記事提供:TRiPORT

こんにちは。TRiPORTライターのアオノトモカです。

フィリピンのセブ島・オスロブで人気を集めているジンベエザメとの遊泳体験。世界最大の魚でありながら大人しい性格であるため、かなり近くで一緒に泳ぐことができ、その迫力に魅了される観光客がたくさんいます。

しかし、このオスロブのジンベエザメ遊泳体験が、生態系に悪影響をもたらしているということを多くの観光客は知りません。

餌付けによるジンベエザメの囲い込み

出典 https://www.compathy.net

オスロブでは、餌付けをすることでジンベエザメを引きつけていおり、この餌付けが海洋学者や環境団体の間では問題視されています。

本来、ジンベエザメは一カ所に長く留まらずに回遊するのが普通ですが、オスロブでは餌付けが始まってからジンベエザメがより長く留まるようになったと言われています。

自然界では様々な生き物がそれぞれの役割を果たし、バランスを取っているため、ジンベエザメの回遊の変化が他の海洋動物に影響をもたらし、長期的に見ると海の生態系全体に影響を及ぼしかねません。

傷だらけのジンベエザメ

出典 https://www.compathy.net

オスロブのジンベエザメは、「ボートや人が来ると餌がもらえる」と学んでいます。そのためボートを見ると、餌をもらおうと我れ先に突進するため、ボートとぶつかって傷だらけになってしまいます。

また、観光客はジンベエザメに触れることを禁じられていますが、触るつもりがなくてもジンベエザメが餌をもらいに近づいてくるため、接触が避けられないという場面も多くあります。

このようにボートや人間とぶつかってジンベエザメが怪我をしたり、病気になってしまうことも問題とされています。

環境を破壊する人間のエゴ

出典 https://www.compathy.net

ジンベエザメを観光資源として利用しようとする人間のエゴが、自然界に少しずつ、長期的に見れば大きな悪影響を及ぼします。

多くの観光客がこの事実を知らずにジンベエザメを見ようと訪れるため、観光業に従事する地元の人たちは「餌付けが生態系に悪影響をもたらすかもしれない」と知りながらも、餌付けを辞めることができません。

餌付けを辞めてしまえば観光客は減り、彼らも生活する手段を失ってしまうと思っているからです。

この問題は一筋縄では解決できませんが、今よりも多くの人が問題意識を持ち、オスロブにおいてより持続可能で環境に配慮した観光業の実現を目指していくことが、自然環境にとっても地元住民にとっても大切だと思います。

そして観光客側も、自分たちがその土地に与える影響を考えて行動すべきではないでしょうか。

でもやっぱり、ジンベエザメと泳いでみたい

出典 https://www.compathy.net

フィリピン・ルソン島の南部に位置するドンソルという町でも、ジンベエザメと一緒に泳ぐことができます。ここはオスロブと違い、餌付けを行っていないため、完全に自然な状態のジンベエザメを見ることができます。

しかし、ジンベエザメに出会えるかは運次第。最もジンベエザメに会える確率が高いのが、4月~5月です。

オスロブよりも日本からのアクセスが悪いドンソルですが、環境に配慮しながら「本物の野生」のジンベエザメを見に足を伸ばしてみるのもいいかもしれません。

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