今年で24回目を数えるYOSAKOIソーラン祭りが10日から開幕されます。たった10チームからスタートしたこのお祭りも今や北海道の初夏を告げる祭典としてすっかり定着。道内・国内のみならず海外からもファンが訪れる一大イベントになりました。

出典とみさん

第1回、参加10チーム1,000人、観客動員20万人で始まった祭りは、北海道内はもちろん、日本全国さらには海外にも広がり、今では約270チーム27000人の参加者と約200万人の観客が集う祭りへと成長しました。 

年齢や職業、立場が違っても、祭りを楽しむ気持ちは皆同じ。地域や世代の枠を超えた祭りの輪が広がっています。

出典 http://www.yosakoi-soran.jp

出典とみさん

今更だけどYOSAKOIソーランって、どんなお祭り?

有名な高知の「よさこい祭り」と表記は異なるけど発音は同じ。いったい何が違うんだろう?と素朴な疑問に感じる方も多いかもしれませんが、元をたどれば高知よさこいが本家。

当時、北大生だった”長谷川岳氏"が高知で見たよさこい祭りに感動し、このようなお祭りを北海道でも開催したい!との思いから北海道民謡のソーラン節と融合させて誕生したのが始まりです。

出典とみさん

YOSAKOIソーランの基本ルールはたった2つ

①手に鳴子を持って踊ること

②曲にソーラン節のフレーズを入れることそれ以外は、踊り・曲・衣装など チームの自由!

出典 http://www.yosakoi-soran.jp

出典とみさん

自由度の幅が広いのでチーム毎に印象がガラリと違うのも見る側にとって楽しみの一つ。同じチームでも曲や踊り、衣装は毎年変わります。

また「平場」と呼ばれるステージで踊る形式と、道路を進みながら舞う「パレード形式」があり、それぞれに相応しい配置や演出に変わります。そうした様々な変化で、オリジナリティ溢れる演舞が楽しめるのもYOSAKOIの魅力です。

出典とみさん

何度かYOSAKOIを見に行っているうちに、ごひいきチームができてしまう「よさこいウォッチャーさん」はお気に入りチームの演舞会場に先回りしてベストポジションからの撮影に臨みます。

今年はどんな仕上がりになるのかな?などと考えるだけでワクワクしてくるのでしょうね。こちらの写真をご提供いただいた"とみさん”もそんなウォッチャーさんのお一人。元々カメラがお好きで撮影には慣れていたそうですが「よさこいは見てる側に勇気と元気を与えてくれる素晴らしいものなんです!」とその想いを語ってくれました。

出典とみさん

一般的には見て楽しむYOSAKOIソーラン祭り。ですから実際チームが裏でどんな動きをしているか?という事までは解らないものですよね。ここから先は、筆者の体験談を元にしながらご紹介していきたいと思います。

"踊り子の視点"から見た「YOSAKOIソーラン祭り」

筆者は過去に7回、このお祭りに参加した事があります。それまでの踊りとは無縁の生活から初めて飛び込んだ「YOSAKOI」の世界は解らない事ばかり!まさに驚きの連続でした。

6月の参加に向けてチームが始動するのは・・・

YOSAKOIソーラン祭り参加に焦点を合わせているチームの始動時期は、方針や規模によっても異なりますが、早いところでは「その年の祭りが終わったら、すぐ来年度が始まる」とさえ言われています。

どんな芸事にでも共通して言える事でしょうが、観客の皆さんに喜んでもらえるものを生み出すには、やはり時間と努力が必要なんですよね。例えば筆者の在籍チームの場合。こんな流れでした。

(楽曲)選定・依頼→デモ曲作成・修正→レコーディング→完成

(衣装)曲や振付のイメージなどを考慮して試作→修正→完成

(振付)楽曲完成と同時に制作開始→完成後、踊り指導部へ振り落とし※

→指導部から全メンバーへの振り落とし→踊り込み※

→配列練習→お披露目→YOSAKOIソーラン祭り本番参加


出典筆者

振り落とし?踊り込み?ここで、あまり聞き慣れていないような言葉が登場してきたと思います。自身も踊り子になって初めて耳にした言葉が沢山ありました。例えば「振り落とし」を辞書で調べてみても・・・

ふりおとし【振り落とし・振り落し】

① 振って落とすこと。 

 ② 歌舞伎で,つっておいた浅葱(あさぎ)幕や道具幕などを素早く落として,新たな舞台面を現すこと。

出典 https://kotobank.jp

とあり、チーム内で使われる「振り落とし」とはちょっと意味が違う感じです。Yahoo知恵袋に、このような質問がありました。

出典kajinさん

踊り込みの境地~ブログLNFO privateより~

「踊り込み」とは,振付を覚えた後にめちゃくちゃ練習して,身体に振りを染み込ませる,または,振りを自分のものにしようとする作業ですね。
人前で踊るならば,振付を覚えただけではダメなんですね。

出典 http://lnfo-project.com

ダンスの振付をなさっている山田さんのブログより引用させていただきました。ジャンルこそ異なりますがYOSAKOIも"踊り"の一種なので共感できる部分があると感じました。「振り落とし」「踊り込み」といった文字でweb検索すると踊りや関係者の情報にたどり着く事も多いようです。

踊り込みを重ね、「お披露目」の時を迎える

YOSAKOIソーランのチームは学生・地域の代表に企業など、その性質も多岐に及んでいますが、踊り子は基本的にプロではありません。実際、仕事や学業・家事の合間を縫って練習に参加しているという方も多いです。

そんな中での何ヶ月にも及ぶ練習。途中挫折しそうになりながら、ようやく迎える祭りの本番!その時の思いといえば、一言では表せないほど熱いものがあります。

出典kajinさん

出典kajinさん

踊り子一人一人が必死に振りを覚えて配列を組んでの練習を重ね、じっくり時間をかけてようやく完成する「演舞」。チーム一丸となって創り上げてきた”舞”を披露し、温かい拍手をもらえる瞬間は踊り子にとって最高のひととき。観客の皆さんの笑顔が見られると、自然と笑顔がこぼれてきます。

お客様がどんな様子で演舞をご覧になって下さっているか?というのは踊ってても意外と見えているものなんですよね。それが楽しみで続けています!という方も多いかもしれません。「舞台袖で待機する瞬間の心地よい緊張感が好き」とおっしゃってたベテランの踊り子さんもいらっしゃいました。

出典kajinさん

よさこいを見て勇気をもらった!という観客エピソード

落ち込む事が続き、ふさぎ込んでいたというIさんは、ある時、友人に誘われるまま「YOSAKOI」観覧へと連れ出されました。そこで見かけた踊り子さん達の楽しそうな笑顔を見ていると「自分が凹んでいたのが嘘みたいに元気になれた!」と言います。

演舞の最後に行われる「総踊り」は観客の皆さんも一緒に参加できる場合が多いもの。踊り子さんに手を引かれるままにIさんは、この総踊りに参加。

振り付けもよく解らないのに、夢中になって手足を動かしていました(笑)とにかく楽しかったんですよ~。その時の事が何年経った今でも忘れられません!

出典Iさん

嬉しそうに当時を振り返るIさんが印象的でした。

出典とみさん

観客のおばあちゃんにかけてもらった「ありがとう」の言葉

踊り子時代の嬉しい想い出は数え切れないほどありますが、特に印象に残っているお客様がいます。車椅子で来られていた、そのおばあちゃんは、終始ハンカチで目頭を押さえていたので踊りながらも気になって仕方ありませんでした。演舞を終えた瞬間、愛情いっぱいの拍手をして下さったので、近づいて少しお話をさせてもらいました。

*お孫さんがYOSAKOIの踊り子だったので当初は毎年祭りに足を運んでいた事。

*その後、足を悪くして車椅子のお世話になった事。

*学業が多忙になったお孫さんも踊り子を卒業した事。

*以来、ほとんどテレビでしかYOSAKOIを見れなくなった事。

*この日がおばあちゃんにとって10年ぶりの会場で見る生の演舞だった事

出典おばあちゃん

などを教えてくれました。

出典とみさん

「やっぱり会場で見るYOSAKOIは最高だね、ありがとう」と笑いながら泣いていたおばあちゃんを連れてきてくれたのは以前、踊り子だったというお孫さん。「最近、少し元気がなかったので、YOSAKOI見たら喜んでくれるかなと思って…。

おばあちゃんを笑顔にしてくれて、ありがとうございます!」と明るくおっしゃってくれました。お二人の本当に嬉しそうな姿を見ていると、こちらの方が逆に多くのパワーを分けてもらったように感じて、胸が熱くなりました。

出典とみさん

YOSAKOIソーラン祭りは普段、皆さんが使用している道路や生活圏の一部を会場とするので騒音やゴミ問題含め、様々な課題もあろうかと思います。ですが観客や踊り子という垣根を越えて楽しむ事のできるこのイベントには、目に見えるものだけではない魅力も詰まっているように感じています。

お時間のある方は、祭り会場まで足を運んでみてはいかがでしょうか。YOSAKOI関連のオススメページをいくつかご紹介しておきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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