記事提供:東京都議会議員 おときた駿 公式サイト

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

本日はとあるご縁で、中途失聴をされた聴覚障がいの当事者であり、内閣府障害者政策委員を務めている松森果林さんとお会いする機会がありました。

…バーっぽいところで写真を撮ってますが、ふたりきりでデートをしていたわけではありません(苦笑)。

聴覚障がい者と言っても、斉藤りえ区議のようにほぼ生まれた時から聴こえない人もいれば、途中で聴力を失ってしまう中途失聴者、補聴器を使えば聴こえる難聴者など様々な方がおり、そのニーズや考え方も異なります。

松森さんは小学生で右耳の聴力を失い、中学生から高校生にかけて左耳も徐々に聞こえなくなっていくという、音のある世界から音のない世界に入っていくという経験をされました。

その人生は上記で紹介した「星の音が聴こえますか」に詳しいのですが、そこから人とは少し異なる人生を歩み始めた松森さんは、自身の経験を活かして、誰もが暮らしやすい「ユニバーサルデザイン(UD)」実現への道を目指し始めます。

例えば、彼女が一時期つとめたオリエンタルランド。いわずと知れた、ディズニーランドを運営する会社です。

子どもの頃にディズニーの「イッツ・ア・スモールワールド」で大きな感動を受けた彼女は、徐々に耳が聞こえなくなる思春期に再びこのアトラクションを体験し、

「耳が聴こえなくなれば、この感動を味わえなくなるのだろうか…」
「音が聴こえない人にも、こんな素晴らしい魅力を伝える方法はあるのだろうか?」

と考え始めます。正直、健常者である私にはまったく思いもよらない発想でした…

そして彼女は入社後、聴覚障がい者のための様々な仕掛けを提案し、ショーの中に手話通訳がついたり、視覚によるエフェクトが増えたりしたそうです。

世界一のエンターテイメント王国を運営している会社は、このようなところでも見えない・見えづらい努力をしていたのですね…。(そのための人材登用までしているところが凄いっ!)

また、何らかの障がいをお持ちの方は、他の感性が鋭くなるとはよく言われることですが、聴覚を失った彼女は「香り」の世界にも踏み出します。

音のない人たちには、「匂い」「香り」が重要になる…実際に音が聴こえない聴覚障がい者の方々のために、「匂い」で知らせる機能を持つ家電が増えてきているそうです。

そうしたきっかけから香りの世界の勉強を始めた松森さんは、フレグランスの調香師の勉強を始めて自ら香水をつくり、いまや「香りマーケティング協会」の理事も務めています。

このあたり、世界最古のフレグランス・ハウス「ゲラン」に務めていた私としても勝手に親和性を感じておりまして、イマイチ日本人に理解されない「香り」の魅力が、障がい者の世界でお役に立っていることは嬉しい限りです。

※日本では欧米と違って、化粧品の中でぜんぜんフレグランスが売れません…

そして現在は「内閣府障害者政策委員」として行政計画にも携わっている彼女ですが、なかなかに苦労が多いそうな。

委員のうち、何らかの障がいをお持ちの方は約半数いるものの、その中で障がいを持つ女性の委員は、わずかに二名だけ。(※8/4PM訂正)

なんらかの障がいをお持ちの女性は「障害女性」と呼ばれ、社会を生きていく上で特にハンデを背負わなければいけない方々です。

考えたくもありませんが、声が出せないと知っていて聴覚・言語障害を持つ女性障がい者を狙う性犯罪が後を絶ちませんし、軽度の知的障がいの女性が性産業(風俗)に絡め取られる例は枚挙に暇がありません。

参考:狙われる 軽度の知的障害の女性

こうした「障害女性」の分野は大きな社会的問題であり、その専門家も存在するそうなのですが、残念ながら今回はこの分野の専門家は障害者政策委員に採用されず、松森さんともう一人が代弁することになってしまったとのこと…。

幅広い分野の専門家が審議会・政策委員会に採用されるように、こうした点の改善も国政と連携して問題提起していきたいと思います。

また追ってレポートしますが、松森さんやその関係者が携わっている「手話言語条例」についても夏の間に調査・研究し、秋の定例会で議会質問を行う予定です。

斉藤りえ区議の擁立をきっかけに、以前には想像することすらできなかった政策分野に触れる機会をいただき、本当に感謝するばかりです。こうした縁を大切に、私のできることに全力で取り組んでいきたいと思います。

バリアフリー・ユニバーサルデザインに興味をお持ちの皆さまは、ぜひ松森さんの著作も読んでみてくださいね!

それでは、また明日。

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