世の中には、子どもが欲しくても授からない夫婦が増加しています。平成23年度の厚生労働省の資料によると、過去10年間で母親の年齢が35歳以上の出産率が倍増。40歳以上になると、およそ3倍にも増えているとか。

一番の原因は、晩婚化が進み、女性の卵子の老化により不妊に悩む夫婦の現状。でも、若い夫婦でも原因不明の不妊カップルはいるのです。

世の中は、少子化対策が取り上げられています。子どもが授からない夫婦にとって、第二子・第三子支援と言われてもピンと来ない、、、。第一子をもうけるためにどれだけの精神的負担を生じるか、、、お金云々じゃないんです。不妊治療について少しでもご理解いただければと思います。

不妊治療をしているカップルは150万組!新生児の27人に1人は体外受精で誕生

不妊治療を経験しているカップルは、全国で150万組にのぼります。およそ6組に1組の夫婦が不妊治療を受けています。しかも、新生児の27人に1人は、体外受精で生まれているという現状。

昨年、お笑いユニット・森三中の大島美幸さんが、子作りのために芸能活動を休止しました。「妊活」という言葉もブームになりましたね。大島さんは先ごろ無事出産をし、ご主人の鈴木おさむさんの育メンぶりも注目されています。

ここで、不妊治療に挑戦して、妊娠に至らなかった私たち夫婦の体験を書かせていただきます。

20代の後半で結婚。なかなか妊娠しないことで、不妊に関する本を熟読し、近所にある不妊外来に訪れました。子どもが好きな私は、結婚して子どもを産み、賑やかな家庭を作ることが幸せだと思っていました。

そんな、誰もが経験する普通の生活に憧れていました。しかし、1年以上経ってもなかなか妊娠しないことで、次第に焦りを感じました。

30歳までには第一子を産みたいと思っていましたから。自分の姉や学生時代の友達が次々と妊娠していく中で、「なぜ、私だけが妊娠しないの・・・?」と真剣に悩みました。そこで、婦人科で一通りの不妊検査を受けました。

女性は不妊検査について比較的冷静で積極的です。妊娠して出産する側だからでしょうか。しかし、男性側は精子の検査を受けることになります。ここで、夫(元)は、精子検査を受けることに抵抗を感じ、意見が衝突しました。

今思えば、当時20代の元夫が精子検査をうけることに抵抗を感じたのは仕方のないことだと思います。不妊の原因が、もしや自分の精子に問題があったら?と考えるだけで、プレッシャーは大きいと思います。

最終的に、夫は精子検査を受けてくれました。ホルモン検査、染色体検査、子宮内膜症、CA125、子宮卵管造影、フーナーテスト等々。女性の不妊治療検査の方が項目が多く、特に子宮卵管造影は痛みを伴う検査です。これらは不妊治療の初診の際に、一通り受けることになります。

結果、双方に特に問題はなく、タイミング法からはじめました。タイミング法と言うのは、自然妊娠の授精と着床率を高めるために、毎朝起床時に基礎体温を計り、最も妊娠しやすいタイミングを予測する治療法です。

このタイミング法を何周期か試し、半年以上過ぎた頃、人工受精のステップに進みました。その後、何回か人工受精に挑みましたが、残念ながら妊娠に至ることができませんでした。正直、出産ブームの友達にお祝いを上げることが辛い時期もありました。育児に追われる友達に「子どもがいない生活が羨ましい」と言われたことも。

割り切って生活しているつもりでも、そんな一言を聞くと、ズシリと心に突き刺さるものがありました。仕事で知り合った友人に、私が通院していた婦人科を紹介すると、結婚して10年来子どもが授からなかった彼女が、タイミング法で2ヶ月後に妊娠。これは、キツかった・・・。

思い切って体外受精のステップに進んでみようかと母に相談すると、姉の2人目の子どもが生まれ、可愛い盛りの孫優先で、「あなたは仕事しているんだからいいじゃない。まだ若いんだし」と言われました。「世の中は不公平だなぁ~不妊で悩む娘の気持ちは理解してはもらえないんだ」と痛感。

その後、「まだ30代だから子どものことばかり考えすぎるのはよそう。仕事や夫婦の時間、友達との交流の時間を楽しもう」そう言い聞かせ、生活してきました。次第に不妊のことは忘れて行きました。

結局、前夫とは、複雑な理由で離婚に至りました。その時、年齢は40歳手前。この先一人で生きていくために、安定した職を求め、派遣社員から正社員の就活をはじめます。でも、年齢や離婚の理由などが障害になり、転職の厳しさを知りました。

二度目のパートナーとの不妊治療は体外受精からスタート!

その後、40歳を過ぎて今の主人と再婚。子ども好きな主人と新たな生活をスタート。住み慣れた東京を離れ、関西の地に移住しています。離婚の痛手は徐々に薄れ、前を向いて歩きはじめました。

金銭的にも精神的にも、ようやく人並みの生活を取り戻し、主人のために出来ることなら子どもが欲しい、、、。年齢的にも最後のチャンス!、と思い、新たに夫婦で話し合い、不妊治療に挑戦することを決意。

主人は私より年下で30代。性格は温厚で何より子ども好き。今回は、はじめから体外受精を覚悟しました。ネットで検索し、近畿で有名な体外受精専門のレディースクリニックを訪れました。

このクリニックは、アラフォーの女性患者が多く、病院で親しくなった友人もできました。卵子の衰えや、加齢により女性ホルモンが下降していることが最初の不妊検査で分かります。悲しい現実を突きつけられても藁をも掴む想いで、体外受精の成功率が高い知名度で、他府県や関東から通院しているご夫婦もいました。

加齢で老化した卵子を、出来るだけ活性化するために、エストロゲン・FSH・プロゲストロン・LHの値を良くすることからはじまります。ホルモン注射を打ち、血液検査を週に2.3日計測。

ホルモン値がなかなか上昇しない時は、週に5日通ったこともあります。みなそれくらい必死でした!妊娠率を高めるために、良いと聞けば、DHEAや葉酸サプリを飲んだり、ありとあらゆる手を惜しみませんでした。

1回の体外受精には、25~50万円ほど(※病院による)の高額費用が掛かります。県の助成金制度を使用し、出来るだけ金銭的負担を軽減し、体外受精に掛ける費用を一度でも多く作ることを考えました。週に何度も通院するために仕事はできません。そんな不妊治療一筋の生活が何年も続きました・・・。

受精卵が胚分割までは順調に進むのですが、妊娠までは至りませんでした。気づいたら3年経っていました。精神的にもボロボロ、、、。お金も尽き、女性ホルモンは下降するばかり。次回が最後のチャンスと夫婦で決めました。残念ながら、最後の体外受精も妊娠には至りませんでした・・・。

こんな生活が続き、不妊治療を止める前に、目標を失くし精神的に脱力しないように、最後の体外受精がダメだったら、、、ということを考えていました。それは、私たち夫婦の子どもとして犬を飼うこと、でした。

不妊治療を諦めた途端に訪れた虚無感・・・

不妊治療を止めた途端、今まで週に何回も通っていたクリニックへ通院しなくなった時、予想通り虚無感が訪れました。今まで夢中になっていたあの時間はなんだったんだろう・・・?本当に諦めていいのか・・・、あと1回体外受精をすれば妊娠するかもしれない・・・、など、スッパリと諦めきれない心の葛藤がありました。

そして、数か月過ぎたころ。近所のペットショップを訪れた時、白くてフワフワの仔犬が私の目に飛び込んで来ました。当時、私たちの住むマンションは、賃貸でペット不可のマンション。ペットフェアでのパピーの出会いは、私たち夫婦が子どもが授からなかったのは、このコと出会う運命だったのかもしれない、、、と思うほど、衝撃的な縁を感じました。

夫婦で話し合い、行く行くはペット可のマンションへ引っ越すことを考え、仔犬を家族に迎えることに決定!そして、現在は、白と黒のペキニーズの多頭飼いで、我が家の子どもとしてすくすくと成長しています。

世間ではマイノリティな夫婦のあり方。社会に理解して欲しいこと

不妊治療を諦めた時、第三の人生がスタートしました。愛犬と暮らしながら新たな目標も見つけました。以前から目指していた資格試験にもチャレンジ。昔から書くことが好きだった私が、こうしてフリーライターとして活動しています。夫婦で共通の趣味や、お互いの時間も大切にしながら生活してきました。


結婚すれば、当然子どもが生まれ、育児をしながら親として成長して行くんだなぁと思っていました。そんな夫婦の方が、当然割合が多いです。子どもがいない夫婦は、世間的にはマイノリティでしょう。不妊治療を経験した夫婦、現在進行中の夫婦は、子どもがいる夫婦の気持ちも分かります。

育児がとんなに大変なことか、、、母親の気持ちになって予想はします。しかし「育児をしたことがないから分からないでしょ?」と言われれば返す言葉がありません。

現代は、どんどん晩婚化して行く世の中で、当然、不妊治療を行うカップルも増加し続けるでしょう。アラフォー・アラフィフの初婚夫婦だって存在します。人生のパートナーとして結婚すると言う考えもあるでしょう。

でも、子どもが産めるチャンスが少しでもある女性にとって、不妊治療というものをどうか理解して結婚して欲しいと思います。子どもを望むなら、早めに不妊検査を受け、速やかに治療行うのがベストです。

社会はマイノリティの子どもがいない夫婦の気持ちを少しでも理解して欲しい。少子化問題は、晩婚化による不妊の要因が大きく関わっています。国や県の助成金制度を強化し、海外のように不妊治療の全額保険適用化が実現できる世の中になれば、、、と願います。


最後まで読んでいただきありがとうございました。次回は、子どもがいないカップルの養子縁組や養育里親制度についてご紹介できればと思います。

こちらも参考にしてください

この記事を書いたユーザー

cocon☆hanna このユーザーの他の記事を見る

キャリアカウンセラーの道を目指し、資格取得後オンラインカウンセラーとしてデヴュー。WEBライターとして活動をはじめ7年になります。人に「読まれる・読ませる」ライターを目指しています☆

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス