イタリアに住むこと11年。日本の学校に比べて、イタリアの学校はずいぶん自由だな…と感じる今日この頃。

イタリアで日本語講師として働く筆者は十代のイタリア人生徒たちとも話す機会があり、彼らからイタリアの学校のことなどを聞いて、その自由な校風にビックリしています。でも、逆にイタリア人の学生たちは日本の学校の様子を日本のアニメを通して知ったりして、自分たちの学校との違いにビックリしているようです。いい意味でも、悪い意味でも。

私たち日本人は当たり前だと思っていた(いる)日本の学校。外国人から見た日本の学校の不思議をご紹介します。

先進国なのに!?子供たちが配膳からトイレ掃除までする日本の学校

日本では小学生から給食の配膳、片付けなどを生徒たちがしますよね。掃除だってそうです。自分たちが使っている教室、廊下、そしてトイレまで生徒たちが掃除します。そうすることによって、自立心や責任感と言ったものも養われると思いますし、掃除を自分たちですることで、綺麗に使おう、汚さないでおこうと思うのではないでしょうか。しかし、日本の学校では子供たちが給食の配膳等をして、教室やトイレの掃除までもしていると知ったイタリア人たちはショックを受けるようです。

イタリアでは、学校の給食の配膳や掃除等を生徒たちにさせることはありません。なぜなら、それらは“教育”ではなく、“子供を働かせている”という考えだからです。多くのイタリア人にとって、“幼児労働=貧しい”という考えがあるので、「日本は先進国で、裕福な国なのに、子供たちが学校で働かされている…」と不思議に思うようです。

イタリアの学校では給食の配膳や片付けも、掃除も、全て係りの大人がすることになっているようです。日本のように生徒たちがそれをすることはありません。ましてトイレ掃除などイタリアの学校で子供たちにさせた日には…きっとクレームの嵐でしょうね…。

イタリア人学生にとっては憧れ?日本の学校の制服

イタリア人高校生で、日本の高校へ留学した筆者の元生徒(女の子)がいるのですが、その子が日本の高校生活の楽しみの一つだと言っていたのが“制服”でした。

イタリアの学校でも制服があるところもあるらしいのですが、極稀です。私は制服を着た学生をイタリアで見かけたがことがありません。ほとんどの学校は制服がなく、私服での登校です。ですから、みんな同じ格好をして学校に行くというのは、なんだか不思議なことのように思えるようです。

でも、日本のアニメや漫画を通して、日本の学校の制服制度を知ったイタリア人の学生たちは「かわいい!」「かっこいい!」と、日本の学校の制服にかなり好印象を持っている様子。「毎日服を選ばなくてもいいから便利だね。」という声も。

筆者が学生で制服を着ていたころは、「私服登校がいい!」「制服なんてみんな同じで個性がない!」」など、あまり制服に賛成でない人のほうが多かったと思うのですが…。

イタリア人にとって日本の学校の制服は憧れの一つのようです。

日曜日もわざわざ学校へ行くの!?

イタリアでは土曜日に授業がある学校もありますが、日曜日はどこの学校もお休みです。日本の学校も土日は学校はお休みですが、クラブ活動や模擬試験のために制服を着て登校する生徒たちが沢山いますよね。また、受験生を中心に夏休みでも夏期講習があったりして、学校に行く機会が多いのではないでしょうか。

休みの日も学校に行くというのがイタリア人の学生にとっては不思議なようです。それもそのはず。イタリアでは日本の学校のようなクラブ活動はなく、スポーツや芸術を学びたければ自分の通う学校ではなく、市立、私立などが開いている有料コースに通うのが普通なのです。また、イタリアの学校は基本的に卒業試験はあっても、入学試験はないので(現在は人気のある大学の一部の学部では入学試験を行っているところもあるようです)、日本の模擬試験のようなものもわざわざしないようです。

また、日本の塾というシステムもイタリアにはありません。日本人の学生たちは学校が終わってから更に勉強しに別の学校に通うと言うと、イタリア人の学生たちはビックリします。

ちなみに、イタリアに塾はありませんが、イタリアの学校が出す宿題の量は、日本のよりもどうやら多いようです。

日本の学校の校則は法律より優先!?

日本の法律では普通二輪免許は16歳以上から取得可能となっています。しかし、多くの高校でバイクを運転することを禁止していますよね。自動車運転も同じです。日本では18歳以上から普通免許取得が可能です。4月生まれの人は高校3年生になるとすぐ18歳になりますから、高校生活の最後の1年は車を運転できる…はずですよね、法律上は。ところが、自分の通っている高校が自動車運転を校則で禁止していると、運転することができません。運転が見つかった場合、法的に罰せられることはなくても、校則違反で内申書が悪くなり、進学に不利になることもあります。

そのことをイタリア人に話すと、ほとんどの人がビックリします。「日本では法律より校則を優先しないといけないんですか!?」と。日本の法律では認められているにも関わらず、校則では禁止されているためバイクや車を運転できないというのは、よく考えてみると確かに不思議ですね。矛盾しているところが確かにあると思います。

ちなみに、イタリアでは二輪免許が取得できる年になり、取得すれば二輪を運転することを禁止している学校はほとんど無いようです。スクーターに乗っているイタリア人高校生はたくさんいます。飲酒、喫煙は成人(イタリアの場合18歳以上)からとなっていますが、学校の前で、教師の前で堂々と煙草を吸う学生も見かけます。生徒(未成年)が煙草を吸っているのを見て、教師が注意するかと言うと…どうやら注意しないそう。飲酒、喫煙に関しては“自己責任”という考えがイタリアでは強いようです。日本ではありえないことですね。

日本の校則は大変厳しく、反対にイタリアの校則はゆるすぎるような…。

いかがでしたか?

私たち日本人が当たり前だと思ってい日本の学校システムや校則は、海外から見ると不思議なものだったりするのですね。

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2004年よりイタリアはフィレンツェに住んでいます。
イタリア人の夫と黒猫1匹との生活。
日本語講師としてイタリア人に日本語を教えています。
魅力的なイタリア、不思議なイタリア、海外から見た魅力的な日本、不思議な日本を中心にお伝えしていきます。

普段のイタリア生活についてはアメブロに書いています。
http://ameblo.jp/firenzefungo/

トスカーナ、フィレンツェ観光に関してFirenze in Tascaというトスカーナ、フィレンツェ個人旅行サポート会社のサイトにて記事を執筆中。
http://firenzeintasca.com/

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