私が、ベトナムで貿易会社をやっていた時、私のビジネスパートナーだった老人は、住み慣れた借家の引越しを余儀なくされていました。

それは、賃貸契約などの込み入った理由ではなく、外国人は治安などの問題から、きちんと管理されたホテルを利用してほしいという政府からの要請だったのです。
しかし、日本と同等の治安を維持するベトナムでは、その要請は詭弁であり、外貨獲得の目的とホテルとの癒着が見え隠れしていました。

ところが、最初は無視していた老人も、度重なる要請に根負けするかたちで、ホテルへの引越しを決めたのですが、そうなると一つ大きな問題が発生します。
それは、老人の飼っていた黒い大型犬をどうするかです。
困った老人は、借家のオーナーに連絡して事情を説明しました。
すると、優しいオーナーは二つ返事で、老人の飼い犬を預かってくれたのです。

引越しが終わって身辺が落ち着いた頃に、早速、ホテルの部屋から借家のオーナーに連絡を取って、飼い犬に会いたいとお願いしたのです。
ところが、オーナーが言うには預かった翌日、老人の飼い犬は散歩中に綱を振り払って行方不明になってしまったそうです。
驚いた老人は、直ぐにそちらに向かって犬を探す旨を伝えると、オーナーは不思議そうに聞いて来ました。

「あの犬は、そんなに大切な犬だったのか?」
この問い掛けに対して老人は、
「あの犬は家族同然だ。」
と答えたのです。
この返答を聞いたオーナーは態度を一変させ、急に謝り始めました。
不思議に思った老人が、理由を問い詰めると、申し訳なさそうにオーナーはこう言ったのです。

「あの日は、ちょうど親戚が遊びに来ていて、君の家族があまりにも美味しそうだったので、みんなで食べてしまったのです。」

そうなんです。

実は、ベトナム人には日本人が絶対に理解出来ない、犬を鍋料理にして食べるという食習慣が有るのです。

だから、あなたの周りのベトナム人が、もし、優しい笑顔であなたの大切な飼い犬を預かると言っても、絶対に預けてはならないのです。

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長年勤めた会社を辞めて。
中国で会社を立ち上げて。
ベトナムでも会社を立ち上げて。
日本でも会社を立ち上げて。
気付いたら、失敗も成功も含めて色々な経験をして来たので、そんな経験が誰かのお役に立つのではと、現在はコンサルタント業のかたわら、「変わりたくても変われない。」と苦しんでおられる方々に、人生の成功法則「わらしべ長者への道」を発信しております。
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