1978年、世界初の体外受精の成功

出典 http://www.dailymail.co.uk

この二人をご存知だろうか。写真左の女性は、イギリスのブリストルに住むルイーズ・ブラウン(37歳)だ。彼女は1978年に、両親の体外受精により生まれた。そして世界で初のその体外受精を成功させた人物が、写真右のイギリス生理学者、ロバート・G・エドワース(2013年死去)だ。彼は後にノーベル生理学・医学賞を受賞した。

今初めて明かす当時の両親の苦悩

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初の体外受精で生まれたルイーズ自身も、今は2児の母親になる。両親のレズリーとジョンは既にこの世を去っているが、今、ルイーズは自分が生まれた当時、いかに両親が世間の嫌がらせに耐え続けたかを明らかにした。

ルイーズの誕生を知って海外からも手紙が届いた

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ルイーズが生まれて3カ月後、両親の元に続々と手紙が届くようになった。もちろん、妊娠を望むのに赤ちゃんができない女性からのおめでとうの手紙も多くあった。体外受精で生まれたことへの驚きと称賛の手紙が海外からもたくさん送られてきた。

世間では様々な議論を呼んだ体外受精

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しかし、体外受精に関してはかなり認知度が低かった1978年。イギリスでルイーズが誕生したことは世界のメディアで話題になり、賛否両論を呼んだのだ。

特に宗教色が濃い人達にとっては「人工的に妊娠」することに違和感を感じたのか、ルイーズの誕生を科学が作り出したフランケンシュタインならぬフランケンベイビーと呼び、嫌悪感を露わにした。

サンフランシスコの消印で送られてきたという手紙には、「高価な商品」と称されてあった。両親が中を開けてみると小さい宝石箱のようなものに、「実験で生まれた赤ちゃん」と書かれてあったという。

そして中には壊れたガラスの実験用チューブと、プラスチックの胎児、血を思わせるような赤い液体が撒かれた紙などが入っていた。更には、「実験で生まれた赤ん坊は、便器の中か水槽で育てるんだね。」などといった侮辱と中傷の残酷な手紙が同封されていたという。

「どんなに両親が心を痛めたか。」

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「心ない中傷の手紙を海外からも送りつけられて、当時の両親は本当に苦悩の日々だったと思うわ。私をバギーに乗せて外に出ることさえも気をつけなきゃいけなかったみたい。」今は亡き両親の気持ちを思いやり、当時の世間の冷たさに逆に嫌悪感を抱いているとルイーズは話す。

今では600万人の子供が体外受精で誕生

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しかし、ルイーズの誕生がきっかけとなり、その後の体外受精の道が大きく開かれたのは言うまでもない。現在では600万人の子供が体外受精で生まれている。嫌悪感や反感を持つ者は今でもいるだろうが、認知度が高まったことにより世間の理解度も上昇した。

生命の誕生は神聖なもの。しかし、科学の力によって新たな生命が生まれるならば何の悪いことがあるだろうか。特に子供を熱望している夫婦には、この体外受精は大切なオプションなのだ。

妊娠はデリケートな話題だ。当時のルイーズの両親が世間の中傷に耐えながらルイーズを育てて来たのは、決して容易ではなかっただろう。しかし、彼らによって今現在、不妊治療をしている夫婦に希望がもたらされたのだから、勇気でもって体外受精を受け入れた両親はやはり称賛に値するものだと思う。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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