棋士かコンピュータか?注目の一局

本日4/11、日本将棋会館で電王戦FINAL第五局の対局が行われた。全5戦、棋士側2勝、将棋ソフト側2勝、の5分で迎えた本日の対局。以前の対局より今回は団体戦に決着がつくためひときわ注目が集まった。

対局はニコニコ生放送で中継され、将棋ファンのみならず多くのユーザーに注目された。中継の解説では藤井九段と森内九段の両名が序盤から、先手阿久津八段の指し手に驚くことが多かった。

そして、渦中の局面へ

先手阿久津八段は飛車を6筋へ振る、いわゆる四間飛車に、解説の藤井九段の得意な戦型で「もうそこへ行って代わりに指そうかな?」と冗談をいうところも、藤井九段「持ち時間を足して、休憩まで挟むと12時間ね。今日は長いから気長にね!」と終日かかるのではないかと予想。

数手進み、先手の銀が2七銀とあがったところから、「もしやもしかして後手2八角?打つ?」と冗談めいて予測する藤井九段。それに森内九段「まさか、そんなことは、でもあったらこれは多いに先手が有利」と返し、解説の話題は後手が2八角と打つかどうかの話題に。。

後手AWAKE20手△2八角、21手先手阿久津八段▲1六香車と打つ。そ、その瞬間

巨瀬氏「ここで投了します。」ニコニコ生放送での中継の解説、藤井九段、森内九段、藤田女流、香川女流王将も気づかず解説を進めようとした瞬間、解説の藤田女流「あ、あれ? 記録者の室屋さん今投了っていいましたよね???」

と誰もが耳を疑った!放送中のコメントも「えええええええええええええええええええええええええええええええええええ」「????????????????」の弾幕でいっぱいに。

出演の解説者、リポーター、みんな大揺れ

開発者巨瀬氏のまさかの投了に、驚く周囲の人間。終局は開始わずか46分。指し手は21手で終了。前代未聞の事態だ。

現地リポーター山口女流も、観戦しているソフト開発者側の西海枝氏や平岡氏、棋士の永瀬六段や西尾六段に解説を仰ぐなど必至でつなぐ。将棋の対局は長時間行われるのが常であるがここまで早い終局に現地も驚いている様子がニコニコ生放送で伺える。

エキシビジョンマッチ 永瀬六段対阿久津八段

本局の対局後、電王戦に参加した開発者と棋士全員が参加して記者会見をする予定であり、記者会見を予定より早めて開催することは不可能であったため、それまでエキシビジョンマッチを急遽開催された。

19手の局面から「もし、2八角と打たなかったらどうなっていたであろうか?」というif対局が阿久津八段と永瀬六段の対局が企画された。

出典 http://live.nicovideo.jp

永瀬六段が開発者側に座る

エキシビジョンマッチの結果は阿久津八段が109手を持って勝利。両棋士の感想戦は他のタイトル戦や対局で見れない珍しいものとなった。

直後の記者会見では・・

阿久津主税八段「早い投了で、形勢がよくなる局面になった。とりあえずはほっとしている。いちばん勝てる形にもっていこうとしたらこの形になった。」

AWKE開発者巨瀬亮一氏「かなりの確率で2八角とうつのはわかっていたので、この局面になると投了するというのは決めていた。すでにアマチュアの方がさされている手なのでプロがささないのではないと革新していた。」

ということだった。うーむ。コンピュータと人間との戦いはそもそも無理な話なのか?という疑問は私にはある。私みたくこの対局を楽しみにPCの前で待っていたものは多かったであろう。まさかの終局に一日の予定が空いてしまって、途方に暮れたのは私だけではないだろう(笑)

棋士側3勝、将棋ソフト側2勝、棋士側が団体戦勝利

団体戦形式での棋士対将棋ソフトの対局は今年で終了と主催ドワンゴは言っている。最後の年に棋士側が団体戦勝利。

将棋ソフトなどの技術の進歩、プロ棋士が勝負師として勝負に徹するところ、集中するところ、など棋士対将棋ソフトという全く違うものであれど将棋の魅力が楽しめる団体戦であった。将棋を指したい、プログラミングを勉強して将棋ソフトを作ってみたいという方が増えてもらえれば双方に良い影響をもたらすものであったと思う。

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上水流 晋 (かみづるしん) このユーザーの他の記事を見る

鹿児島在住ライター、自転車、アウトドアに精通。鹿児島のグルメを目指して自転車で走行する日々を送る。いわゆるグルメライダー。

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