「住み込みでベビーシッターを雇えば、夫婦の時間がもう少し増やすことができるかも知れない。」そんな希望を抱き、ベビーシッター募集をした夫婦。しかしそれが裏目に出るとはー。

イギリス、サリ―州に住む2児の母、アビー(38歳)は20年連れ添った夫ベン(40歳)に離婚を申し立てられた。そしてその理由が「ベビーシッターを愛しているから」だったのだ。

知り合ってから20年目になる夫婦

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二人が出会ったのは約20年前、アビーが18歳、ベンが20歳の時だった。ベンはアビーに一目惚れし猛アタック。3カ月後にようやくアビーからデートのOKが。それから半年後一緒に住み出した二人。そして1999年7月に結婚。二人の子供にも恵まれた。

結婚した時に一緒に家を買った。2008年にはジョセフ(6歳)、2010年にはグレース(4歳)が生まれた。しかし、アビーにはコーディネーターという仕事もあった。ベンはベンで仕事をしていたため、子供が生まれてからはお互いの仕事と子育てで多忙になり夫婦の時間は減っていった。

2013年、夫婦は一緒に住んでくれるベビーシッターの募集をした。寝室が5つもある大きい家に住んでいたため、ベビーシッターの住み込みは問題なかった。むしろ、そうしてくれた方がアビーはベンとの時間も増えるのではないかと思っていた。

ニュージランドからベビーシッターを雇うことに

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応募をしてきたのは、ニュージーランド人のアナだった。当時21歳だったアナは見習いのダンサーで、イギリスに住みたがっていた。夫妻はスカイプで面接。良さそうな感じの女性だったので受け入れた。

そしてアナは一月後に、住み込みのベビーシッタ―としてイギリスにやって来たのだった。

「ごく普通の子だったわ。長くて赤い髪をしていてだいたい三つ編みにしていた子だった。子供達にはとても良くしてくれたわ。娘にはバレーのステップを教えて、学校に行く前に三つ編みをしてくれたわ。」

アナとアビーの夫ベンは、音楽の趣味が似ていた。一緒に二人でライブに行くこともあったという。「でも私は全然気にしてなかったの。子供二人が生まれてから子育てと仕事で毎日本当に忙しくて。夜はクタクタだったから家でゆっくりしたかったし。」

しかし、ホリデー先でふと気付いた

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去年の12月にアナも含め家族5人でベルギーに旅行した。その時、部外者のような感じを受けたとアビーは言う。「ベンが車を運転していて、アナは助手席にいたの。私は子供二人に挟まれて後部座席にいたわ。子供たちは私にもたれて眠っていたの。」

「夫のアナを見る目に、愛情があるのを感じ取ったわ。直感で怪しいと思った。」しかしまさかと思う気持ちもあった。ところが、翌朝、ベンは信じられない行動に出たのだ。

なんとベンは携帯メールで「離婚」を申し立てて来た!

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ホリデーから戻った翌日、ベンは子供達を連れ出していた。そしてアビーは家にいた。「出先からベンがメールをしてきたの。もう君を愛していない。君も僕を愛しているとは思えない。だから僕達別れるべきだと思うんだ、って。」

突然の離婚の申し立てメールに固まるアビー。「思わず数回、読みなおしたわ。何かの間違いなんじゃない!?って。それでも返信したの。他に誰かいるの?って。」

「アナを愛しているんだ。」

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夫からの返事に、床に崩れ落ちそうになったという。「確かに、私たちの結婚に疑問を持ってはいたわ。でもベンはまだ私の夫よ。20年も一緒にいるのよ。しかも、ベビーシッターのアナを愛しているなんて…。アナは友達のような感覚だと思っていたわ。」

深い悲しみとショックに突き落とされるも、次にアビーに湧きあがってきたのは抑えようのない怒りだった。「アナの寝室は私達夫婦の真向かいよ。夫は私が寝ている間に、アナの部屋に夜這いをしていたっていうの!?」

夫と使用人に侮辱され裏切られたアビー。しかし子供達のことを考えると別れたくない。離婚は考えてと説得を試みたが、ベンの決心は固かったようだ。

ここまでを見てみると明らかにアビーに同情が寄せられるだろう。同じ女性として、妻の立場として、母として、同じ立場になれば気が狂いそうだ。夫を若干23歳の女に奪われたのだ。しかし、ベンのストーリーはこうだ。

「去年から夫婦間に喧嘩が絶えなかった。」

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些細なことですぐに喧嘩になったアビーとベン。ベンは子供たちへの悪影響を心配した。そしてベビーシッターのアナは自分が出て行けば、アビーとベンの間にスペースが生まれて関係が修復できるのではないか、と提案した。

「その言葉を聞いてショックを受けました。僕達は音楽の趣味もあったし、夜遅くまでレコードを一緒に聞いたりして楽しく過ごせていたんです。アナが出て行ったら、と思うといいようのない悲しみが襲いました。」

「その時点で既にアナに恋をしていたんだと思います。確かにアビーには僕が一目ぼれで若いころ、彼女を追いかけまわしていました。でも結婚生活を続けているうちに、彼女は僕には恋をしていないことに気付いたんです。」

「ここ数年は妻の態度は明らかでしたよ。」

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「二人の子供が生まれてからはセックスしてる最中もアビーは心ここにあらず、って感じでしたね。友達のような感覚になっていって、カップルとしての繋がりはなくなっていきました。」

「アナに対しては最初は好感しか持ってなかったんです。でも子供にとてもよくしてくれてそれは嬉しかった。彼女の方から僕を誘惑するなんてことは一切なかったんです。僕が勝手に彼女に恋をしてしまって、その気持ちをどうしようか悩んでいたんですから。」

ベンの話によると、ベルギーのホリデーで初めてキスをしたことがきっかけになったという。それまではキスはおろか、体の関係は一切なかったと主張する。「ベルギーの前に自分の気持ちをアナに伝えたんです。当然、期待してなかったので玉砕覚悟で。それに、アビーも子供達も傷つけたくなかった。それは本当です。」

しかし、ベンの告白を聞いたアナは驚き、そして実は自分もベンに惹かれていたと言ったのだ。「それを聞いて驚きました。アナも自分と同じ気持ちだったなんて、って。いよいよ抜けられない関係になりました。」

「メールで離婚を申し出たのは僕の臆病さからです。」

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「アナの気持ちを知ったことで、ますますアビーを傷つけると思いました。パニックになりました。でも事実を引き伸ばしていても状況は悪くなるばかりだと思い、思わず携帯にメールしたんです。確かに臆病になってましたが、他にどうしたらいいか思いつかなかったんです。」

「アビーは当然怒りました。」でももう引き返せない、そう思ったベンはアナの気持ちもアビーに伝えた。アビーはアナにも怒りの矛先を向けた。しかし、二人の結婚生活はもう終わったのだと諦めるしかない状況まで来ていた。

アビーは言う。「アナにベンとの関係を聞いたけど、ベンと同じことを言ったわ。ここで嘘ついても仕方ないし、嘘つかなくてもどちらが勝者か明らかだったわ。私は負けたのよ。」ベンからも「アナへの気持ちは軽薄なものではない」と主張された。

「結局、私が良い人になるしかなかったのよ。」

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子供達にも気付かれてしまったというベンとアナの関係。なんと今ではベンはアナの寝室で生活し、アビーは元の寝室で一人で寝起きしているという。子供のことを考え一緒に生活しているのかも知れないが、筆者には理解不可能だ。

ベンとアナに是非出て行ってもらいたい。でもアビーは言う。「アナのことは本当に好きだったのよ。周りの人はこのことを知って、驚いて怒りもしたわ。でも結局、怒りまくってもどうにもならないし、私が良い人になるしかないのよ。」

腕を伸ばしても冷たいシーツの感触しかない。そこにいるはずの夫は、真向かいのアナの部屋にいる。悲しみと怒りが入り混じるアビーの毎日は筆者には理解を超えている。ベンはベンで言う。

「話をした人には嫌悪感を露わにされたこともありました。ベビーシッターと浮気、って。でも今回のことはアナが悪いわけではないんです。それに僕だって悪くない。誰も悪くない。ただ、起こってしまったことなんです。」

この夫婦の話をあなたはどう思うだろうか。「浮気ではなく本気」と夫に言われた妻。妻が数日実家に戻った時に、夫はベビーシッターと体の関係を持った。家に戻ってきた妻がそれを知り、気分を害するもそのままその家に一緒に住む。

そういうことができる人が存在するのだ。子供の為と言うが、果たして子供の為だけなのだろうか。ベンによると、子供は子供で割り切りが早く「ある日、アナの部屋で寝ている僕を起こしに来て、おもちゃを直してくれ、って頼んだ」ということがあったらしい。

身体の関係をより深く求める欧米人ならでは、なのか

出典 http://ginaparris.com

結婚して何十年経っても、子供ができても、イギリス人は「カップル」のような関係を夫婦で築いていく。20代の頃の恋愛関係のように。しかし、全てのイギリス人がそうなれるとは限らないことも今回の記事でわかった。

そんな時に、夫は妻に冷め、他の女に走ってしまうのか。やはりセックスが一番夫婦には大切なのか。この答えには「YES」と答えるイギリス人が多いのも事実だ。また、イギリスでは25%の男性、18%の女性が、結婚していてもパートナーを裏切ってしまうという事実もある。

結婚って何なのか。夫婦ってなんなのか。今回、夫とアナに裏切られたアビーに同情しつつも、アビーの冷めた元夫と一緒に住むという関係が筆者には理解できず苦しむ。一つ言えるのは、やはりどんな夫婦も、第3者には理解できない関係があるのだろう。

この記事を読んで、あなたはどう思っただろうか。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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