全世界に衝撃を与えたニュース

出典 http://www.royaltyandhollywoodjewelry.com

イギリスのダイアナ元妃がパリで突然の死を遂げたのが、今からもう18年も前の1997年8月31日のこと。全世界に大きな衝撃を与えた。特にイギリスでは、ロイヤルファミリーファンでなくともそのショックは計り知れず、多くの人々が彼女の死を悼しんだ。

イギリスはこのダイアナ元妃の死後、「新しいイギリス」へと変化を遂げたといって良いだろう。というのも、今は保守党のディビッド・キャメロン首相により、庶民の暮らしをあまり考慮しない上流階級目線での統治が行われているが、当時の首相はトニー・ブレアであった。

彼は1994年の労働大会で「我が新労働党が成さねばならないのは新しい英国を生み出すことである」という趣旨の演説を行った。この、「新しい英国」という概念をこの世に送り出したのは、皮肉にも主に労働下流階級者にサポートされている労働党であったが、その言葉に本当の意味で生命を吹き込んだのは、プリンセス・ダイアナの死であった。

抽象的な概念に過ぎなかった「新しいイギリス」の革命の始まり

出典 http://www.princess-diana-remembered.com

ダイアナ元妃の非業の死を悼んで、ロンドンの宮殿前には多くの人が集まり、献花した。一般の中年男が見も知らぬ彼女の死に涙し、王室関係者に行動を要求するのを目にした時、それまで単なる抽象的な概念でしかなかった「新しいイギリス」が突如として真実味を帯びてきたのだ。

ダイアナ元妃のインタビューがきっかけか

出典 http://www.princess-diana-remembered.com

ダイアナ元妃は、チャールズ皇太子と正式に別居した年に、BBC放送の「Panorama」という番組でインタビューに応じている。ダイアナ元妃の飾らないありのままの「告白インタビュー」は全世界で放送された。このダイアナ元妃のインタビューを見ていた多くのイギリス人は彼女に同情し、また彼ら自身の観念を変えるきかっけにもなったといってもいいだろう。

つまり「形式にこだわらない」、「開放的」、「寛容で楽観的」、「多様性に富み、中央集権的ではない」「個人主義ではあるが仲間意識は強い」という国民の観念が、古きイギリスを新しくしたのだ。

ダイアナ元妃の葬儀のためにロンドンのウエストミンスター寺院に集まった多くの人も、ジーンズにTシャツという出で立ちが多く、あのリチャード・ブランソン氏(ヴァージングループ会長)でさえ、ネクタイなしで現れた時は、群衆からの拍手が女王に対するよりも多かったほどだ。

国民に「自由」を与えたダイアナ元妃

出典 https://cherokeebillie.wordpress.com

彼女の生前からの活動もまた、この新しいイギリスへの革命の先陣を切り、国民の背中を押した。地雷活動やチャリティ活動に精力的に勤しみ、常に国民との距離を縮めるための努力を怠らない一人間として非常に美しい人であった。

「新しいイギリス」は「皆が自由に語る」ことを良しとする社会である。ダイアナ元妃の死以降、メディアも変わった。

特にCMではブリティッシュテレコムが「話すのはいいことだ」というキャッチコピーを流し、携帯電話のオレンジ社は「語れ・聞け・笑え・泣け」と更にダイレクトに国民に訴えかけ、「古いイギリス」のストイシズム(Stoicismー厳粛主義)への反逆を呼びかけた。

ロイヤルファミリーに育ったチャールズ皇太子は、どのような場面でも感情的にならないように教育された。「古きイギリス」の典型的な例である。だからこそ、ロイヤルファミリーの一員になったとはいえ、自然で自由なダイアナが理解できなかった。

プライベートでは波乱の人生であったダイアナ元妃だが、彼女こそ「思想よりも人間関係が大切」と我々に教えてくれた人だったのだ。

彼女の死をきっかけに、国民は変わった。政府が革命を起こすよりももっと大きい革命が一人の女性の死によって行われた。ダイアナ元妃の死がイギリスに与えた影響は、それほどまでに大きかったのである。

18年経った今も、彼女の死はこの国に変化をもたらし続けている。「古きイギリス」派の思想に負けずに、我々は常に革命精神でもって、前進するべきである。

故プリンセス・ダイアナの存在はイギリスのレジェンドとして今も国民の心で生き続けているのだ。

この記事を書いたユーザー

Mayo このユーザーの他の記事を見る

公式プラチナライター。イギリス在住22年目。いつも読んで下さる皆さんに感謝。Twitterアカウントは@mayonesque18です。よろしくお願いします。

得意ジャンル
  • 話題
  • 社会問題
  • 動物
  • 海外旅行
  • 育児
  • テレビ
  • カルチャー
  • 美容、健康
  • ファッション
  • 感動
  • コラム
  • おもしろ

権利侵害申告はこちら

Spotlightのライターなら1記事最大3000円もらえる!日本最大級メディアでライターデビューのチャンス