スイスは衛生面に非常に気を遣う国だ。だからといってアジア人がそうではないとかいうことではない。しかし、今回、スイスの鉄道会社は「トイレの使い方を知らないアジア人のために」車内にポスターを設置したのだ。

観光客、特にアジア人を中心に人気の、アルプスを巡る列車の旅。日本でもツアーに組み込まれている場合が多い。そこで、車内に「正しいトイレの使い方」を伝授するためのポスターが貼られた。

「スクワット姿勢で用を足さないで!」

出典 http://www.dailymail.co.uk

日本人もどちらかというと清潔な方なので、あちこちの便座に直接座るのを嫌う人も多いだろう。筆者の友人は、空港や公共のトイレでは必ず空気椅子で用を足すと言っている。しかし、この「NO」の姿勢で用を足す人は恐らく日本人にはいないだろう。

どうやらこのポスター、一概に「アジア人全て」というのではなく、鉄道会社によると「東南アジアと中東の観光客向けに指示したもの」だということだ。ペルシャ湾沿いのエリアや特定のアジア諸国の観光客は欧米でのトイレの使い方に慣れていない為、使った後が非常に見苦しいという。

ポスターには「スクワットの姿勢ではなく、便座に正しく座る」、「トイレットペーパーは便器に流す、ゴミ箱に捨てない」-これは一部の国のトイレは配管事情がデリケート過ぎるので?すぐ詰まってしまうために、流さずにゴミ箱に捨てる人が多いのだそうだ。

「トイレを流す時は手で流す、足を使わない」という注意書きまで。どう見ても足元にないトイレのハンドルを、足で流す人がいるのか。器用すぎる。

ロンドン市内の大手ロイズ銀行でも

出典 http://www.theguardian.com

観光客の利用が多いロンドンの銀行でも、こうした注意書き(もしくは切実なお願い?)が貼り紙されているという。「便座で立って用をしないで」アジア人が使用した後は、おしっこがそんなに散らばっているのだろうか。

正直、イギリスでも、イギリス人が使った後に入ってみると、「いったいどんな用の足し方をしたのか!?」と思うほど便座が濡れまくってる時がある。

綺麗好き故の結果が逆効果に

出典 http://serc.carleton.edu

更に「トイレのドアにトイレットペーパーを残しておかない。使用後は流すように。」とのメッセージもあるという。これは恐らく、綺麗好きな人が、直接手でトイレのドアを触るのを嫌がって、トイレットペーパーを巻きつけてその上からドアを開けたのだろうと予測する。

しかし、これをドアに残したままでは確かに汚らしい。その他「トイレのシンクでは手だけを洗う。ハンドタオルを洗ったり、トイレットペーパーを流さない。」といった注意書きもある。

スイスのツーリストオフィス代表のマーセル・フュ―ラーは苦笑いしながら話す。「まぁ、大きい方をしようとする人は色んな姿勢でする人もいますから…用が足しやすい姿勢というのがあるのでしょう。」

つい最近まではヨーロッパ大陸のある国の人は、地面に穴を掘って用を足していたといわれる。アジア人だけでなく、しゃがんで用を足す人が、もし先進国のトイレを使うとしたらやはり困惑してしまうだろう。

貼り紙は、親切といえば親切だ。しかし、アジア人だから、というのではなく「公共の施設を綺麗に使おうとするかそうでないか」という意識の違いではないだろうか。こういう問題に、アジア人も欧米人も関係ないと筆者は思うのである。

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公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

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