広告業界は大学生に人気業界の代表格。多くの大学には広告研究のサークルがあり、広告に興味を持って業界への就職を目指す学生が様々な活動をしています。今回は、各大学の広告研究会が日ごろの研究活動の成果を競い合う「Adfes(アドフェス)2015」に潜入。未来の広告マンを目指す大学生の熱狂と、いまどきな若者ならではの斬新な発想の数々をレポートします。

「Adfes(アドフェス)」ってなんぞ?

学生広告の頂点を決める「Adfes(アドフェス)」。広告に興味のない人にはちょっと馴染みがないかもしれませんが、全国15大学の中から予選を勝ち抜いてきた大学の広告研究会が、実際の広告主(スポンサー)からオファーされた課題に対して企画を練ってプレゼンし、グランプリを決める学生広告界の“甲子園”のような大会です。

過去には、NTTドコモ、Google、日本経済新聞、カルピスなどの一流企業が広告主となり、最優秀賞を獲得した研究会の提案を実現してきました。審査員にも、日清カップヌードルのCMを手がけた中島信也氏、サントリー オランジーナのCMを手がけた高崎卓馬氏など、一流クリエイターを迎えるという本格的な広告コンペなのです。

出典 YouTube

2014年の最優秀賞を受賞したのは東洋大学広告学研究会。広告主(NTTドコモ)からのお題「歩きスマホ防止の啓蒙活動」をフラッシュモブで見事に実現!

Adfes 2015のお題は…

今回の「Adfes 2015」の広告主は、フェイスブックを活用したビジネスSNSとして注目の「Wantedly(ウォンテッドリー)」。“シゴトでココロオドル人をふやす”をミッションに、仕事仲間とのつながり、管理、情報のまとめなど、ビジネスの人脈と幅が広がるSNSをWEBとアプリで展開しています。人脈を活かせるという点で、就活ツールとして大学生にも注目されているビジネスSNSです。今回、Wantedlyが「Adfes 2015」の広告主として名乗りをあげた理由は、大学生にも“ココロオドル体験を”という企業メッセージを伝えるためなのだとか。

そんなWantedlyが「Adfes 2015」のお題として提示したのは、「学生フォーカス版アプリ1.5万ダウンロード」「就活学生内でのWantedlyブランドの確立・浸透」。この2つのお題に対して、本戦に進んだ7大学の広告研究会からはどんな“ココロオドル”企画がプレゼンされたのでしょうか?

白熱のプレゼンバトルスタート!

明治大学「あどどどど班」

先陣を切ったのは明治大学の「あどどどど班」。「コノユビトマレ」をプロモーションテーマとし、興味はあるけれど、就活を自分事化せず、まだいいやとのんびり構えている2年生をターゲットに、“遊び”をフックとした仲間探しを提案。そのツールとしてWantedlyのアプリを活用し、参加したくなる遊びをきっかけとして、ターゲットにインターンへの参加という行動を起こさせ、受け入れ企業との遊びを通じて社会性を体験してもらうという斬新なものでした。寸劇風に例示するというオリジナリティもプラスした“ココロオドル”プレゼンでした。

神戸大学「パチパチパンチャー班」

続いて神戸大学の「パチパチパンチャー班」は、関西ならではのネーミングで登場。チーム名同様、提案プロモーションのネーミングも「tenitotemy(テニトッテミー)」という関西風にこだわったもの。主要大学の最寄り駅に “手に取ってみる”広告を展開し、SNSで拡散をねらったクロスメディア型の提案でした。賢明にプレゼンするプレゼンターの姿がとても印象的でした。

日本大学「ウダニャンのせいで一大事班」

日本大学の「ウダニャンのせいで一大事班」は、アニメーションを駆使したスライド、映像を使った視覚的なプレゼンテーションを披露。「可能性を自由に。」をコンセプトに「理想の自分になりたい学生」をターゲットに、名曲「翼をください」をフックとしたとてもエモーショナルな企画を提案してくれました。

明治学院大学の「あみちゃんはメガ盛り班」

午前の部最後に登場したのは、明治学院大学の「あみちゃんはメガ盛り班」。インターンに参加してみたいけれど、どこに参加していいかわからない。インターンは堅苦しいのでは?と懸念している学生に対し、「インターン=夢を探す旅」というわかりやすいクリエイティブでアプローチするもので、その名も「夢旅」。途中、プレゼンターがキャビンアテンダントのコスプレで登場するなど、徹底した世界観でプレゼンを盛り上げてくれました。

法政大学「フードファイターめり子班」

休憩をはさみ、午後の部は法政大学「フードファイターめり子班」からスタート。豪快なチーム名とは裏腹に、大手求人サイトにはないWantedlyのSNS要素を軸として、実際に学生アンケートから抽出した就活の悩みである自己分析や企業分析の解決施策を、綿密かつ実現可能性をもって提案していました。Wantedlyのアプリをまず自己分析のツールとして使ってもらうというリアリティあふれる発想と、就活情報はむやみにシェアしたくない…というジレンマを解消するための “他己分析”を促すしくみには脱帽でした。

法政大学「おいでよみんなティブってるよ!班」

同じく法政大学からもう一班、「おいでよみんなティブってるよ!班」が登場。「就活革命」という壮大なプロモーションを提案してくれました。インターンを体験したからこそ正しい判断が重要と実感する学生のモチベーションに注目した、サマーインターンを体験した学生に特化したターゲット設定。正しい判断にはWantedlyのアプリが不可欠で、それを告知するツールとしてUSBの配布をおこなうという内容で、めちゃくちゃ欲しくはないけれどあったら使う、という学生ならではの感性で選ばれた告知ツールに注目が集まりました。

早稲田大学「チーズタバスコ!班」

本戦の最後を飾ったのは、早稲田大学の「チーズタバスコ!班」。実は今回、プレゼンターが全員女子だったところに、最初にして最後の男子プレゼンターが男らしく締めてくれました。その提案内容はずばり、「SHUTSUJINTERN(出陣+インターン)」。インターン生を明治維新の志士に見立てたプロモーション。Wantedlyのアプリを刀に、スーツを袴に見立てるという細部にも維新志士にこだわった内容で、日本を変えたいと思う学生と企業をつなぐことが、Wantedly=日本を変える維新企業となると結論づけた勢いのある提案でした。

斬新な“ココロオドル”広告企画に審査も白熱!

審査員は、ベストセラー『伝え方が9割』の著者でコピーライターの佐々木圭一氏、Wantedly執行役員の藤本遼平氏、インターネット広告代理事業を行うサイバーエージェントから上野逸人氏、北原成憲氏の計4名。学生の熱いプレゼンに対して共感しつつも、企画の実現性や課題達成の見立てについて冷静な質問で切り込んでいました。

Wantedly執行役員の藤本遼平氏。学生の提案に対し、実現性を軸に丁寧に質問しています。

最優秀賞に輝いたのは…と、その前に

7大学のプレゼンがすべて終了。気になる審査結果を前に、『ここらで広告コピーの本当の話をします。』の著者でコピーライター、クリエイター、近年はコンサルティングにも軸足をおき、多方面で活躍されている小霜和也氏の講演がおこなわれました。テーマは「広告とは何ぞや(小霜的に)」。

まずは一般的な広告野概念を話された後、多くの実績を重ねてきた小霜氏ならではの持論を披露。広告とは、不安や欲求を抱えながら生きる現代人に救いを届けるものであり、商品やサービスに新たな価値を付加するものであることを、分かりやすい事例をまじえて講義してくださりました。

時代の変化に合わせて広告も変化している中で、変わらないのは人の心だと小霜氏は言います。今回プレゼンした学生をはじめ、会場に集まった広告業界を目指す学生に対して、自分の提案が身近な人、ひいては世の中の人をどう喜ばせることができるかを意識すること。データやテクニックだけに頼らない心・血のかよった提案を心がけることが大切という言葉を、学生たちは真剣に受け取っていた様子。

いよいよ結果発表!

小霜和也氏の講演終了後は、いよいよ審査結果の発表です。

まず銅賞は、法政大学の「おいでよみんなティブってるよ!班」。提案のキモとなるUSBの配布方法を具体的につめる必要があるものの、全体のストーリーがきちんと組み立てられていて、最終的な効果が想像できた点が評価ポイントだったようです。

続いて銀賞は、明治学院大学の「あみちゃんはメガ盛り班」。インターン=堅く、遠ざけそうなワードを「夢旅」という夢のある言葉に変換した点が評価ポイント。プレゼンターの佐々木氏も「僕も参加したいくらいワクワクする言葉」と評価していました。

そして栄えある金賞は、法政大学の「フードファイターめり子班」。プレゼンターの藤本氏によると、「ターゲットのインサイトをしっかりと捉えたうえでの実現可能生」が決め手だったようです。3年越しの本戦参加で金賞という快挙に喜びがあふれていました。

最後に、課題を提供したWantedlyの藤本氏が「一次選考から全企画に目を通してきましたが、すべてよくできていて選ぶのに苦労しました。本戦に残った7案も、今日の最終プレゼンで聞いてみるとさらにブラッシュアップされ、精度があがっていることに驚きました。Adfes 2015への協賛することで、学生ならではのビジョン・想い・意思を感じ取りたかったのですが、それらが感じ取られたことが非常によかったです」と総評して閉幕へ。

法政大学「フードファイターめり子班」の皆さん。ファイティングポーズが決まっています!

金賞に輝いた法政大学の「フードファイターめり子班」の提案は、今秋実現の予定。広告業界を目指す本気の大学生が考えた“ココロオドル”企画が、世の中の人にどんなインパクトを与えるのか今から楽しみですね。実際のプロモーションはWantedlyのサイトで発表されるそうなので、こまめにチェックしてみてください。

広告業界をはじめ憧れの業界を目指す大学生の就活や、キャリアアップを目指した転職活動、ビジネスでの成功を狙う社会人の皆さんにも使えるWantedlyのアプリは要チェックです。

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