記事提供:しらべぇ

チベット仏教の最高指導者であり、1959年から50年以上亡命生活を続けるダライ・ラマ14世(79)。 ノーベル平和賞受賞者としても、世界中の注目を集めるリーダーの1人だ。

世界に散らばるチベット系の人々を中心に「観音菩薩の生まれ変わり」「活仏」と信仰される一方で、中国政府からは「分離主義をあおる悪魔」と非難されている。

そんな彼の素顔に迫り、現代の日本人が抱える生の疑問・悩みを直接ダライ・ラマ本人にぶつけたドキュメンタリー映画が公開された。

■日本の写真家親子が実現

企画・撮影を担当したのは、写真家の薄井大還さんと息子の一議さんだ。

大還さんは、ネルソン・マンデラ氏やアウンサンスーチー女史のポートレートを切り取った『激動に生きる顔』シリーズの中で、1991年にダライ・ラマの撮影に成功。

その16年後、ダライ・ラマが来日した際、法王庁よりカメラマンとして撮影を依頼された。その時に動画を記録したのが、広告カメラマンとして活躍していた一議さん。

これをきっかけに、父が写真を、息子がムービーを撮影する6年がかりの映画づくりが始まった。

■トイレも一緒に入るほど、素顔に密着

言葉の壁があるにもかかわらず、3人はおおいに意気投合。ふだん50名ほどに警護されていて近づくことも難しい法王から、2メートルと離れずに撮影することが許された。

すべてを撮影しようと密着しすぎて、思わず一緒にトイレにまで追って行ってしまったこともありました(笑)

日本やドイツなどでもダライ・ラマ法王を映画化する話があったらしいのですが、なかなか法王の了解が得られず進んでいないようです。

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と、一議さんは語る。

■今を生きる日本人の悩みをダライ・ラマに問う

ダライ・ラマを描くとき、中国によるチベット侵略やチベット仏教の教義を避けて通ることはできない。

しかし、この作品はそのどちらにも触れながら、ふつうの日本人が他愛もないこと、たとえば「髪を伸ばせるとしたら、どんな髪型にしたい?」といったさまざまな質問を、ダライ・ラマに投げかけるという形をとっている。

「人間ダライ・ラマの記録」であると同時に、「2000年代の日本人の心の記録」を撮りたかった(一議さん)

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■「オーラが無い」ところがダライ・ラマのオーラ

同じ問いかけに対して、日本の若者とインドで亡命生活を送るチベットの若者の答え方の違い。ときにジョークを交えながら、茶目っ気たっぷりに答えるダライ・ラマの表情など、貴重な映像が示唆してくれるものは大きい。

どんな人をも拒まない、悪く言うと「オーラが無い」ことこそ、彼のオーラと感じました(一議さん)

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チベット問題や仏教に興味がなかった人にこそ、見てほしい一作だ。

【ダライ・ラマ14世】

5月30日よりユーロスペース(渋谷)ほか全国順次公開予定

出典 YouTube

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