記事提供:Entame Plex

7月11日、都内にて映画「女が眠る時」の製作発表記者会見が開催された。

この映画は、ひとりの作家がある夫婦によって人間の闇に引きずり込まれてゆく姿を描いたミステリーで、ウェイン・ワン監督が、スペイン人作家の短編小説を日本で撮影すると自ら提案、自身にとって初となるオール日本人キャストで挑む。

ワン監督は映画「スモーク」でベルリン国際映画祭銀熊賞に輝くなどのハリウッドを代表する実力派として知られている。

主演は、自作以外での映画主演は実に12年ぶりとなるビートたけしで、謎めいた初老の男・佐原を演じる。

また佐原に振り回される作家・健二を西島秀俊が演じ、ミステリアスなヒロイン・美樹には国際派女優としても期待が高い忽那汐里、健二の妻・綾にはニューヨークにて活躍中の小山田サユリを迎える。

会見には、主要キャストの4人とワン監督が登壇し、たけしは冒頭あいさつから「こんにちは、渡辺謙です。トニー賞をもらいましてなぐってやろうかと思いました」といつもの調子で、先日、米演劇界最高の栄誉を受賞した渡辺の名を持ち出し、笑いを誘った。

するとワン監督も、なぜ日本人キャストで撮影しようと考えたかとの質問に「渡辺謙さんと一度仕事をしてみたかったからだ」と、たけしに応えた。

そもそもこの作品は洋画の予定だったが、西島やたけしがキャストとして決定し、次々に日本人が加わるなかで、「新たな文化、国で発見をしてみたい」との監督の思いから邦画へとシフトしたそうだ。

キャストが決まったとき、たけしは「ちょっと出てくれ」と事務所から言われたため「いいですよ。あの監督好きですから」とふたつ返事したという。

ところが台本を見たら自身の名前が先頭に書いてあったため、「西島くんが主役だって聞いてたんだけど」と、認識が異なっていたことを告白した。

西島はもともと、監督のファンらしくこれまでの作品も鑑賞していると言い、「撮影が始まる前から役について深く考えさせていただいた。プロセス全部が幸せだった」とコメントした。

小山田は「この役をもらえると思っていなかった。でも初めて監督とお会いしたとき、『セクシャルなシーンもあるけど大丈夫?』など聞かれ、別れ際に『じゃあ日本で』って言われて半信半疑で」と、配役の流れを語っていた。

忽那は「撮影期間中は予測不可能な毎日。いつも以上に自分の役がどっちに傾いてもぶれないように心がけた」と役作りについて口にした。

現場では日々、台本が変化していったという。

たけしは監督としてその技法が自身と「やや似てる」と唱え、その違いを「俺は適当。ウェイン監督は前日からちゃんと考えて真面目に取り組んでる」と語り「キレイな女性とソープ嬢の違いみたいなもの」と再び笑いを誘った。

たけしは、記者から「なぜこの作品に出演する気になったのか」の質問に、

「スケジュールが調整ついたから」「ギャラがもらえるから。ほかにねえんじゃねえかな。お金くれれば親でも殺すという…」

と答え、苦労した点を聞かれると「私も戦災孤児なんで(監督の)英語は分かる」「ロケ弁がまずかった」などと“たけし節”を連発。

また、記者から「西島の演技にキャッチコピーをつけてくれ」との珍質問が飛ぶと、たけしは「『高いサバ缶』ってのはどうですかね?開けてみて食ってみたらうめえなっていう…すいません」と返答し、会場を爆笑の渦に巻き込んでいた。

最後にワン監督は「この物語は、中年男が美しい少女の眠る姿を毎晩ひたすらビデオで撮り続ける執着を描いたもの。眠っている姿というのは純粋なものが凝縮されている」と説明し、場を締めくくった。

「女が眠る時」は2016年春の公開を予定している。

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