記事提供: 東京都議会議員 おときた駿 公式サイト

都議会では登壇の出番がなくても定例会中に「文書質問」を提出できるので、今回も社会的養護の分野について、特に一時保護所について質問しています。

滞在100日超え、1年以上も…「一時保護所」の子どもたちを取り巻く環境

上記の前回記事の中で、一時保護所の子どもたちの外出は制限されており、基本的に学校には通学できないことをレポートしました。

一時保護所で緊急保護されている児童は深刻な虐待など、文字通り両親の元から逃げてきた子もおり、彼らの安全を確保するため場合によっては登校が制限されるのは、仕方ない部分かもしれません。(両親が学校・通学中に捕まえに来てしまうため)

でもそれが恒常的に登校できないとなれば問題ですし、あくまで「一時的」な対処だからこそ許される事態です。

事実として一時保護所の滞在期間は長期化しており、レアケースとはいえ100日・200日、1年以上に及ぶ児童も存在します。

学校には行けない。保護所に来る子どもと友達になっても、自分より先に出所するなど、継続的な人間関係が構築できない…

そんな悲惨な生育環境で、多感な時期を過ごさせることになってしまいます。

そしてご案内の通り、少なくとも小学校・中学校は「義務教育」です。

いくら子どもたちの安全のためとはいえ、恒常的に通学を制限するとすれば、それはどのような根拠・法律によって許されるのでしょうか?

どうも調べていくと、児童福祉法四十八条が根拠になっているようです。

【児童福祉法 第四十八条】

児童養護施設、障害児入所施設、情緒障害児短期治療施設及び児童自立支援施設の長、その住居において養育を行う第六条の三第八項に規定する厚生労働省令で定める者並びに里親は、

学校教育法に規定する保護者に準じて、その施設に入所中又は受託中の児童を就学させなければならない。

…これの何が根拠になるのかって?

太字にした施設・里親は

「学校教育法に規定する保護者に準じて」「受託中の児童を修学させなければならない」

わけですが、一時保護所はこの中に入ってないんですね。

入ってない=修学させなくてもOKというわけで、ってなんじゃそりゃぁぁぁ!!

いやね、現場も苦肉の策・苦肉の論理なんだと思います。

子どもに修学させてあげたいけれど、安全を守るためからそれができないのだと。そして、それは法律に禁じられていないから合法なのだと。

でもたぶんこれ、当事者が裁判起こしたら勝てる可能性もあると思います。

もし判例で

「児童相談所が、一時保護所の児童を修学させないのは違反!」

なんてことになれば、死ぬ気で通学させる方法を考えるでしょう。(送り迎え用のスタッフをつける、学校側と強力に連携する等)

しかし、当事者能力のない子どもにそんなことはできませんし、「そこまで滞在が長期化するのは、あくまでレアケース」としてこの問題は今日まで棚上げにされてきています。

確かに「とにかく一時保護所の子どもたちも、常に学校に通わせろ!」という対応は乱暴ですし、現実的に難しい部分はあると思います。

しかし原則である「40日間」を超えて長期滞在を余儀なくされる子どもたちには何らかの形で復学させる必要があるのではないでしょうか。

いくら施設の中で有資格者による授業や教育を施したところで、学校という社会生活の代わりにはなりません。

「そもそも長期滞在化しないことを心がけ、抜本的解決を目指す」

という行政の姿勢は間違ってはいないと思いますけれど、現実的にどうしても長期化する子どもがいる以上、それに個別対応する方法も考えなければいけないはずです。

この問題を解決するには、やはり安全な通学を見守る「人員」であり、その人員配置を可能する「予算」の獲得が必要になります。

引き続きこの社会的養護・児童養護の分野には惜しみない政策的投資と人員加算が行われるよう、働きかけていきたいと思います。

社会的養護に関連する過去記事はこちらから

皆さまも声なき子どもたちのために、様々な意見を行政や政治に届けてください。

それでは、また明日。

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