「SNSの世界は闇だ」その昔、筆者の友人も言っていたが、現在では確かにその闇部分が拡大しつつある。誰かが何かを投稿して、誰かが気に入らなければ批判や中傷が殺到し、炎上する。誰が見ているかもわからないために、犯罪も起こりやすい。

それでも人はSNSの利用をやめない。なぜだろうか。それはSNSの世界は決して批判や中傷だけではないからだ。イギリスでそれを証明するような出来事が今月起こって、話題になっている。

一人のホームレスの青年が渡したCVがきっかけに

出典 http://www.dailymail.co.uk

舞台はイギリスのリバプール。面接帰りのアーロン・オドワイヤー(18歳)の目に止まったのは、道路脇に座っていた自分と年格好の似た一人の青年だった。一目見てホームレスだとわかったアーロンは、青年に近付き話しかけた。

青年はジョーダン・ロケットと名乗り20歳ということだった。何の理由で路上生活を強いられたのかはわからなかったが、アーロンはジョーダンに5ポンド(約1000円)を渡した。するとジョーダンは、1枚の紙を差し出したのである。

それは、ジョーダンの履歴書(CV)だった。どうしてもアーロンに受け取って欲しいと切羽詰まった様子で訴えるジョーダンに、アーロンは「じゃ、ツイッターに投稿してみるよ。反応があるかも知れないから。」と言いそれを受け取った。

早速ツイッタ―にCVを投稿してシェア

出典 http://www.dailymail.co.uk

「本当に困っています。助けてください。仕事が欲しいんです。このまま、ホームレス生活はうんざりだ。ホームレスヘルプセンターにも行ったけど、何もしてもらえなかった。バイクのメカニックとして2年間働いたことがあります。」

そこにはジョーダンの切実なヘルプが書かれていた。「僕は、仕事の飲み込みも早いし、働きものです。雇ってもらえるチャンスはありますか?」

このCVをアーロンがツイッターでシェアしたところ、瞬く間に拡散した。そしてなんとジョーダンに仕事のオファーが殺到したのだ。(注:アーロンはジョーダンを23歳と勘違いしているが、CVによるとジョーダンは20歳である)

「良かったらうちで面接するよ。」

出典 http://www.dailymail.co.uk

リバプール市内のレストランのオーナーであるリー・ブレンナンは「妻がSNSでこの件を知ったんだ。良ければ面接するよ。適していればレストランで働いてもらってもいいよ。」

「料理ももちろん教えるし、スキルも経験もちゃんと学んでもらえるようにする。もし必要なら給料の前借りも考慮するよ。」世の中にはやはりいい人もいるのだ!

更に、クーリエの会社、その他の会社もジョーダンに続々と仕事をオファー。彼らは「誰にでもチャンスは与えられるべきだ。」とコメントしている。そして何よりSNSでジョーダンのメッセージが拡散されたことにより、彼の兄妹からも連絡があったのだ。

驚くべきSNSの拡散パワー

出典 http://www.dailymail.co.uk

何かといえば批判や中傷ばかりが目立つSNSだが、このように誰かが手を差し伸べたことで、更にヘルプの輪が広がった。世の中、やっぱり悪い人ばかりじゃない。親切なアーロンのおかげで、ジョーダンが仕事を見つける日もそう遠くないだろう。

人の揚げ足を取ったり、不必要な中傷をしたりするよりも誰かの役に立つ方がよっぽどいい。ジョーダンだけでなく、アーロンも今ハッピーな気分に違いない。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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