライター。ライター歴、約10年。現在、関西を拠点に活動中。大のテレビっ子です。たまに、ちゃんと取材した記事も寄稿しています。

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