我が子にいじめ加害者としての過去を告白した父親

誰かをいじめたことはありますか?日本のみならず、いじめは世界的に子供達の間に根強く存在しています。理由は様々でも、精神的に未熟な子供、特に思春期の不安定な時期は他人を攻撃することで優越感を得たり特定の人物を団体で攻撃することで仲間意識を高めるという残酷かつ愚かな行動を取ってしまう人もいるようです。

いじめられた側は心に傷を負い、その後の人生にも影響を与えてしまうことが多々ありますが、いじめた側はその後成長してから過去を悔やむことがあるのでしょうか。

アメリカに住むルーイ・アマンソンさんはある日10歳の娘といじめについて話していました。そして娘の「パパは誰かをいじめたことある?」との問いかけに自らの恥ずべき過去を思い出しました。

出典 http://www.dailymail.co.uk

*ルーイ・アマンソンさん

20年越しの謝罪の言葉

現在34歳のチャド・マイケル・モリセットさんは15歳で中学校を卒業するまで同性愛者であることを理由に6〜7人のグループからいじめを受けていました。しかしそんな過去も忘れハリウッドでアパレル関連のキャリアを築いていたチャドさんの元に、元クラスメイトのルーイさんからこんなメールが届きました。

「チャドへ

僕は最近10歳の娘といじめについて話していました。娘に誰かをいじめたことがあるかと聞かれた時、残念ながら僕は『ある。』と答えざるを得ませんでした。

その時思い出したのは、中学生の時の自分がいかに君にたいして意地悪で嫌な奴だったかということでした。そのことを謝罪したいのです。もし僕たちが同じ州に住んでいたら直接顔を見て謝りたいです(二人は別々の州に住んでいます)。

僕のことを覚えているかすら分かりませんが、僕は憶えています。ごめんなさい。」

出典 http://www.mirror.co.uk

忘れられていた過去と受け入れられた謝罪

いじめられていた中学生時代、先生や友達の護衛が無ければ廊下を歩くことすらできなかったというチャドさんは”あまりにも大人数にいじめられていた”為ルーイさんのことは覚えていませんでしたが、このメッセージに深い感銘を受けました。

出典 http://metro.co.uk

*チャド・マイケル・モリセットさん

新しい地で充実した仕事を持つチャドさんはいじめられていた過去を引きずることなく過ごしていましたが、このルーイさんからのメッセージを見て自分の無意識に埋め込まれた過去に受けた傷の存在に気づき、涙が流れたそうです。

そしてこんな返信をしました。

「君のメッセージに深く心を動かされました。ありがとう、君の謝罪を受け入れます。あれから20年経ったけど、いじめのことを謝ってくれたのは君だけです。

君が娘さんにきちんと謝罪をして、仲直りをしたことを誇りを持って報告できることを願ってます。20年という年月と子供達の存在が僕たちに与えてくれる影響は素晴らしいものですね。

本当にありがとう。これから君がいじめを見たら立ち向かってくれることを願います。良い一日を!」

出典 http://www.dailymail.co.uk

遅すぎる謝罪も無いよりはマシ?

いじめた側が数年後に被害者に謝罪するという話は時々耳にしますが、それは単なる自己満足であるという意見も少なくはありません。ルーイさんとチャドさんのお話は、チャドさんが過去にこだわることなく幸せな生活を掴む強い心を持っていたからこそ和解が成立したのでしょう。

いじめた側の大多数が自らの罪を忘れそれぞれの人生を歩む中、被害者側はいじめをきっかけに登校拒否や引きこもりといった社会生活から離脱した道を歩む人も少なくはありません。

いじめは許しがたいことですが、残念ながら現状では悲しい事件に発展しない限り加害者が制裁を受けることは稀です。精神的に未熟な子供達の世界で運悪く被害者になってしまった人がいじめに打ち勝つ唯一の道は、辛い過去を乗り越えることしか無いのかもしれません。

それでも、20年という長い年月をかけながらも我が子に自らの罪を認め、チャドさんに謝罪したルーイさんの行動に私達大人ができることのヒントが隠されている気がします。

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