表参道駅から歩いて2分の一等地に、オシャレでおいしそうなフードスタンドが軒を連ねる、まるでフェス会場のような自由空間があるのをご存知でしょうか?その空間の名前は「COMMUNE(コミューン) 246」。今回は、単にオシャレでおいしいフードが集まっているだけではない「COMMUNE 246」の奥深い取り組みを取材してきました。そこに集う店舗の中でも、特にこだわりと個性が光る3店舗もあわせてご紹介します。

プロジェクトテーマは“都市をキュレーションする”

「COMMUNE 246」は“都市をキュレーションする”をテーマに掲げ、趣味、人、店舗、ビジネス、様々な要素を編集して、どういう風に都市が成り立つのかを実験しているという壮大なプロジェクト。おいしいもの、楽しいこと、おもしろいことに人が集まってコミュニティが形成される。つまり、おいしい・楽しい・おもしろいの3要素が揃ったときに、都市が完成するのでは?という仮説を検証しているのだそう。

「COMMUNE 246」の空間内には、個性的なフードスタンドだけでなく、さまざまな仕事・国籍・趣味・考えを持ったメンバーが集まって新しい働き方を追求するシェアオフィス「みどり荘」や、大人が学べる知的空間「自由大学」も併設。ここから、新しい働き方を見つけ、実際に「COMMUNE 246」で店舗経営をしている方もいらっしゃるそうです。

「BROOKLYN RIBBON FRIES」は自由大学で講師を務めた方が出店したお店のひとつ。駒沢店も大人気のフライドポテト専門店です。

プロジェクトは2年限定で、2016年11月30日まで。スタッフの倉本さんによると、「プロジェクト終了後は未定。土地のオーナーがこの場所にビルを建てたりする場合は取り壊すことになるし、そうでない場合は延長することになるかもしれない。もしかしたら、規模をもっと拡大してプロジェクトを延長しているかもしれない」とのこと。まさに、“実験中”らしく完成形がないので、先が決まっていないことへの不安というより楽しみの方が大きいと語ります。

運営中の現在も進行形で形を変えているそうで、例えばトイレの上の空きスペースを使って温室を作ったり、シェアオフィスの上にも菜園を作ったりと、構想は尽きることがありません。「青山という一等地に都会のオアシスというか、いいかんじにゆるい空気感を作り出していっているんです。それを維持するのは結構体力勝負だったりもするのですが(笑)」と倉本さん。

実際、台風や大雪など、気象状況によっては共有スペースのエアドームをたたまないといけなかったりと、自然との闘い。スタイリッシュな風貌からは想像できないけれど「自然とともに野良的に生きる」と語る倉本さんの言葉には、このプロジェクトが単にオシャレで楽しい空間を提供しているだけではない、都市形成の実験に取り組む本気が伝わってきました。

個性とこだわりが光る!「COMMUNE 246」厳選の3店

次世代の都市づくりを見据えた革新的な「COMMUNE 246」の取り組みに賛同し、集まってきたお店もまた個性的なものばかり。今回は、その中でも特に個性とこだわりが光る3店舗におじゃましてきました。

1. いち豆。

「いち豆。」と書いて「いちず。」と読む店名からして、オーナーのまっすぐな人柄が想像できてしまう「いち豆。」は、素材にこだわり抜いた大豆専門店。スタンドではバリエーション豊富な大豆スムージーが楽しめるほか、産地や発酵技術にこだわった納豆や味噌が買えます。残念ながらこの日オーナーは不在だったのですが、穏やかな笑顔の女性スタッフが忙しい中取材に応えてくださりました。

無数の割り箸に包まれた外観がインパクト!お客さんには「まるで納豆の藁に包まれているみたい」と言われるそうです。納得。

大豆スムージーや販売商品はすべて有機栽培の素材を使用。農家の方が土からすべてこだわり抜いて、丁寧に育てられた野菜や果物を使っているとか。例えば、人気メニューの「小松菜とバナナのスムージー」に使用している小松菜は、その場で収穫して水洗いして食べると、根っこまでとても甘いのだそうです。

「収穫してから時間が経ってももちろんおいしいんですけど、収穫したては苦みもなく本当においしい。そんな有機栽培の野菜やフルーツと同じく有機大豆をブレンドした豆乳スムージーは本当においしいです。小松菜バナナに限らず、全部おすすめです(笑)」

5種類のスムージーのほかに、そのままの豆乳が味わえる「純豆乳」もあります。

取材中もお客さんがひっきりなしに訪れる人気店で「イチゴとラズベリー」、「アサイーとバナナ」など、こちらもおいしそうな大豆スムージーのオーダーが入っていました。カラフルな大豆スムージーにはそれぞれ色に意味を込めているそうで、小松菜とバナナの緑色はデトックス、マンゴーとパイナップルの黄色はパワーチャージなのだとか。自分のいまの気分や体の調子に合わせてメニューが選べるのもうれしいですね。

なお、ベースに使用している豆乳は、国産の有機大豆をお豆腐屋さんが昔ながらの製法で丁寧に絞ったもの。試飲させていただきましたが、豆腐をそのまま飲んでいるかんじでとっても濃厚!豆乳だけの販売もしていて、「うちの子が大好きでゴクゴク飲む」というママのリピーターもいらっしゃるそうです。

「いち豆。」の大豆スムージーや発酵食品は、お子さんの成長を気づかうママや美容にこだわる女性、もちろん自然なおいしさを求める男性にもおすすめです。

2. TOBACCO STAND

今回案内してくれた「COMMUNE 246」運営スタッフの倉本さんも一緒にパチリ。

「COMMUNE 246」の入り口、国道246号線に面した「TOBACCO STAND」。オープンから約2ヶ月とコミューン内ではまだ若い店舗ながら、美容師やショップスタッフなど表参道らしいオシャレな人、近所のおじいちゃん、フェスが好きそうなやんちゃな若者、サラリーマンなどなど、年齢も性別も職業もバラバラな常連さんが一服しにやってくるそうです。

店内ではタバコと一緒にコーヒーもお酒も楽しめるけれど、「TOBACCO STAND」はあくまでタバコ屋。「タバコ屋ってエリアにひもづくだから、“街のタバコ屋”として地域に根付いてやっていきたい」とお店の方は語ります。また、大通りに面していることから道を尋ねられたり、コーヒーだけを買って行ったりと、気軽に立ち寄れる雰囲気も“街のタバコ屋”らしいですね。

おばあちゃんが店番をしているような昔ながらの“街のタバコ屋”の良さをいかしつつ、若いスタッフと表参道という街並、お店の雰囲気・空気感でまた違ったカルチャーを生み出したいと語ってくれました。

タバコのラインナップは売れ筋のもの+海外の珍しいもの、海外で流行しているもの、オーセンティックなパイプから最新の電子タバコまで幅広く取り扱って、タバコ初心者からこだわり派の方まで楽しめるよう心がけているという「TOBACCO STAND」。特にこれからの世代にも受け入れられるような電子タバコのようなガジェットも増やしていって、新しいカルチャーを開拓していきたいとのことでした。

店内に並ぶ電子タバコ用リキッド。外国のタバコカルチャーもキャッチアップしています。

海外では、電子タバコ用リキッドは人が考えうるフレーバーはほとんど網羅されていて、その数は数千種類にのぼるとか。中でも人気なのがメンソールで、アメリカではメンソール+好きなフレーバーをブレンドして楽しむカルチャーもあり、好きなフレーバーのリキッドを選んでドリンクと電子タバコが楽しめるバーもあるのだそう。

今のところ「TOBACCO STAND」ではそこまでできませんが、海外のカルチャーもほどよく取り入れながら変化していく今後に注目ですね。

3. BROOKLYN RIBBON FRIES

この大きなジャガイモを使ったフライドポテトとジンジャエールの専門店「BROOKLYN RIBBON FRIES」。

「BROOKLYN RIBBON FRIES」はフライドポテトとジンジャエールに特化した、とってもシンプルなお店。最初に少し触れたとおり、自由大学で講師をされていた方がオーナーを務めています。「COMMUNE 246」の前身プロジェクトから、“アルチザン(職人)精神とローカリズム”をテーマにずっと温めてきた構想を形にしたのだそうです。

フライドポテトとジンジャエールに特化した理由はシンプルで「フライドポテトとジンジャエールの組み合わせが単純に好き」の一言。ただ、シンプルな組み合わせだからこそのアルチザン(職人)としてのこだわりが半端ないのです。

まずはフライドポテト。形状からしてただならぬ雰囲気。

この独特の螺旋状で店名にもなっている“リボンフライ”は、アメリカから取り寄せた専用のポテトカッターで作り出されたもの。あっという間に美しい螺旋状にカットされていきます。

また素材には、本場ブルックリンで使われているアイダホポテトに一番近い北海道産のメークインを使用。フライドポテトはジャガイモが収穫される時期や揚げる時の季節、気温や湿度によっても揚げ上がりが異なるので、揚げ時間や油の温度を微妙に調節しながらベストな状態を追求しているそう。

そうして揚げ上がったポテトフライは、ポテトチップスとフレンチフライの中間という絶妙な厚みで、パリパリまではいかないけどサクッと香ばしく、ほどよいイモ感・ホクホク感も味わえる他にはない食感。こだわり抜いた揚げ方にもアルチザン(職人)の技が光る絶品のポテトフライです。

アルチザン(職人)精神が詰まったジンジャーシロップ。

もう一つの看板、ジンジャエールのシロップにも突き詰めたアルチザン(職人)魂が込められています。ニューヨークでレストランを経営したり、コンサルティングを手がけたりで世界中を飛び回っているという、このお店のファウンダー兼オーナーのシェフが行く先々で好きなジンジャエールを飲み比べていくうちに、独自の味に行き着いたのだとか。

こうして出来上がったオリジナルジンジャーシロップを炭酸で割ったジンジャエールや、紅茶で割ってジンジャーティー、ミルクと割ったジンジャーミルクとして飲むことができます。

一般的なジンジャーシロップはショウガ独特の辛みが強かったりするけれど、「BROOKLYN RIBBON FRIES」のシロップは辛みがまろやかな熊本産のショウガ、北海道のてんさい(砂糖大根)からできた砂糖を使っているので、まろやかで深みのある味わい。まろやかなのに、シナモン、クローブ、カルダモン、八角などバランスよく配合した数種類のスパイスのおかげでスパイシーな大人の味わいも楽しめます。

屋外で日差しを浴びながら、夜風に吹かれながらの食事が楽しくなるこれからの季節。ショッピングの途中や仕事帰りに揚げたてのフライドポテトとスパイシーでさわやかなジンジャエール、最高じゃないですか!

最後に紹介した「BROOKLYN RIBBON FRIES」のコンセプト“アルチザン(職人)精神とローカリズム”に代表されるように、物づくりへのこだわり・探究心・責任を持ち、地域やコミュニティに根付いて地元の人たち・仲間たちを愛して、地域全体で何かおもしろいことをやりたいという想いが詰まった「COMMUNE 246」。

この夏は、ここにキュレーションされた“おいしいもの、楽しいこと、おもしろいこと”に触れてみて、新しい都市の形を感じてみてはいかがでしょうか?

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