筆者2001年から2003年までタクシーの運転手でした。

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年齢でいうと、28歳から31歳。そういう時期にタクシーの運転手になり、沢山の経験をさせてもらいましたが、「ネタの宝庫」のタクシー運転手時代の、未だに忘れられないお客様との出会いについて、思い出して書いてみようと思います。

筆者の個人的な思い出かも知れませんが、なるべく面白く読めるように書きますので、是非最後まで宜しくどうぞお付き合いください。

「あちゃ~、この人たち乗るのかなぁ…」

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どうやら、筆者のタクシー以外に空車も走ってなさそうな六本木の裏道、どう見てもそれと分かる怖い方々がタクシーを探しているかのように近づいていきました…案の定、筆者のタクシーを見つけると手を挙げています。

「怖いよ~、お母さ~ん!」と思いながらその4人組をお乗せしました。間違いなく、それです…。

「上野まで行ってくれ、上野の何処でもいい!」

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夕暮れ時でしたねぇ、筆者の好きな六本木のハード・ロック・カフェや、トニー・ローマのそばの狭い道、間違いなく「それとわかる」怖い4人組と出発です。基本的に、助手席にお乗りになった一番偉そうで強そうで怖い人が、筆者の対話担当のようですので、その方に伺います。

筆者:「どちらまで行かれますか?」

怖い人:「上野まで行ってくれ、上野の何処でもいい!」

筆者:「はい、かしこまりました。ご希望の道順など御座いますか?」

怖い人:「どうでもいいよ、つけば」

筆者:「かしこまりました、良さそうな道を考えながら走らせて頂きます。」

「ところでさぁ、あんた賢そうだなぁ…」

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写真はイメージです。そんなんじゃないです。

怖い人:「ところでさぁ、あんた賢そうだなぁ…」

後ろの三人:ザワザワ、ブツブツ…

筆者:「あっ、有り難う御座います。」

怖い人:「大学は出てるのかよ?」

後ろの三人:ザワザワ・ブツブツ…

「大学ってさぁ、ほー、なんちゃらか?おい!」

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筆者:「はい、大学は卒業していますが…」

怖い人:「大学ってさぁ、ほー、なんちゃらか?おい!」

筆者:「えっ?何のことですか?その、ほー、とは?」

怖い人:「ほら、大学って、あれだろ?おい?」

後ろの三人:「ほーがく?でしたっけ?」

怖い人:「そうだ、ほーがくぶ?って言ってたっけ?」

後ろの三人:「確かそうでしたね…ホガークブ…あれっ?」

筆者:「はい?どういうお話なんですか?」

「ホガーク…いや、ホーガクブ?」

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怖い人:「大学は本当に出てるんだな?」

筆者:「はい、大卒ですけど…」

後ろの三人:「おー、ほがーく?」「ほがくー?」

怖い人:「ほーがーくぶか?」

筆者:「いえ、教養学部ですが…」

怖い人:「ホガーク…いや、ホーガクブ?」

筆者:「いえ、教養学部です。」

怖い人:「なんだろうそれ…キョウヨウ??」

「俺たちの仲間にならないか?」

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怖い人:「それは、ホーガクじゃないのか?」

筆者:「はい、教養学部です。」

怖い人:「なんだそれ、大学じゃないだろう?そんなの、あれだろう、ホーガクじゃないのか?」

後ろの三人:「ホガーク?じゃないんじゃ、キョーヨー?大卒じゃないんじゃないすか?」

筆者「…。」

怖い人「で、大卒なんだろ?」

筆者「はい。」

怖い人「じゃ、俺達の仲間にならないか?」「俺達の組に来ないか?」

「運ちゃん、体もデカいし、賢そうだけど、大卒じゃないのかぁ…」

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筆者:「何の仲間ですか?」

怖い人:「ヤ●ザはいいぞ~!」

後ろの三人:「ヤ●ザになろうよ、運ちゃん!」

筆者:「マジすか?そういうのやってないんですけど~…。」

怖い人:「で、ホーガクブなんだな?」

筆者:「ですから…教養学部です。」

怖い人:「なんだ、大卒じゃないのかぁ…」

後ろの三人:「運ちゃん、体もデカいし、賢そうだけど、大卒じゃないのかぁ…」

筆者:「ひとつ伺っていいですか?そちらの組織では、大学の法学部卒の募集をしているんですね?」

怖い人:「まぁ、そうだな。」

筆者:「僕は教養学部卒なので、法学部卒のような法律に明るいとか、そういったことは無いと思います。ご期待に添える感じではないようですねぇ…でも僕、大卒ですよ!」

怖い人:「ホーガクブ?じゃないんだぁ…」

後ろ三人:「じゃ、大卒じゃないだろう…」

筆者:「…。」

上野なら何処でもいいと言ったので、この辺りに到着。

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筆者:「上野に到着です。どこでもいいと仰ってたので、代表的な上野に…」

怖い人:「どこでもいいなんて言ってねぇよ。」

筆者:「2500円です!ざ~~す!」

怖い人:「ヤ●ザはいいぞ!仲間になりたかったらいつでも来いよ!じゃあな!」

後ろの三人:「ホガーク?じゃねぇーし…ブツブツ…じゃあな!」

ということで、この仕事が終わりました…

恐らく、4人のボスが大学の法学部卒の新メンバーを募集しているようなのです。そして、大学なんて全く縁の無い末端の構成員は、学部の名前や意味も知らずに「賢そうな奴」とか、そういった条件で探しているという感じでした。

筆者も賢そうに見られたのであれば嬉しいですが(笑)最初お乗せする時は怖かったのですが、だんだんあまりにも大学のことを知らないのでウケてしまい、少し「可愛いな、この人達」と思うまでになりました。

そんな話でしたが如何でしたか?筆者の個人的な思い出なのですが、読者の皆さんと共有できたらと思いまして書いてみました。このシリーズ、もう少し書けそうです。また読みに来て下さい。最後までお読み頂き有難う御座います。

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東京都大田区大森生まれ。立正大学附属立正高等学校、尚美学園短期大学音楽ビジネス学科、放送大学教養学部生活福祉専攻卒業。STAY UP LATEオーナー。 ライター業と、セミナー講師、司会業も実質少々。江戸川区在住、一児の父。愛猫家。

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