【1】キラキラネームとは何か?

「キラキラネーム」というモノが話題になって久しい。筆者の周囲にも、そういう名前の子供さんがいる。しかし、昔ながらの古風な名前の子供さんや、ごくごく普通の名前の子供さんも多く、「キラキラのみ」という状況にはなっていない。

念の為説明しておくと、「キラキラネーム」とは、「読み方や漢字表記が、一風変わった名前」の事である。一例として、下記リンクをご覧頂きたい。

この「キラキラネーム」について、奇妙な噂を聞いた。それは「キラキラネームを持った者は、就職ができない」という話だ。本当なのだろうか?。

【2】筆者の周囲を調査した結果

筆者の周囲でも、その話は聞いた事がある。詳しく話を聞くと、「就職できない」と考える理由として、以下の様なモノがあった。

「あまりに変わりすぎた名前だと、親の嗜好が疑問視される。」

「家庭環境がどうなのか?。不安になる。」


「一見して読めない名前だと、自己紹介の度に説明しなければならない。余計な時間を取られ、仕事効率が悪くなる。」


「採用側には、まだまだキラキラネームの人が少なく、肯定的意見ばかりだとは限らない。」


「採用・不採用を決めるのは、多くの場合は中~高年齢の方である。最近の感覚に合わせてくれるかどうかは、定かでは無い。」


筆者なりにまとめると、こんな感じだ。筆者の周囲という「限定空間での調査結果」ではあるが、特に突飛な意見だとは思えない。ある程度、納得のいく意見だと思う。では、もっと範囲を広げて調査したら、どんな意見が出てくるのか?。

【3】とある保険会社の調査結果

大手会社や調査機関などが、この問題について調査した結果、どんな結論が出たのか?という事について追いかけていくと、いくつかの記事に出会った。先ずは、大手生命保険会社「ライフネット生命」の調査結果である(2013年発表)。

この調査では、組織の採用関係者を対象に「1000件のサンプル」を取っている。

4)キラキラネーム(初見で読めないような奇抜な名前や漢字の当て字)と古風な名前「両者に全く差はない」が8割超(82.2%)となりましたが、『キラキラネームが有利(計)』は3.3%と僅かで、『古風な名前が有利(計)』(14.5%)との意見が相対的に多くなりました。

出典 http://www.lifenet-seimei.co.jp

これによると、採用選考に於いて「キラキラネームが有利になる」は約3%で、殆どの場合は「特に考慮しない」という結果が出ている。むしろ「キラキラネームで有利になることよりも、古風な名前に押されて不利になる事の方が多い」という風にも読める。

【4】とある雑誌のインタビュー

次に、とある雑誌の記事を紹介しよう。これは、アンケートなどの調査結果に基づくものでは無いが、匿名で「大手都市銀行の人事担当者」がインタビューに応じたとするものである。

3年ほど前、子会社のキラキラネーム系の男性新入社員が入社半年ほどで出社しなくなった。間もなくその親が会社に乗り込んできて、『上司のいじめのせいで子供が出社拒否になった』とまくし立て、会社に補償まで求めたのです。

だが、人事が調べても上司に落ち度はなく、男性社員の被害妄想だっただけでした。その一件以来、人事ではエントリーシートや面接の際に、キラキラネームの人にはどうしても厳しくなってしまう。

試験結果が同程度なら、やはり一般的な名前を優先して採用する。前例があるのに人事は何を考えてんだ、と責められる可能性があるからです」

出典 http://www.news-postseven.com

小学館が運営するサイト「NEWSポストセブン」より。 この記事によれば、「キラキラネームで揉めた事があり、それ以来、キラキラネームに厳しくなった」という事らしい。こんな組織ばかりかどうか?については記事から読めないので、世の中の全てがこうである…なんて決め付けは出来ないが、参考にはなる話だ。

【5】キラキラネームで不採用って、違法じゃないの?

上記2件の記事によれば、「キラキラネームが採用の決め手にはならない」「しかし、選考条件のひとつにはなる」という風に読める。

そうなると、「能力や経歴などがほぼ同じ2人」がいたとして、最終面接まで来て「どちらかは落ちる」という風になった場合、「キラキラネームかどうか?が、選考結果に繋がる」なんて事もあり得る…と考えられる。

しかし、名づけたのは親であり、本人ではない。本人の責で無い事柄を選考条件にするというのは、違法ではないのだろうか?。その事に関して調査すると、以下の記事を発見した。

「キラキラネームであることを理由に不採用とすることは極めて不合理だと思いますが、現状では直ちに違法とすることは難しいと思います」靭弁護士はこう説明する。その理由は、次のような最高裁の判例があるからだという。

「自己の営業のために労働者を雇傭(こよう)するにあたり、いかなる者を雇い入れるか、いかなる条件でこれを雇うかについて、法律その他による特別の制限がない限り、原則として自由にこれを決定することができる」

つまり、どのような人間を採用するかどうかを決めるのは、基本的に雇用主の自由であると、判例は示しているわけだ。

出典 http://www.bengo4.com

「弁護士ドットコム」よりの引用。これによると、「採用を決める条件は、雇用主が自由に決定できる」「但し、法律などで禁止される選考条件はダメ」と読める。「法律などで禁止される条件」とは、具体的には「男女雇用機会均等法」などで禁止されている「性別を理由とする差別」などがあると思われる。

【6】結論

以上の結果から、筆者なりの結論を出すと、以下の様なモノになる。

●「キラキラネームであれば就職できない」というのは、嘘である。

しかし、選考基準に「キラキラネームであるかどうか」を入れるのは、各組織・企業の自由である。特に違法では無い。

アンケート調査結果では、「キラキラネームが有利に働く」と答えた企業の方が、少なかった。


【7】終わりに

上記結論は、あくまで筆者なりの結論であり、いつでも・どこでも通用するモノでは無いと思う。ただ、筆者が名付け親になるとするならば、ごく普通の名前を考えると思う。なぜならば、名前というものは、その人間を表す記号のひとつであり、全てではないからである。

長い人生に於いては、名前よりも、その人の性格・経歴・能力の方が重要視されるだろう。それらを育む為の方法について、エネルギーを注ぐべきだと考える。

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