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煌びやかな服を纏い、お客さんを接客するアパレル店員。好きなことを仕事にしている、オシャレをしながら仕事が出来る、などポジティブなイメージを抱いている人が多いのではないでしょうか。

しかし、外から見たイメージとは違い、実際には食べるのもやっとの生活を送っている人が少なくないのです。

そこで今回は、アパレル店員の貧困と闇に迫ってみました。

顔で笑って心で泣いている店員さん

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いつもかわいい服を着て、ニコニコ笑顔で働けるなんて素晴らしい環境じゃないか!

というのが、一般の店員さんに対するイメージだと思います。しかし、実際は…

以前、来店くださったお客様に言われた一言があります。

「ほんとさー、楽でいいよね。可愛いお洋服に囲まれて、新作もいち早く見れるしー。ニコニコ笑って楽しそうだもんね。」

と。

そうなんですよー!毎日楽しいですよー!と口では言いつつ、心では泣いていました。

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高いヒールで一日中立ちっぱなしの接客をしているせいで、足の指が変形してしまうなど職業による体の異変は数限りなくあるとのこと。

そして女性が多い職場だけに人間関係のトラブルも多く、休みも取りづらい…さらには深夜に及ぶ残業も…。

キラキラした仕事のイメージで入社した人の多くは、こうした厳しい現実とのギャップに戸惑うのだとか。

そのため、入社から数日で辞める人も多く、人不足になるという悪循環になっているお店もあるそうです。

体力勝負の勤務実態、それだけ大変な仕事に対するお給料がどれほどなのかも気になるところ。一体どの位の金額なのでしょうか?

平均17万円から20万円だけど…

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アルバイトで働く場合は、人気のセレクトショップでも時給900円程度が相場となっており、首都圏以外ではもっと額が低いこともあります。

正社員の場合、初任給は月給17万円〜20万円程度が一般的なようです。

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あくまでも、この金額は保険料や税金などを控除をされる前の金額ですから、手取りとなるとさらに金額は少なくなります…。どうですか?余裕のある生活をするには、少し厳しいのではないでしょうか。

また、店舗で働くポジションの場合、ある程度のところで給料額は頭打ちになるケースが多いとのこと。さらに多くの収入を得たいのであれば、商品企画やバイヤーといった本社勤務を目指す方がいいそうです。

そして、店員さんのお給料から引かれるのは、税金や社会保険料などだけではありませんでした…。

ノルマ未達なら自腹で補てんも…

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ウチの店は個人ノルマで店長なら去年の同じ日の売り上げに上乗せで2万円。ただ、目標額に届かなければ、社割を使わずに自腹を切ります。

月の給料は18万円程度で、最終的に自分の手に残るのは10万円を切る場合だってあるんです

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アパレル業界に限らず、営業ノルマが課せられることはよくある話です。しかし、未達であるからといって自腹を切らされているとは…。

手取りが10万円を切るなんて、生活が成り立たないのでは?と思うのですが。

仕事のために自社製品を購入

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流行に合わせて新しい洋服を購入し、最新のファッションを追求したり、働いている店の洋服を購入し、実際に自分で着てみてお客さまに魅せるというのも、アパレル販売員の仕事の一つです。

購入時は社販で30%〜50%程度割引されることが多いものの、シーズンごとに新しい服を用意しなければならないため、新人で給料が安いうちは生活に苦労する人もいるようです。

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仕事の性質上、自社製品を着用しなければいけないのは仕方ありません。

しかし、社割で購入できるとはいえ、多いとは言えないお給料の中から買うというのは、やはり大きな負担になっているようです。

自分のメンテナンスにもお金がかかる

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一般的なOLであれば、節約のためにネイルサロンへ通うのを辞めることもできるでしょう。しかし、アパレル店員さんは人に見られる仕事です。

そのため常に美意識を高く保つことが求められているので、美容院やネイルサロンなど自分のメンテナンス費用もかかります…。セルフネイルをするなど節約する方法もありますが、想像以上に経費がかかるということは、あまり知られていない事実なのではないでしょうか。

もらえるお給料が少ない割に、社割で洋服を買わなければいけなかったり、身だしなみにもお金がかかるアパレル店員さん…。

お金を捻出するために涙ぐましい努力もしていました。

シーズンを過ぎた服はオークションへ出品

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シーズンを過ぎた服は、いつまでも着用できません。新しい商品が出れば、また購入しなければいけないため、古くなった洋服はオークションへ出品してお金を捻出しているそうです。

食費を削り、体調不良さえ我慢している人も…

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食費を削って服を買うコも多いので、ガリガリに痩せて病気になったり、みんな常に大量の薬を持ち歩いています

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家賃や光熱費などの固定費は削りにくいもの。そうなると削るのは食費です。ある程度の節約は分かりますが、体を壊すほどに切り詰めなければ生活ができないというのは常軌を逸しています…。

この他にも、残業代を支払ってもらえない、休日出勤をしても代休が取れないなど、所謂「ブラック企業なのでは?」と思うようなケースがあるのです。

そこで、法的に見て違法なケースについても紹介しておきます。

残業時間は1か月45時間までと決まっている

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あまり知られていないかもしれませんが、厚生労働省では残業時間の限度を1か月45時間、1年間で360時間と定めています。

しかし、こうした決め事を遵守していない企業が多いのも事実ですよね。

よく聞く「固定賃金に残業代○時間分を含む」というのも、場合によっては無効となります。

基本給18万円(残業時間100時間分含む)というような労働契約は、週40時間労働の場合、所定内賃金が最低賃金を下回ることになるので当然無効になります。

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会社から出される書類を鵜呑みにせず、何時間分の残業代が含まれているのかきちんと確認することが大切です。

アパレル業界に限りませんが、おかしいと感じた時は労働基準監督署に相談してみましょう。

ノルマ未達で自腹も違法

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労働基準法24条1項では「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」として、賃金の「通貨払いの原則」と「全額払いの原則」を定めています。

よって、販売ノルマ未達成時に、商品の買い取りを強制されたり、その分の給与天引きが行われたとすると、これらに反することになります。

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会社に自腹を強制されている場合や給与から天引きされている場合は、違法になるとのこと。

また、自社製品の買い取りについても次のような記述がありました。

買い取りも脱法行為!

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「賃金は、自社製品や商品などの現物支給ではなく、通貨で支払わなければならない」ということになっています。

なので、自社商品を買い取らせるとなると、通貨で支払われた、あるいは支払われる予定の賃金の一部が商品と取り替えられるのと同じということから、「通貨払いの原則」の脱法行為となります。給与天引きの場合も「全額払いの原則」に反してしまいます。

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あくまでも支払われるべき給与は、全て現金で支払うことが原則です。

買い取らせたり、天引きするということが違法ということを知らない人も多かったのではないでしょうか。

おわりに

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華やかに見えるアパレル業界の裏で、ギリギリの生活をしている店員さんがたくさんいるということに驚きました。

体の限界まで食費を切り詰めなければ生活できない労働環境は、お世辞にもいいとは言えません。

仕事のために着用する服は会社支給にするなど、アパレル業界に限りませんが働く側に寄り添った労働環境づくりが企業に求められているのではないでしょうか。

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