真冬の森で骨折し、動けなくなった飼い主の命を救った犬が、「ピュリナ動物の殿堂」を受賞しました。

11歳のバジャーが動物の殿堂に選ばれる

「ピュリナ 動物の殿堂(Purina Animal Hall of Fame)」は1968年から開催されているピュリナ・カナダが主催するもので、人命救助などに貢献した動物をたたえるための賞です。その「動物の殿堂」に11歳のバジャーが、飼い主の命を救った勇敢な犬として選ばれました。

捨て犬だったバジャー

約10年前、子犬だったバジャーは森の中に捨てられました。バジャーを見つけ、家族にしてくれたのが、デリク・ホジソンさんでした。「バジャーを一目見たときから心を奪われた」とホジソンさんは言います。

動物写真家で自然を愛するホジソンさんは、カナダ オンタリオ州の人里離れた場所にあるログハウスに、愛犬バジャーと住んでいます。

事件が起こったのは、マイナス20℃にもなる極寒の冬の日でした。湖の上をワシが飛んでいくのを見かけたホジソンさんは写真を撮ろうと外に出かけましたが、うっかり携帯電話を忘れてしまいます。

そのとき、大事件が起こってしまいます。凍った湖の端をバジャーと一緒に歩いているとき、ホジソンさんはバランスを崩して転んでしまい、足をけがしてしまったのです。激痛で起き上がることでもできないほどの痛み。叫び声を上げましたが、だれもいない冬の湖。救助が来るわけもなく、だんだんと体温も奪われていきます。

ホジソンさんはもうろうとした意識の中、異変を感じホジソンさんの周りをグルグルとまわっていたバジャーの首輪に手をかけ、「走れ!」と声をかけました。すると、バジャーはホジソンさんの言いたいことが分かったかのように、ホジソンさんをログハウスの方へ引っ張り始めたのです。

約400メートルの距離をバジャーはホジソンさんを引っ張り続け、ついにログハウスにたどり着きました。置いてあった携帯電話で助けを呼ぶことができ、ホジソンさんは命をとりとめました。

ホジソンさんは、骨折したうえ腱を切る大けがで、回復までに数週間の入院を必要としました。低体温に陥っていたことから、命の危機に瀕していたことが分かりました。バジャーがいなければホジソンさんは助からなかったかもしれません。

バジャーの献身に対して、動物の殿堂が与えられましたが、バジャーとホジソンさんの間にはそれに値する絆があります。半ば意識のないホジソンさんを引っ張るのはバジャーにとって並大抵のことではなかったでしょうし、バジャーがホジソンさんを助けるために考え、行動したことは本当に称賛に値します。

バジャーを捨ててしまった人間がいたという事実は悲しいことですが、ホジソンさんと真の友情を築き、命を救ったバジャーの姿に感動せずにはいられません。

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