出典 http://www.gettyimages.co.jp

共働き家庭にとって、保育園はライフラインの一つとも言えます。特に保護者が負担する保育料が安く済む「認可保育園」の不足は深刻な問題です。

そんな保育園に関する耳を疑うようなニュースが舞い込んできました。

第二子が生まれたら、第一子は保育園から追い出される?

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所沢市は子ども・子育て支援法の施行を受け、今年度から保育園児を持つ保護者が出産して育児休業を取得した場合、0~2歳の園児は原則退園させる新制度を導入した。

出典 http://www.sankei.com

なんと第二子を出産し、育児休業を取得した場合は既に保育園へ通っている第一子を、保育園から退園させると言うのです…。

今回退園の対象となるのは0~2歳児で、3歳~5歳児は継続して通うことが出来ますが、来年以降は退園対象を拡大することも示唆しており、多方面から不安や怒りの声が上がっています。

では、この第一子を退園させる措置についての所沢市の見解を、市のHPから紹介していきましょう。

所沢市の見解

出典 http://www.chikyumura.org

Q1 なぜ育児休業を取得すると上の子が退園となるのか?

A1 育児休業中は、ご家庭での保育が可能ですので、原則として保育の必要性には該当しないこととなります。

また、育児休業期間中はお父さん、お母さんと子どもたちとで一緒に過ごし子どもたちのペースに合わせて生活をする中で、兄弟姉妹親子関係を築く良い機会としていただくため、市といたしましても育児休業中の保育園以外の保育サービス(一時預かり事業や地域子ども・子育て支援事業)についても充実をはかってまいります。

また、ご家庭で過ごす間、保育園での園庭遊びや行事の参加など、在園時のお友達と過ごす機会を設けるなど施設に協力を求めていきます。

出典 https://www.city.tokorozawa.saitama.jp

育児休業中は、家庭での保育が可能…つまり子どもは家で見て下さいというのが所沢市の方針のようです。

では、退園させられた場合に元の園に戻れる保証はあるのでしょうか?

Q2 一度退園したら、その枠に他の子が入園してしまい、育児休業から復帰したときの入園申請の際にわが子(育児休業取得のために一度退園した園児)が戻るところが無くなってしまうのではないか? 絶対に戻れる保障があるのか?

A2 育児休業取得のために一度退園された園児につきましては、利用調整の際に指数の中で加算をつける等の措置を講じるとともに、受入枠の確保について施設や事業者の協力を得ながら、育児休業終了時に当該園児が元の園に入園できるように対応していきます。

出典 https://www.city.tokorozawa.saitama.jp

優先的に利用できるよう、点数加算はされるものの「確実に元の園に戻れる」とは言っていません。

そして、早くも今月で退園させられるお子さんも出てきています…。

Q3 平成27年4月にやっと入園できたのに、同年4月に下の子を出産したら上の子はすぐに退園となるのか?

A3 0歳から2歳児クラスの上のお子さんは、平成27年4月1日以降に出産(第2子以降)し、育児休業を取得する場合で、保育の継続事由に該当しない場合は在園できません。

出典 https://www.city.tokorozawa.saitama.jp

実際に6月で退園するように言われている方もいらっしゃるのです…。今年度だけでも、約90名のお子さんが退園対象になるのだとか。

さらに、所沢市長の藤本氏は先月の市政トークにおいて次のように述べています。

「子どもはお母さんと一緒にいたい。特に小さいころはきっとそうだろう」

出典 http://news.tv-asahi.co.jp

市長の意向が、今回の退園制度に少なからず影響を及ぼしていることが分かります。

では、この制度の問題点についてもTwitterの声を交えながら見ていきましょう。

1. お友達との別れ、環境の変化

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年齢に関わらず、お子さん同士の築き上げてきた関係が壊されてしまいます…。

退園するお子さんにとっても、通い続けるお子さんにとっても、お友達と離れてしまうのは寂しいことではないでしょうか?

現役ママからもこんな声が上がっています。

2. 産後の母体のこと

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産後8週は働いてはいけない決まりになっています。しかし、ママ一人で複数のお子さんの育児をこなすのは、想像異常に大変なこと。

たとえ育児休業中であっても、母体のことを考えて欲しいという意見も見られました。

母体に問題がある場合、継続して預けることもできるそうですが、その際は医師の診断書の提出が必要ですし、恒久的なものではなく医師が判断した期間のみとのこと…。

3. 所沢市だけではなく、他の自治体にも採用される懸念

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現状、所沢市が実施しているわけですが、これが他の自治体でも実施されるのでは?という懸念も広がっています。

その根拠は、内閣府が作成している子育てに関する冊子に、気になる文言が記載されているからです。

「保育を必要とする事由」

・就労
・妊娠、出産
・同居又は長期入院等している親族の介護・看護
・災害復旧
・求職活動
・就学
・虐待やDVのおそれがあること
・育児休業取得中に、既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること
・その他、上記に類する状態として市町村が認める場合

出典 http://www8.cao.go.jp

この中で『育児休業取得中に、既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること』という箇所は、育児休業中の親御さんを指していることが分かります。

そして他の項目に当てはまらなければ、保育を必要としていると見なされないことに…。

ということは、所沢市に限らず国の子育て支援新制度自体が、育児休業中の保育園の利用を否定していることになるのです。

この退園制度に関して、Twitterでは様々な意見が上がっています。

ひとり親家庭や、共働き家庭では、早い人は妊娠中からやっとの思いで保育園を決めるケースも少なくありません。

女性が家庭に居ればいい、どちらか片方の収入で生活できるようになるべき、というのではなく、様々な家庭のニーズに対応できる保育体制が構築出来ていないことが問題なのではないでしょうか。

今後の動きにも注目していきたいと思います。

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