小学生の頃から夏休みになると「課題図書」を読んだなごりでしょうか。この時期になるとなぜか文学作品が読みたくなる方も多いのでは?「でも暑いし活字はちょっと重い・・・」そんなオトナにいま話題の超おすすめ本をご紹介いたします。

”絶望の名言集”が面白すぎる!

誰よりも落ち込み、誰よりも弱音をはき、誰より前に進もうとしなかったカフカ。その”絶望”を編み、幅広い世代からの共感を集めた『絶望名人カフカの人生論』を、誰よりもブッ飛んだ作風で知られるマンガ家/イラストレーターの平松昭子がコミカライズ。

出典 http://www.amazon.co.jp

文豪カフカ「変身」といえば「ああ、あの変わった小説を書いたカフカね」とわかる方も多いですよね。そのカフカの”あまりにも暗い名言集”が漫画化され、さらに幅広い世代の間で話題となっています。

”カフカの自虐に癒される”Yahoo!ニュース

これだけでも楽しい!!シュールで新鮮な必見動画

本の予告編(紹介動画)はシュールな無声映画のように新鮮でお洒落。とにかく面白いのはイラストレーター平松昭子さん独特の持ち味が成せる技ですね。「こんな感じでぜひアニメ化してほしい!」と思うほどの秀逸な作品なので、ぜひお友達にも教えてあげてくださいね。

お洒落すぎるイラストレーター平松昭子さんとは?

”お洒落でファニー♡だけど知的”なイラストが、真似できない「平松昭子ワールド」を確立。40代女性を中心に大ブームを巻き起こし、いろいろな分野で大活躍のマルチアーティスト。着物愛好家としても有名でセンス&スタイル抜群のお洒落にも定評があります。

オトナ女子のファッションBOOKも出版

イラストと写真で楽しくセンスアップのコツや着回しテク、ポリシーを伝授してくれる描き下ろしは、素敵大人女子のバイブル。そんな憧れの平松昭子さんが描いたからこそ、オトナ女子が「絶望名人カフカ」にハマり始めたのですね!

評論家も大絶賛!

出典「マンガで読む 絶望名人カフカの人生論」(飛鳥新社)平松昭子/監修=頭木弘樹 103頁

元ネタをよく知っているはずのわたしでさえ、あちこちで吹き出してしまいました。(中略)平松さんによって、またひとつ、カフカへの新しい入口が開かれたことを、とても嬉しく思います。

出典「マンガで読む 絶望名人カフカの人生論」(飛鳥新社)平松昭子/監修=頭木弘樹 148~149頁

カフカの翻訳や評論で有名な頭木弘樹さんのオファーで実現したこの本。「カフカのみならず、平松昭子さんの新しい入口も開いてくれた!」とファンも大感激の作品です。

それではいよいよ気になる内容を、ご紹介していきましょう。

後ろ向きすぎるところが、逆に前向き!?

出典photo by www.sxc.hu

将来に向かって歩くことが、ぼくにはできません。将来に向かってつまずくこと、これならうまくできます。いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。

出典「マンガで読む 絶望名人カフカの人生論」(飛鳥新社)平松昭子/監修=頭木弘樹 15~16頁

こんなカフカですが相手の良いところを見つけるのが上手なとても優しい人でした。そのため超ネガティブなのに『周囲から好かれていた』というのも見逃せないポイントです。

マイナスや失敗をも褒める、逆転の発想と繊細さ

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子供がコケて起き上がる姿にさえ「なんて上手に倒れたんだろう!またなんて上手に起き上ったんだろう!」と感嘆しています。これを聞いてカフカを好きになった女性もいるそうです。

漫画の合間の「絶望コラム1~17」でもカフカのエピソードがたっぷり楽しめます。

それでも自殺はしないのがカフカ流

イケメンでアンニュイな絶望名人は、文豪に多いですよね。芥川龍之介(写真参照)や太宰治などはその代表格ではないでしょうか。ただカフカの場合「倒れたまま」でいるものの、自殺はしていません。自殺はしょっちゅう考えていますが、自殺未遂もありません。

常に絶望していても、倒れたままでも、努力と葛藤を繰り返しながら生きていたカフカ。弱さを押し通すとそれは強さになります。そこから新しい考え方や参考になる生き方が見えてくるような気がしませんか?

お洒落も自虐から

出典「マンガで読む 絶望名人カフカの人生論」(飛鳥新社)平松昭子/監修=頭木弘樹 20頁

カフカは作家として生活できないため嫌々仕事をしていましたが、きちんとお洒落をして職場に通い、真面目に働いていたのです。「ぼくのような人間は、せめて人に不快感を与えないように」という自虐から生まれたカフカのお洒落。

”自虐は謙虚とつながり、悪いことばかりではない?”と思える嬉しいエピソードです。

「無能、あらゆる点で、しかも完璧に」

カフカはむしろ成績優秀で、劣等生だというのはあくまでカフカの自己イメージです。”落第するだろう”というカフカの予想が何度外れても、成功はさらに不安と心配を増大にさせていたというのですから筋金入りの絶望名人です。

出典photo by エンドライター

「無能、あらゆる点で、しかも完璧に」「文句のつけようのない無能力」

出典「マンガで読む 絶望名人カフカの人生論」(飛鳥新社)平松昭子/監修=頭木弘樹 60頁

ここまでくると「絶望や自虐が趣味で快感だったのでは?」とすら感じてしまいますよね。現にナルシストで繊細、自虐的というカフカの個性は、小説を書くための原動力として活かされていたのです。

「もりもり食べることを拒否!」の究極草食系☆潔癖男子

出典photo by unsplash

引き込もり願望や二次元の恋や中2病など時代を先取りしまくっていたカフカ。暖房は空気を汚すので禁止、喫煙なんてとんでもないという潔癖男子でした。菜食主義で小食だったそうですが、肉や魚を食べなかったのは、優しさからという逸話も残っています。

手紙の恋・・・「婚約破棄しすぎ」の不思議なモテ男

出典photo by www.sxc.hu

手紙という二次元でなければダメで、三次元は受け付けないのです。(中略)生身の相手と会おうとすると、「手紙の中の彼女が、現実の彼女として現れることへのほとんど恐怖に近い気持ち」に襲われるのでした。

出典「マンガで読む 絶望名人カフカの人生論」(飛鳥新社)平松昭子/監修=頭木弘樹 44頁

出典photo by picjumbo

何年つきあっても、数回しか逢っていないのはカフカにとって普通のことだったそうです。結婚を望みながら、結婚が近付くと逃げ出したくなってしまう・・・そのためなんと三度の婚約と婚約解消をしています。

それでも女性を惹きつけるところに、カフカのとてつもない自虐パワーを感じませんか?

いつの間にか、カフカが大好きに・・・♡

いかがでしたか?少女漫画でも一癖あったり影のある男性ってなぜかモテますよね。本書を繰り返し読むと、不器用で優しく「変」なカフカがなぜか大好きになってしまいます。

平松さんが描くカフカ像だからということと、「自虐すぎて、新しいな~」と思わず笑って元気が出てしまうのは、カフカが”絶望に絶望していないから”だと思いました。

自己啓発本は”前向きに、ポジティブに”が多いので、「心がついていかない・・・」「疲れてるから活字は辛い」そんな方にもおすすめの一冊です。気になった方はぜひ読んでみてくださいね。

おまけ「希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話」

出典 http://www.asukashinsha.co.jp

どこまでも前向きなゲーテの言葉と、どこまでも後ろ向きなカフカの言葉。今のあなたには、どちらのほうが心に響くでしょう?

世界的に”20世紀最高の小説家”という評価を受けるようになった文豪カフカ。小説は有名でも、その個性的な人となりがまだ知られていないこともあり、これらの本をきっかけにカフカの小説自体もますます注目されていきそうです。

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