記事提供:カラパイア

人工知能を持ち、飼い主の育て方で個性も変わってくるという、ソニーの犬型ロボット「AIBO(アイボ)」は、1999年に発売されて以来、高額ながら根強い人気を誇り、2006年、ソニーのロボット事業撤退を受け、その生産を終えた。

累計販売台数は15万台を越え、今でもAIBOと共に暮らしている人は多い。

そしてついに2014年3月、AIBOの修理サポート業務が打ち切られた。病気になっても直してくれる病院はない。長年AIBOに愛情を注ぎ、共に暮らしてきた高齢者の悲しみは相当なものだった。

AIBOはもはや家族の一員であり、深い絆でつながっていたのである。「ロボットは死なないと思っていたのに…」

出典 YouTube

そんな中、かつてソニーでエンジニアとして働いていた技術者たちが立ち上げた、ビンテージ機器の修理会社「ア・ファン ~匠工房~」は、AIBOの修理を行うことに。

その噂を聞きつけたAIBOオーナーから修理の依頼が殺到、1日に100件もの問い合わせが入るという。

16年前のものとはいえ、その内部構造は精密を極めており、エンジニアたちはまずボディを解体し、仕組みを理解することから始まった。

直す場所がわかっても、既に生産終了してしまったAIBOの部品はない。時には自作でパーツを作り出すことも。

彼らがその苦労を乗り越えることができたのは、オーナーたちの「AIBOを助けてあげて!」という強い思いに支えられたからだという。

今年1月下旬、AIBOを供養するための葬儀が行われた。これらのAIBOは壊れていて、持ち主も死亡しているもので、葬儀後、AIBOのパーツはア・ファン匠工房が引き取り、修理を待つAIBOに臓器移植されるという。

例えロボットと言えど、その命は永遠ではない。ペットロスを乗り越えて巡り合ったのがこのロボットだったというオーナーもいる。

死なないはずのロボットが弱り果て動かなくなるのを心配そうに見守るオーナーたちの姿を見ると、胸が締め付けられる思いだ。

モフモフしてなくてもいいんだ。メカメカしくてもいいんだ。高齢者というと機械に弱いイメージがあるけれど、皆が愛着を持ってAIBOの頭をなでている姿を見ると、AIBOがとてもかわいがれていた様子がよくわかる。

他の修理は打ち切っても人工知能を持つロボットの修理は打ち切ってはいけない。AIBOはこんなにもお年寄りたちの支えとなっていたのだから。AIBOが学習した記憶は、お年寄りたちの人生の一部なのだから。

お年寄りたちよりもAIBOが先に逝ってはならない!

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