お墓の下に犬!?

2015年4月、お墓の中に入り込んでしまっている1匹の犬の写真がセルビアの首都ベオグラードで撮られ、インターネット上で話題になりました。

シェパードらしき犬がお墓の下にすっぽに入り込んでしまっています。そしてこの犬はこの墓の前から離れません。いったいどうしたのでしょうか? このことを知ったセルビアの動物保護活動をしている人がその場所に行って調べてみることにします。

お墓の下で出産!?

犬がいるお墓の中を調べてみると、なんとそこには子犬がいたのです。

野良犬の母犬が安全に子犬を産める場所を求めてお墓の下を掘り、そこで出産したものと考えられています。

おそらく、そこはほかの場所よりも穴が掘りやすく、墓石がちょうど屋根となって洞穴のような構造になってくれたため、母犬はそこで出産したと思われます。飼い主がおらず、だれにも頼れず、安全な場所もない母犬が精いっぱい考えた場所なのでしょう。

お墓の下は母犬と子犬が入れるほどの大きさに掘ってあり、ここまで掘るのにはかなり大変だったと思います。母犬の必死さが伝わってきます。

お墓の下から無事保護される

しかし、これではいつ墓石が崩れてきてもおかしくありません。母犬と子犬はすぐに、保護活動をしているヴェナス・ミハイロスキさんに保護されました。母犬はお腹がすいていたらしく、ヴェナスさんの手からすぐに食べ物を食べたそうです。

ヴェナスさんに保護されるまで、母犬はだれの助けもなく十分な食べ物もなく、それでも子犬たちに母乳を与え続けていました。

安住できる場所にたどり着いた親子

母犬と子犬たちは安全な場所に保護され、十分な食べ物や医療ケアも施されました。仔犬たちはすくすくと育ち、里親さんを募集するそうです。母犬も安全に子育てを出来るようになり、幸せそうです。母犬の何の不安もない笑顔にホッとします。

母犬の必死の行動がハッピーエンドにつながった

子犬が産まれることを悟った母犬は安全な場所を求めてさまよい、最終的にお墓を選んだのでしょう。

オオカミは、出産が近づくと穴を掘って準備をします。犬と狼の祖先は同じですから、人の助けがない犬がそのような行動をとっても不思議ではありません。墓石が崩れてくる危険性もあるので安全とはいいがたいですが、犬にはそこまでは分かりませんし、結果的に墓石の下に巣穴を掘ったことで注目され、レスキューされました。母犬の子犬を救うための必死の努力が最大の効果を産んだと言えると思います。

きっかけは何であれ、こうして無事に保護されハッピーエンドであったことをうれしく思います。

またセルビアはかつて、第二次世界大戦後のヨーロッパにおける最悪の民族紛争があった国で、いまだ政治経済は安定していないと聞きます。そのような中でも、動物保護活動をされている人がいることに感心してしまいます。立派な施設はなくても、救いたいという心が大切ということなのだと思います。

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