記事提供:長谷川豊 公式ブログ

ライブドアニュースにも上がっていたが、日刊ゲンダイさんが非常に興味深い記事を掲載していた。僕がMCを務める「バラいろダンディ」でも先日取り上げたのだが、これはみんなで情報を共有し、話し合う価値のある話題ではないかと思う。

受信料“拒否”可能に?「NHKだけ映らないアンテナ」の波紋(日刊ゲンダイ)

このニュースは、僕も待ち望んでいたニュースであり、研究を進めている筑波大システム情報工学科・視覚メディア研究室の掛谷英紀准教授には、ぜひ一刻も早い商品化をお願いしたいところである。

僕は前の職場で働いているとき、NHKの超の付くオレ様な取材姿勢や、有り余る金をベースにした恐ろしいほどのバブル感覚を目の当たりにし続けてきた。

我々民法各局は、何らかのニュースになりそうな情報が入ると、局から契約しているカメラマン・音声さん・ドライバーさんとともに現場に向かう。

周辺の住宅に取材依頼をし、ピンポンして回ったりする。懸命に回っていると、後からゆっくりと現れるのがNHKの取材者である。

もちろん、我々のようにアルファードやセレナで来るはずはない。我々が支払った受信料で24時間契約してある真っ黒のピカピカに輝くハイヤーでやってくる。そして、取材現場を荒らして回る。

ある時だ。僕たちフジテレビのスタッフが事件被害者をよく知る家に取材を申し込もうとして、ピンポンしたところ、

「あ、もうNHKさんにお話ししましたからお帰りください」

と言われてしまい、まぁ…これはよくある話なので、粘って「どうか我々にも同じコメントになるかもしれませんが、一言だけ…」とお願いしたところ、なんとかその方が取材に応じてくれたことがあった。

家の玄関に入り、最初に言われた一言を、僕はいまだに忘れることができない。

「すみません、NHKさんが先ほど家に来て『この後に来るだろう民法のワイドショーや週刊誌は、私たちNHKと違って下品でくだらない質問をしてくるので、家に上げなくていいですよ』とおっしゃったもので…」

その方は被害者の方の顔写真から、生い立ちまでかなり詳しい情報を知る人物だった。ひょっとしたらその方のインタビューをNHKで独占したい、と考えていたのかもしれないが…はっきり言って殺意すら覚えた。

誰が下品だ?誰が。誰が「くだらない質問」をするって?お前たちが高尚で僕たちがくだらない人間たちとでも?

また、これは多くの人が知っていることだが、2008年のリーマンショック。日本を襲った大不況は我々テレビ局にも重くのしかかった。

現場の経費は次々と削られ、その当時はフジテレビの取材陣も、お昼ご飯をすべて自費、コンビニの弁当などで賄っていた。もちろん、僕も一人の局員として、コンビニのごはんで過ごすことがほとんどだった。

ローソンの「ノリ弁当」には何度助けられたか…。あの値段であのクオリティ…。まさにローソンの素晴らしさは…(以下略)。

そんな時でも、NHKさまの取材者たちはセレブリティな姿勢を崩さなかった。

極寒の取材地で、我々がガタガタ震えながら、対象者が家から出てくるのを待っている中、みんなで温かい缶コーヒーで体を温めていた時、NHKの取材者がハイヤーの中で2000円はするであろうお重弁当を食べている。

我々民放クルーたちは「いいよな、NHKさまは」と言いながら、指をしゃぶりながらその待遇を眺めていたものだ。

一つだけ言いたいのは、これらの待遇が…「自分たちの営業努力の結果で」得たお金なのであれば文句はない、ということだ。

はっきり言おう。NHKの職員はすでにどの民放各局よりも高収入を得ている。実際の額面は一見するとキー局のほうが多そうに見えるのだが、NHKのすごさは住居のサポートなど、生活面のあらゆるサポート体制が尋常ではないほどに整備されている点だ。

その結果、実質賃金(可処分所得)に関していえば、すでに、民放ナンバー1であるフジテレビの若手社員であっても遠く及ばないほどの金額といえる状態なのだ。

それらのお金の原資はいったいどこから来ているのか?

なんで「家にテレビがある」というだけで、金を毎月取られなければいけないのか?

フジテレビだけでなく、全国の民放各局の営業職の人間は、どれほど毎日苦労を重ねているのか、NHKの殿様職員たちには分からないだろう。民放の営業のみんなは命を削り、下げたくもない頭を下げ、懸命にCMを取ってきている。

それでも、倒産する可能性もある。そんな状態と隣り合わせのまま、とにかく懸命に、営業し、コンビニ弁当で、走り回っている僕らにとって…

NHKのあの集金システムは…納得のできるものでは到底なかった。

が、今回のニュースはそんな僕らのような人間にとって、一つの光明であり、衝撃だと言える。少なくとも、今回の記事の中のキモといえる一文である…

「NHKがそういうことをするのに、不公平を感じたんです。それなら、NHKと契約をしない自由があってもいい。今回の装置は、公共放送を改めて見直す問題提起になればと思っています」(筑波大・掛谷准教授)

は、絶対に正しい。この「NHKと契約しない自由」は日本国憲法で保障されている日本人の基本的人権の一つであることは間違いない。勝手に「ある一定の生活」を強要され、そのために毎月の負担を強いられる道理は存在しない。

もちろん、我々もNHKの素晴らしさをムゲに否定する気はない。特に災害報道の時など、ダントツで素晴らしい結果を出していると思う。あの溢れんばかりの資金力にものを言わせ、民放では逆立ちしても逆らえないほどの素晴らしいニュースを流し続ける。

また、それ以外の番組でも、民放で育った優秀なテレビマンを金の力にものを言わせ、次々と引き抜き、もはや民放のバラエティー番組を全く変わらない企画があふれかえっている。

NHKが好きな人、NHKを見たいなぁ…と思っている人たちはそのまま見ればいいのである。

が、僕のように、昔から嫌な思いを何度もさせられたり、NHKなど見なくても、十分な情報収集のできる人間にとっては、「NHKを見ない自由」は許されるべきではないか、とずっと思っていた。

少なくとも、今までのNHKの集金システムの根幹である「家にテレビがある以上、NHKを見ることが出来ているはずです!」という言葉は、今回の研究により、完全に無に帰すこととなる。

記事内容が確かであれば、ほぼ100%の確率でNHKだけを遮断することができるようになるのだ。これをつけてまで毎月の受信料を取られる謂れはない。なんてったって「受信してない」からだ。

僕は筑波大の掛谷准教授の研究を全面的に支持する。一刻も早い製品化を応援したい。頑張ってほしい!

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