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新生活を迎えた人も5月の連休が終わり、いろいろと一段落してきた頃ではないでしょうか。それと同時に新しい環境での人間関係などで、不安や不満など“イラッ”とすることも増えてきてはいませんか?

そこで、「怒り」と上手に付き合うための感情理解教育プログラム“アンガーマネジメント”を広めている、一般法人日本アンガーマネジメント協会の代表・安藤俊介氏に「怒り」との上手な付き合い方を聞いてきました。

同協会がリサーチした結果、ビジネスシーンなどでよく発せられる「怒り」のキーワードから、その対処法をBEST3で教えてもらいました。また、上手な怒り方や、怒りを感じている相手とのコミュニケーションの取り方などもレクチャー。

日常的に応用できるスキルなので、少しでも対人関係に悩んでいる人はチェックしてみてください!

1位 聞き上手になる

相手を叱り論す意思があるときに用いられる怒りの言葉:「ちゃんとしろ」「いい加減にしろ」「ふざけるな」など。

これらの言葉を投げかけられたときには、相手の考える「ちゃんと」の言葉の定義や基準をまず聞き出すことが重要だと思います。

はっきりと話し合えるのがベストですが、話を聞き出していく技術を身につけていく方が現実的ですね。上手な怒られ方を習得すると、怒っている相手も気持ちや考え方が整理されて、こいつ頭いいなと一目置いてくるはず。

ここで使ってはいけないキーワードはネガティブな意味の「でも」です。わかり易い否定を使わないほうがいい。ここで反対の意見を言う時にも、きちんと順序立てて「説明」するように話すと否定的に捉えにくいのでオススメしたいです。

2位 反射をしない

悔蔑の気持ちを表す怒りの言葉:「バカ」「アホ」「頭悪い」など

ボキャブラリーの少ない人は強い言葉を使いがちで、自分の感情を上手に表現できない人が多くなっているとも言えます。

このような言葉を投げかけられたら、反射をしないこと。「イラッ」とした時にすぐに反応するのではなく、6秒ほど深呼吸をしたりするトレーニングを勧めています。

「口舌の刃」という言葉もあるように、言葉は十分に暴力となりえるので、言い合いは暴力の重ね塗りと同じで何も生まれません。ですので、相手にしないという“スルー力”を鍛えるのも大切だと考えています。

ただ単に、“無視”するということではなく、相手がよくない言葉を使っているという認識が重要です。

3位 まともに受け取らない

生死で表す怒りの言葉:「死ね」「殺すぞ」など

これらの言葉は、動物にとって「最大級の怒り=天敵を食い殺す」という観点からも感情的に強い意味合いを持っているので、まともに受け取らないことが1番。

上司や相手が言ってはいけない言葉を発している、という認識で問題ないです。つまり、2位と同じくこの言葉を使っている相手が悪いのであってこちらはスルーをする。自分に対して言っているのではない、と思うのが最善ですね。

自分は悪くないと思うことが大前提で、真に受けてしまうとダメージがとても大きい言葉ですので、自らを責めることはしないほうがいいでしょう。

もし言われてしまった場合、その言葉に対して「自分は悪くない」や「聞かなくていい」と心の中で唱えるのも効果的だと思います。

ビジネスシーンでの「怒り」は相手を正したいという気持ちの表れから

アンガーマネジメント協会調べによると、ビジネスシーンでの「怒り」は、相手にきちんとしてほしいという想いから発せられる言葉が多いようです。

BEST3では、相手から怒りをぶつけられた時の対処法を紹介しましたが、ここでは、自分が「怒り」を感じた時にすぐできる対処法を紹介したいと思います。

怒りの内容を理解する

まず、『怒り』を感じた際に、何のために怒っているのかということをもう一度考えてみて下さい。

自分の感情をぶつけるだけなのか、次からこうしてほしいということを理解してほしくて怒るのか。本来であれば後者のどうしてほしいというのを伝える作業であるべきですが、感情をぶつけてしまうことが多々あるかと思います。

そんな時は、自分が怒っているということを伝えながら、どうしてほしいのかという「説明」をきちんと行いコミュニケーションをとることが大切です。

感情をぶつければぶつけるほど相手は理解を示さなくなる、ということを頭に置いておいて下さい。最終的に意図が伝わることで怒りの根源が解消されたり、自分自身のストレスが少なくなりますからね。

ネガティブなことを思い続けない

神経科学の世界では、脳の中のニューラルネットワーク(神経回路)の構築は「心」1つで作られるというのがわかってきています。

今までは、記憶する際は言葉に出したり書いたりして反復するのがいいと言われていましたが、最近の研究では「思う」だけでその部分の脳が強化されるということが判明しました。

つまり、強く思う行為を続けると脳が変化していくということです。例えば、愚痴を言えば言うほどその部分の脳が強化され、愚痴を言いやすい脳になってしまうということ。なので、ネガティブなことはなるべく思わない方がいいですね。

怒りの傾向を知る

そして、自分の『怒り』の傾向を知るということもいい対処法です。どんな状況になると怒りやすいのかというのがわかれば回避できることもありますから。

人混みでストレスを感じると思うならば、極力混んでいる場所へ出歩かないとか、ストレスを感じたことを書き出して見直すのもいいでしょう。そういったところからストレスを解消していくといいと思います。

余計なものを溜め込まない

アンガーマネジメントでは物は感情と強く結びついていると考えていて、会社の机の上と頭の中はイコールの状態だといわれます。物が多い人は怒りっぽい人が多いですね。ご自身のデスクなどに書類などが多くある人は、整理することをオススメします。

会社だけでなく、自宅も不要なものは置いておかないのがベストです。掃除もきちんといき届いている方がいいですよ。

心の癒やしを持つ

怒りのストレスの解消法として自分なりの心の“癒やし”を見つけることはとても有効です。休日に公園に出かけて自然に癒やされるのもいいですし、動物好きであればPCの壁紙を好きなペットにするだけでもいいと思います。

言葉の暴力を重ねるとモラハラやパワハラに

最後に、先述しましたが、本当の「怒る」目的とは、相手が「次からはそうすればいいんだ」ということをわからせることです。

言葉は暴力と同じ破壊力を持っているので、「怒り」の感情に任せて自分の感情や状況を含めて強い言葉をぶつけてしまうことは、モラハラやパワハラになる危険性があるので気をつけたいですね。

社会生活を円滑に行う上で人間関係は重要です。その中で怒る、叱るといった行動は感情を上手くコントロールをすることが難しい部分ですので、この感情と上手に付き合って、いいコミュニケーションを築いていくのが理想的だと思います。

<アンガーマネジメントとは>

1970年代にアメリカで開発された、怒りの感情をマネジメント(上手に付き合う)するための感情理解教育プログラム。

アンガーマネジメントを学ぶことによって、自分自身の怒りを理解し、感情のコントロールを行い、ポジティブな考えを生み出し、周囲の人との良好な人間関係を成立させる手助けをしてくれるというもの。

2001年頃からアンガーマネジメントの社会での必要性が高まり、プログラムが急速に普及し始め、アメリカ国内では1,000名以上の認定ファシリテーターが所属するナショナルアンガーマネジメント協会などの組織が活動している。

ビジネスパーソンをはじめ政治家、弁護士、スポーツ選手、俳優など幅広い職業の人達がプログラムを取り入れている。

著名人では俳優のチャーリー・シーンや男子プロテニスプレーヤーのロジャー・フェデラー選手、日本ではプロゴルファーの片山晋呉選手や、元プロサッカー選手の前園真聖などが受講している。

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