韓国内で最近、国民の誰もが知る程、圧倒的な人気を誇る音楽番組があり、毎週末になるとその放送内容が大きな話題を呼んでいます。その名も「覆面歌王(ハングル発音:ポクミョンガワン)」!

歌の実力派が多い韓国ならではの内容で、歌唱トーナメント戦で勝ち抜いた者が王者(=歌王)になるというもの。もともとはお正月の特別企画だったものだそうですが、また観たい、という視聴者の声が殺到したため、晴れてレギュラー番組になったようです。


ところが、大きな話題を呼んでいるのはもちろんその勝敗結果だけではありません。番組タイトルからだいたい想像はつくかと思いますが、出演者が全員なんらかの仮面(覆面)をかぶったまま歌うことで、誰が歌っているのかが分からなくなっているんです。毎回8人の出演者がいて、1対1で歌唱力を競い、負けた方が覆面をとり正体を明かすというルール。


つまり、覆面のまま歌うことで、負けない限り表情や年齢も分からない。歌の前後のインタビューでは変声機まで使用するので、歌声で判断するしか術がない状況。しかし面白いのはそれだけでなく、必ずしも歌い手の職業がプロの歌手とは限らないということ!これまでに出演した歌い手は、歌手以外の本業を持つ人たちも少なくないのです。

正体はいったい誰なのか?

職業が「歌手」や「ミュージカル俳優」の人ならまだしも、プロとして歌を歌うこととは直接関係のない「お笑い芸人」「俳優」「女優」「作曲者」、そしてなんと「スポーツ選手」といった人たちまでいるのには驚かされます!さらに、仰天なのは性別すらだまされてしまうという、あり得ない結果に騒然となった回も…!


普通、成人なら男性か女性かの区別くらいつくだろう、本業が歌手でないなら普通気づくはずだ、とお思いでしょう。これがびっくり、本当に分からないくらいハイクオリティ。


たとえ音楽の専門家や音楽評論家でさえ気づかないくらいです。日本の音楽番組ではなかなかお目にかかれないような歌唱力を持つ出演者が本当に多いんですね。

固定観念にとらわれないー歌の本質とは何か。

最近驚いたのは、アイドル女性歌手「Apink」のチョン・ウンジがものすごい歌唱力だったこと!

大物歌手のような貫禄すら感じるパフォーマンスなのに、覆面をとった時に現役のアイドルだと分かった時のあの反響と言ったらもう…!「アイドルは歌えない」という思い込みを覆した歴史的瞬間でもありました。


視聴者側からすれば、性別、年齢、立場、キャリア…そんな固定観念にとらわれず、ただそこにある「歌」を聴こうというコンセプトに新しさを感じ、一方出演者側としては、そんな条件の中挑戦することで、また新しい角度から自分を知ってもらえる。そんな歌の本質を改めて考えさせられる所に、この番組の醍醐味があるのですね。

歌い手の生き様を垣間見る

本来は実力十分なのに、イケメンではないために売れなかった歌手が出演し、歌唱力を絶賛される回。一方で、本業がアイドル歌手なのに、「この人はプロ歌手ではないみたいですね」などと言われて涙する歌手。どちらにも思わず感情移入してしまいます。彼らにとってはこれがある意味、人生の転機になるに違いありません。



それぞれが色々な想いを背負って出演する「覆面歌王」。これまでこんなにドラマティックで、人の生き様を垣間見るような音楽番組はいくつあっただろうか…また、日本でこんなクオリティの音楽番組が企画できるとしたらいつになるのか…そんな風に感じずにはいられません。これからも目が離せないスゴい番組です。

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