5月6月は、アメリカの卒業シーズンです。今日も明日も各地で、卒業式を迎え、笑顔で旅立つ子供の姿があります。そんな中、卒業式に出ることが叶わなかった息子の代わりに、彼が着るはずだったガウンを羽織り、卒業証書を受け取ったお母さんがいます。

出典 http://www.today.com

息子の代わりに、息子が着るはずだったガウンを羽織り、卒業式に出席したお母さん。11番のジャージーを着ているのは、お父さんです。

将来を嘱望されたフットボール選手で、進学大学も既に決まっていた18歳、Aaron Dunigan アーロン・ダニンガン君は、先週末、プロムからの帰り道、交通事故に遭い、若く尊い命を落としました。

プロムというのは、アメリカの高校を卒業する生徒たちが参加するフォーマルなダンスパーティーのことです。高校生たちにとって、このプロムは卒業前のメインイベントであり、美しく着飾った女子生徒をタキシードに身を包んだ男子生徒がエスコートし、パーティー会場に向かいます。

飲酒は未成年ですから、もちろん禁止されていますが、毎年多くの学校のプロムでさまざまな問題が起こっていることも事実です。アーロン君が乗っていた車を運転していた同級生は、実は飲酒運転をしており、誤って対向車線に入り、正面衝突の事故を起こしました。

残念ながら、この事故でアーロン君と、対向車を運転していた男性も命を落としました。この事故が起こったのは、数日後の水曜日に卒業式を控えた、土曜日の早朝でした。

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亡くなったアーロン君は、フットボールのクオーターバックの選手で、南イリノイ大学への進学が決まっていました。

彼の名前が読み上げられると、会場を埋め尽くした人々からスタンディングオベーションがありました。

壇上から降りたお母さんのもとに、アーロン君の友人たちがハグをしに集まります。「息子はみんなの中にしっかりと生きている。みんなとハグをしている時、息子がほんの少しだけでも戻ってきたような気がしました。」

「大人になる過程で、いろいろな選択を迫られますが、みんなには正しい選択をして欲しいと思います。」

そう語ったお母さん。壇上に上がる前、こう話していました。

「私がここに居ることができなかった息子の足になり、彼は私の翼になる。そして2人一緒に卒業証書を受け取るんです。」

ご両親は、多くの人に愛され、多くの人の心の中に生き続ける息子を、きっとたいそう誇りに思われたに違いありません。

飲酒をして運転をするというひとつの間違った選択が、友を失い、そして多くの人々の人生を変えてしまいました。

飲酒運転は、毎年多くの人々の命を奪っています。お酒を飲んだら運転しない、飲むのなら誰か飲んでいないひとに運転を託す。正しい選択をしてもらいたいと思います。悲しい結末を迎えないためにも…。

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公式プラチナライター。テキサス州在住。料理研究家でフリーランスのコラムニスト

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