記事提供:カラパイア

人を欺き、人を傷つける。法に背き罪を犯す。確かに罪を犯すのは許されることではない。被害者がいるのならなおさらだ。だが悪人はすべてにおいて真っ黒なのか?

善人であるか、それとも悪人であるか、それを判断する基準は社会が決める。一度悪人と見なされた人物の評価は滅多なことでは覆らず、善行など行えるよしもないと考えられる。

だが、だが本当にそうだろうか?一度は悪人と烙印を押されたものであっても、愛する人の為、時として眠っている正義感が目を覚まし、正しい行いをすることもあるのだ。

逆に善人と言われた人の心の中に深い闇が潜んでおり、時として思いもよらぬ罪を犯すことだってある。

善と悪、それは表裏一体であり誰の心にも潜んでいる。そしてその裏表は時として入れ替わることもあるのだ。

10. ウェストボロ・バプティスト教会に抗議した白人至上主義団体

1866年に結成されたクー・クラックス・クラン(KKK)は、黒人へのリンチや黒人系教会や学校を襲撃するなど、暴力的な行為で知られてきた。そのため、憎悪と暴力の歴史で知られる組織が同じ類いの組織を非難し出せば、何か妙な感じがするだろう。

KKKとウェストボロ・バプティスト教会の間で起きたことは、まさにそれだったのである。

ウェストボロ・バプティスト教会もまた差別主義で知られる団体だ。KKKは人種差別を行ってきたが、教会が憎悪の対象としたのはゲイの人々である。彼らは主に兵士の葬儀を囲み、「神はゲイを憎む」というプラカードを掲げた。

出典 YouTube

KKKのメンバーには元軍人が多く、亡くなった仲間の葬式に対する妨害を苦々しく思っていた。そこで過去数年間、KKKは軍葬に現れてはウェストボロ・バプティスト教会に対する抗議活動を行ってきた。

彼らは歌いながら、星条旗を配り、参列者と握手をして回った。動画には、教会を非難するKKKインペリアル・ウィザードのデニス・ラボンテも映されている。

9. ロリコン性犯罪者を止めた空き巣

2009年、英ノース・ヨークシャーにあるリチャード・カバーデイルの家に2人の空き巣が押し入った。室内を漁り、金目のものを奪った後、男女の空き巣コンビはショッキングなものを発見してしまう。

盗んだパソコンには、78枚の違法なチャイルドポルノが保存されていたのだ。

2人は深刻なジレンマに直面した。警察に通報して自らも逮捕されるのか、それとも自分たちが助かるために見なかったことにするのか。悩み抜いた末に彼らは正しい選択をした。警察に出頭し、発見したものを知らせたのだ。

ことの重大さを認識した警察は捜査に乗り出した。

チャイルドポルノ以外にも、カバーデイルは未成年者を装い、ネット上で少女に対して痴漢行為をしていたことが発覚した。彼は女学生をウェブチャットに誘い、カメラを通して、自分の性的な行為を見せつけていたという。

カバーデイルは懲役3.5年を言い渡された。なお、空き巣コンビには12ヶ月の社会奉仕が課された。

8. 高齢女性の命を救った強盗常習犯

36歳の強盗常習犯ジェフ・ロッチフォードを負け犬と呼ぶ者もいるだろう。わずか8歳で最初の犯罪を犯して以来、彼は80件の有罪判決を受けている。

自らを更生させようと、彼は窓拭きの仕事を得た。そして、78歳のジューン・ホイルの命を救うことになった。

ロッチフォードが窓拭きを始めると、いつも陽気な彼女の様子が普段と違うような印象を受けた。彼女の顔の一部が垂れ下がっていたことから、脳卒中を起こしているのではないかと疑った。彼はあわてて携帯を取り出し、救急車を呼んだ。

ロッチフォードの判断は正しかった。そして、その迅速な行動にとってホイルは命を救われた。

ロッチフォードの自宅を訪れ、礼を述べたホイルの息子は、「母の命の恩人です。過去のことなんてどうでもいいですよ。とても、素晴らしいことをしてくれました」と話す。

ロッチフォードは自分の過去の過ちを認めながらも、今ではすっかり心を入れ替えて、人生をやり直していると語っている。現在、道を踏み外した人のカウンセラーとなり、彼らの再出発を助けるため、学位取得を目指している。

7. 警察への襲撃を防いだホームレスの犯罪者

2013年8月26日、サンフランシスコ警察は車の上で女が飛び跳ねているという通報を受けた。女性警察官が単身現場に駆けつけると、突然容疑者から襲撃を受けた。公衆の面前で首を絞められ、殴られている間、誰も止めようとする者はいなかったという。

容疑者が女性警官から銃を取り上げたとき、強盗や自動車窃盗など多くの前科を持つライアン・ラソはこれはまずいと感じた。そして、咄嗟に駆け寄って、容疑者にしがみついた。

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4日後、警察は現場から立ち去ったラソの居所を突き止めた。彼がホームレスであることが判明すると、部屋探しの支援と、乱闘で壊れたヘッドホンの交換を申し出た。

彼は正しいことをやったまでだと答えるだけだった。ラソの父親はニューヨークで警官だったらしい。きっと彼のことを誇っているだろう。

6. 受刑者の自殺を防いだマフィア

『モブ・ワイブズ』は、悪名高いマフィアの女性家族を紹介するアメリカの人気テレビシリーズだ。やらせ問題など、信憑性が疑われることもあるが、出演する女性たちがマフィアの家族であることだけは本当だ。

ニューヨークを縄張りとするジェノヴェーゼ一家の隊長サルバトーレ・ロンバードの姪アンジェラ・ライオラもそういった1人だ。彼女のいとこはルイージ・グラッソといい、ガンビーノ一家に所属している。

現在48歳のグラッソが初めて犯罪に手を染めたのは16歳のときだ。そして、2014年に武装強盗の罪で懲役38年を言い渡された。

また、それ以外の武装強盗についても判決を待っている最中だった。彼が他人の命を救うという予想外の行動に出たのは、そんなときだった。

留置場の中で座って裁判関連の書類を読んでいると、天井にスウェットシャツをかけて首を吊っている囚人の姿が見えた。グラッソは彼の足に飛びつき、持ち上げて首を外すと下へ降ろした。囚人は命をとりとめた。

法廷へ姿を現したグラッソを拍手で迎える人物がいた。裁判官のブルース・アレンだ。「被告人グラッソは、囚人を助けるという功績を残しました。ありがとう、グラッソ君」と。そして、他の武装強盗と併せて、17年の刑が言い渡された。

5. 心臓発作を起こした警官を救った手錠をかけられた10代の少年

2015年、ジャマル・ラトリッジという執行猶予中の10代の少年が逮捕され、フロリダ州の刑務所へ身柄送検された。書類に記入していた49歳の職員が突然胸を押さえて、しゃがみこんだのはそのときだった。

その部屋の檻の中にいたラトリッジは咄嗟に行動に出た。側に近寄って状態を確認すると、叫びながら檻を蹴ったのだ。騒ぎを聞きつけた他の職員がやってくると、心臓マッサージが開始された。

このどさくさでラトリッジが逃げ出すことはなかった。彼は邪魔にならないように、部屋の隅で大人しく待っていたのだ。

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倒れた職員はすぐに病院に搬送された。医師によれば、助けがこなければ死んでいたとのことだ。2015年1月、刑務所の計らいでジャマルと職員は会見を果たした。

4. 溺れる3人の少年を救った受刑者

2013年1月、ワシントンにあるラーチ更生センターの受刑者10人がプログラムの一環として、公園の保守作業を行っていた。仕事も終わりかけたころ、誰かの悲鳴が聞こえてきた。

彼らは最初は子供がふざけているのかと思ったが、転覆したボートと、水面に今にも沈みそうな頭が2つ浮いているのが見えて事態を悟った。

3人の兄弟がボート遊びをしていたが、転覆して7度の冷たい水の中に放り出されたのだ。しかも、水の流れもかなり速かった。

受刑者の1人、ネルソン・ペティスは上着を脱ぎ、凍てついた水の中へ飛び込んだ。8歳と10歳の少年を抱きかかえると、水の中のゴミに捕まって、救助隊が到着するのを待つことにした。

16歳の少年を救出したのは、同じく受刑者のラリー・ボンだ。彼は少年を水辺まで運ぶと、ペティスを助けるために引き返した。

間もなく3人目の受刑者ラリー・フォウラーが呼んだ救助隊が到着すると、水の中にいた2人の少年も救出された。受刑者は少年たちにセーターを着せてあげたという。

ペティスとボン、そして3人の少年たちは病院に搬送され、低体温症の治療を受けた。受刑者たちは、善人ならやるだろうと思ったことを行ったそうだ。

また、フォウラーはこう付け加えている。「自分たちが服役中だからって、悪人ってわけじゃないよ。確かに過ちは犯したけど、それでも他の人と変わらないんだ。今は、その償いをしているってわけさ」

3. ウォルマートで子供たちの為に自転車を買い占めたヘルズ・エンジェルズ

つい最近テキサス州で銃撃戦を行ったというニュースが報道されたバイクギャングは、麻薬取引や殺人など、数多くの犯罪で知られてきた。だが、子供を対象としたチャリティに熱心に取り組んできた歴史についてはあまり知られていない。

特に最近の活動は大きな注目を浴びた。2014年のブラックフライデー(感謝祭翌日の金曜日。感謝祭プレゼントの売れ残り一掃セールが行われる)では、メンバーが5日間ウォルマートに並んで驚きの買い物をした。

店内に入った彼らは200台もの子供向け自転車を買い占めたのだ。自転車は恵まれない子供たちに寄付された。

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また、毎年恒例の玩具やお金の募金活動も行なっている。動画では、その意義についてメンバーのマール・フェファーマンが熱く語っている。

2. 警官を襲撃から守った元クリップス構成員

クリップスはアメリカで最も悪名高いギャンググループの1つだ。ロサンゼルスで誕生し、各地に勢力を伸ばした。構成員と警察との争いは熾烈であり、それゆえにこの事件は驚きである。

2012年、ダラス警察のビリー・タイラーは、麻薬を服用して暴れている男を発見した。それに気づいた男はタイラーに対しても暴行を加えてきた。容疑者が迫る中、彼は追い詰められた。

元クリップスのリーダー、チャールズ・アレクサンダーが助けに入ったのはそのときだ。

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アレクサンダーは2人の間に割って入り、容疑者を地面に投げつけた。タイラーはアレクサンダーに礼を告げると怪我の治療のため病院に搬送されていった。

アレクサンダーには後にダラス警察から感謝状が贈られている。「彼のような男がもっと増えれば、この国はどれほどよくなるんでしょうね?」とは、ダラス議員のドウェイン・キャラウェイの感想だ。

1. 強盗から女性を守って亡くなった仮出所者

元ギャンググループの一員で、ヘロイン服用の容疑で有罪となったボビー・バトラーは、武装暴行、窃盗、麻薬取引など、数々の犯罪を重ねてきた。

しかし、そうした経歴も彼の一面でしかないのだろう。55歳となり、4人の子供を持つ彼は人生をやり直そうとしていた。母親の世話をし、教会に通い、麻薬も断ち、仕事も見つけた。

2010年11月のある雨の日、彼と2人の乗客が電車から降りた。1人は女性だった。すると黒い服を着た男が銃を女性へ向けて、財布を要求した。

バトラーはそれを止めるために叫んだが、男はバトラーの腹部に発砲し、女性の財布を奪って逃走した。彼は病院に運ばれたが、2時間に死亡が確認された。

命を救われた女性は、バトラーに感謝しつつも、この出来事に動揺を隠せない。「自分だけ助かって何を喜べというのでしょうか?」、と。

やがて犯人は逮捕された。バトラーは人生の大半を犯罪者として過ごしてきた。そして、死んでようやく本物の英雄になった。

出典:listverse

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